華麗なるオーストラリアンライフ

渡豪17年。職業・看護師。
白熊のようなオージーの旦那1人とワンコ2匹で
ニューサウスウェルス州の田舎町で生息中。

探偵たるもの…

2009年05月11日 20時31分42秒 | Weblog
私は「名探偵コナン」が大好き。豪州にいる間に発行された新刊は、友人に頼んで送ってもらっていたほど。
そのマンガの中で、工藤新一が確か
「探偵たるもの、なんでもないことでも常に観察する必要がある」
というような内容を言っていたと思う。そのセリフを読んで以来、私もそれを実践するようにしている。私に近しい友人・知人なら、私が「探偵たるもの…」と言って、くだらないことをグダグダ話している場面に遭遇したことがあるかと思う。ちなみに豪州でも「Detective Yoshimi」と名乗って同じようなことをしていた。

現在、実家に置き去りにしていた「名探偵コナン」を再読している。そしてその中の一つの話で、歯医者に残っている歯型や治療痕のデータから身元不明の遺体が誰か特定されたという話があった。
この描写は、何もコナンに限ったことではなく、他の推理小説でも読んだことがある。「容疑者Xの献身」(東野圭吾)の中でも「身元判明を遅らせるために指紋を焼き、顔をつぶした」というような内容があったはずだ。
それらのくだりを読んで、「へぇぇ」と思いつつ、一体、その精度がどのぐらいのものなんだろう?と素朴な興味を抱いていた。そして誰かに聞いてみたいと思っていた。

…今、歯医者に通院中やん、私。

本日、バイト終了後にかかりつけの白山歯科に予約を入れていた。今日は3番目に重症の虫歯の治療。次回“かぶせ”を入れるため、治療後に削られた部分の歯型を取られた。その歯形を見て好奇心が抑えきれなくなり、聞いてみた。

「先生、もし私が身元不明の遺体になったら、こちらで私だとわかるんですか?」

突然の質問にポカーンとする先生。そりゃ、こんなしょーもない質問する患者おらんわな。
それでも親切な先生は、私の場合、部分的な歯型しか取っていないので無理であること、仮に全体の歯型を取っていたところで歯医者がそれを管理している必要があること、歯型よりも他人と滅多に一致することのない虫歯の治療痕の方が役立つかもしれないことを教えてくれた。また、大きな災害が起こったとき、遺体に必ずしも手がついてない場合があり、そんなときは歯の治療痕が参考とされることも併せて教えてくれた。

おぉぉぉぉぉぅ!! さすが歯医者さん!!

なるほど~と胸のつかえが取れた私は「そうなんですかぁ」と深くうなずきながら一人ご満悦。ほくそ笑みながら治療室を出ようとしたら、先生がニコニコしながら

「歯のことに興味があるのかな?」

あー、…すみません、ミステリーに興味があるんです…

「あ、そう」と答えながらフリーズした先生の笑顔は忘れない。

なんにしても、「聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥」、明快な回答が得られて良かった良かった。…この知識がどこで役に立つかはわからんけどさ。とりあえず“Detective Yoshimi”としてレベルUPしたってことで。

ちなみに母にこの話をしたところ「そんな変なこと聞くんはあんたぐらいや」と呆れられた。母も白山歯科の患者で、しかも先生は母娘だと知っている。「今度行ったとき“変わったお嬢さんをお持ちですねぇ”って言われるわ」と嘆いていた。

いーじゃんねぇ? そんなにおかしくないと思う。
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