チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

鞄が始めた

2013年03月21日 09時50分24秒 | 日記
これはローマで生活をしていたO氏から無理矢理取り上げた鞄
ローマの老舗のバック屋さんのものだ
此の鞄の歳は多分50歳は超えている

取り上げた頃は意気揚々と使っていたが
そのうちきもの生活が中心になりその鞄はチャコちゃん先生に忘れられた
昨日25年ぶりに引っ張り出し
「いいじゃあないの」
とパンツスタイルにぴったりと太い肩紐を肩にかけ
いい気になって東京駅のホームを歩いていたら

「もしもし鞄のおしりがーー」
「ハッ?」
みるとみるとモロはじけている
さすが一流の品はじけてもきちんと袋になっていて中身はでない
挨拶もそこそこ
列車に乗り込み検品

いやー驚いた糸が全部切れている
綺麗さっぱりオミゴト!

それからは常に抱えてもつはめに
革の後ろからなにやら粉が吹き出して
せっかくのパンツの上に落ちてくる
やれやれ

顧みなかったチャコちゃん先生が悪いね
「きっと嬉しくてお腹出したんだよ」
と連れの言葉

むかし我が父の鞄を母がせっせと磨いていたが
バックお宅のチャコちゃん先生としては
心をもう少し鞄に置かないといけないとハンセイ

コメント
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