チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

湯文字 2

2016年01月23日 22時37分25秒 | 日記
湯文字という言い方は「女房詞」
腰巻きでもいい
しかし湯文字(ゆもじ)のほうがどこか優しい

この形のもの埴輪で時々見かける
男も女もつけていた下着だ
最も大切な場所を覆う布としてあったのだろう

やんごとなき方の湯浴みに二人の女性手伝う
一人は下の方を担当、もう一人はうえのほうを受け持つのだそうだ
その時身に着けていたものがこの湯文字
女房詞であることがおわかりだと思う
上は何もつけていない

さて話は飛ぶがヨーロッパの国の人と温泉に行ったことがある
その時彼女たちは上を隠すが下はびろん
日本の女は上は露わにして下をしっかり隠す

むかしから下が大事
だから湯文字が発達したのか一緒に風呂に入りながら一人考察していた

郭では「ふた布」と呼ぶ
確かに反物幅二枚を縫い合わせたものだ
素材は羽二重っだったらしいから「ふた布」という言葉は美しい

湯文字はもともとは大麻で後に晒そして絹ということになる
特に江戸時代は紅絹がよく使われている

秋櫻舎では早くから寒染めの紅花染めの湯文字を扱っている
紅花は毛細血管を刺激し
血流を良くするので冷え性の多い女性には必需品だった
コメント
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