今日は成人式 どうして毎年成人式の日を動かしているのか暦に対して冒涜だぞ。と毎年思う
一月15日は小正月、女正月としてお正月の最期を惜し事、そしてこの日江戸時代では江戸城で元服の行事、宮中でも祝い事。元服も16才だったり18才であったりと様々。だから今度成人の年齢が18歳になるというのは昔に帰っただけだともいえる。20歳はもう完全な大人。逆に考えると、成人の年齢を20歳にしてから日本人の大人は幼稚になってきたのかもしれない。16歳で子供を産んでる女も大勢いた。
さてその成人式に振り袖を着るという習慣ができたのは戦後だ。それまでは紋付姿の正装で祝い事をしていたとおもう。学生は制服だし、軍人は軍服。振り袖を着なければいけないのは呉服屋さんの販売能力が勝ったのだろう。
世の中流れが振り袖を着るとなったとき、だれよりも親たちが喜んだ。成人した我が子の晴れ姿は親にとって格別な思いがある。しかも振り袖を着た我が子はかわいい、美しい、いきなり大人の女になり父親のまぶしそうな顔
着物生活が続いていた時は紋付というのが正装の定番。振り袖にも五つ紋がついていて、その着物を婚約式の時に着るという流れであった。
帯結びは二重太鼓、金銀綾錦の丸帯が主流で袋帯は少なかった。そのため今はやりの華やかな花結びなどは到底できるものではない
大きく結んだ二重太鼓に品があった
ふくら雀の結び方がはやり始めたのも戦後、特に皇室関係の姫君たちの帯結びの定番のようになったことから一気に一般にはやり始めたと思う。ふくら雀の変型は着物の着付け学院ができてさらに量を増やした
そして昨今は帯の生地が薄くなり、また布地も化学繊維の物も多くなり、ふくら雀は無論のこと二重太鼓もできない世情となり、こちゃこちゃひだをつけた帯結びが大流行。これをどう思うかは個人差があるが、しわを作りたくないような帯があまりにも少ないということもある。また着付けの方々もいろんな形の帯結びをすることに喜びや楽しさを覚えているのだと感じる
というわけで今年も様々な帯結びが成人のお嬢さんの背中で笑っていた