染帯はいろんな構図で自由な柄が描けていて面白い
特に紬の好きな人には楽しみの多い染帯である
バブルのころは「染帯」を売る人はいなかった
織帯のほうが豪華だしお金が取れる、特に袋帯全盛であった
着物初心者にいきなり袋帯をあてがうのっだから無謀である
あの長い帯を一人で結ぶなんて至難の業、誰かに結んでもらうか、必死になって結び方を覚えるしかない
昭和40年以前はちょっとした家庭には必ず「女中」(今はお手伝いさんと呼ぶ)がいて、彼女たちは、行儀見習いも兼ねているので、着物の着付けは奥様やお嬢様の着付けを手伝いながら覚えていく、そのため帯結びなどすぐ出来るようになっていた
しかし高度成長でみんなが裕福な生活ができるようになったら、着物の着付けは人から人ということではなく、同じ人でも学校や教室などに通って月謝を払い教えを乞うという感じなった
ここから着物の衰退がはじまったとチャ子ちゃん先生は思う。着る人は確実に増えていったが、いついかなる時どこにい何を着ていくのかと、自分が住む階級の指導者がいなくなったのだ、そのため、通り一遍の教科書的な着付けや、組み合わせが主流になりちっとも面白くなく、おやっと微笑みたくなる着物姿、気品あふれる着物の立ち姿の麗人にお目にかかりにくくなってしまった
染帯は味のある着姿を演出してくれる
染帯にも手描き、型染、素描とあり染と刺繍を合わせた帯も味わい深い。刺繍だけでも豪華だ
染帯は旬の季節を表現できる、合わせる着物は小絣の紬や、江戸小紋、地越しの無地、縞、格子などの趣味的な装いなので、その柄の由来などにたけていないと面白くない。そうすると日本の文化に親しむことになる。着物の導きは半端ではない
ここのところの染帯は前がらも後ろの太鼓がらもどうもさみしい。着物が単純なだけに胴回りもお太鼓にも柄をたっぷりつけてほしい、それが染帯の醍醐味
熊谷好博子さんの帯は前も後ろもたっぷりで嬉しい