
蛇の目に落ちる雨脚の音が好き
この音に聞き惚れてよく公園を散策する
脳が静かになり思いが内側に向く
私自身を見直し褒めたたえてあげる(ニコニコ)
さてこの蛇の目はどうして蛇の目と呼ぶのかなんてどうでもよく
この雨傘の構造が問題
傘に落ちた雨脚がツツツーとすべって外側に落ちていく
多分この傾斜がいいのであろう
足元に雨脚が来ないので着物の裾は濡れない どころか足も濡れない
傘の骨が竹だからカーブができる
和紙を柿渋で塗っているので雨脚の音が美しい
上等は絹張り、雨脚がもっと柔らかくなり心に染み入る音だ
傘張り職人には武家上がりの人が多い
明治維新で武士は無職になったがそれぞれの得意技を用いて第二の人生を歩み始めた
一番多かったのが養蚕業だ
この話はまたの機会に譲るとして今回は和傘
岐阜の奥関の傘作りを取材したことがある。その町は刀鍛冶の制作の場でもあり両方の仕事場を取材できたが、当時はまだ女は鍛冶場入れなくて遠くから刀を作るところを見るにとどまった
後に女も子供も近くで見学できるようになっていて時代の移り変わりを感じたものだ、最もその時は包丁とかハサミを作っていたので神場ではなかった
さて和傘
あの微妙な傾斜はちゃんと計算されており日本の雨の降り方を一年間研究した結果だそうだ。男の持つ番傘は骨が太く横に真っ直ぐ伸びる、手に持つ柄も太い、ここに刀を隠し持つこともできる
日本橋にあった越後屋(後に三越)という呉服屋は突然の雨に和傘を貸し出していたという。模様はもちろん大きく「越後屋」と書いてあった。これは広告の走りだ
和傘には雨下駄がいい妻皮付だから足元は濡れない
何よりすべてが土に帰る消耗品であることが嬉しい
日本ってそういう国だった
#和傘 #蛇の目 #雨下駄 #刀鍛冶 #関の孫六 #越後屋 #中谷比佐子 #広告 #雨脚 #竹の柄 #隠し刀 #秋櫻舎
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます