昨年のお水取りの日に始まった
友人知人の旅立ち
なぜ?と首をかしげる暇もないほど友人たちを見送った
つい数日前にお話をした
元気に一緒に花見をして一週間もたっていない
電話で話したばかり
人の命ってかくもこのように軽々と消えてしまうのか
同世代が先を急ぐと、取り残された身はせつない
「助け合って生きていこうね」
とまだ元気な同世代と肩を寄せ合う
「比佐子さんにあいたい」
と言ってくれる友の心の奥を慰めることなどできはしない
旅立つことに覚悟をしている友に何を言えばいいのかすらわからない
じっと手を握り一緒に旅したころの話を徒然話す
帰りの車中の弁当まで気配りしてくれる病の身をひたすら撫ぜる
まだ50代のころ、尊敬していいた先輩が病の床に倒れた
手術の後
「あなたにだけお伝えするわ私なもうあと三か月も持たない、時間のある時病院にいらしてくださるとうれしい、元気のうちにお願いしておくわ」
すぐに行ったときはまだ歩いて病院内で一緒にお茶を飲めた
そしてもう一度電話があり
「おあいしたいわ」
気になりつつ、あまりにも大きな先輩なので、ご家族に遠慮して行かないでいたら一か月で去った。通夜の席で「母が会いたがっていました」といわれたとき号泣してしまった
この口惜しさを二度と味わいたくないので「あいたい」と言われればすっ飛んでいく
其れぞれにたくさんのお友達がいらっしゃる
其れなのに「比佐子さんに会いたい」と言ってくださるのは本当にうれしい、立ち去る最後に話を交わしたいという相手に選ばれることは、どんな宝も及ばない
お水取りの日が来るとこれからも思い出すだろう
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