大学の後輩に自ら「官能小説家」と名乗っている女性がいる
二十代の頃にいた出版社では官能小説家のほとんどは男であった
新刊が出ると社内で配っているのでパラパラと文字を追うが面白いと思ったことはない
それより
純文学小説家といわれる作家の人たちの性描写やそれに至るまでの心理描写を面白いと思った
その感覚がかのじょの文章にある
名前は「佐伯美也子」電子図書もあるので興味のある方は是非
佐伯さんとゆっくり話すことがあるー頭の良さと洞察が優れているのはもちろん、ジャーナリストとしての資質もあってよく調べている。確かに官能というのは生きている人間にとって、重要な側面であり、最も心と密接な働きもする。幼少のトラウマがいちばんあらわれやすい面でもある。官能から芸術が生まれる
それにしても「官能小説家」ですと名乗れる誇りを買う
総純文学と紙一重の部分がある。人間の奥深い心をテーマにしようと思えば、官能部分は避けて通れない
そういう話をしたら「最終的にはじゅんぶんがくを目指しています」とおっしゃった
着物好きの佐伯嬢、着物そのものは品の良いエロチズムを持っているーそれをどのように表現をするのか楽しみである
ジャーナリストとしての資質もあるとおっしゃっていただき、恥ずかしいやら感激するやら・・・です。
「官能作家です」と言い切ってしまうのは、隠すのがめんどうだからというのもありますが、男性の文脈で語られてきたものを女性の言葉で語りなおしたいという強い思いがあるからです。
着物を着る官能作家として、これからも精進したいと思います。