チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

貞明皇后研究着物

2013年09月28日 10時46分02秒 | 日記
絹をより多様に使うために
いろんな研究をしている
今回は
塩漬け繭を造りその繭から手で引いた糸を
セリシンが付いたまま
セリシンをとったもの
更に乾繭(一気に高温で繭の中にいる蛹を殺す)
の糸をつかって3枚の着物を仕立てた

その着心地がどんな物かを感じる研究が今日から始める

本来絹の着物はセリシンが付いたままの物を着ていたのだが
明治維新で糸を大量に造らなければならなくなったとき
乾繭(かんけん)という手法をフランスから取り入れ実行し
日本は絹の生産一大王国になった

塩漬けにした繭は中の蛹は夢を見ているうちにあの世に送り返される
そうすると糸に伸縮がガ少なくのびのびと蚕が吐いた刻の糸の状態が保たれる
しかもセリシンも付いたママなので
糸の特質がいかされている

その糸は軽くて温かくしかも肌にやさしい
その着物を身に着けた人は自然に穏やかになる
とうぜん富裕層の姫君や夫人たちのものであったと思うが
そこから五感がはたらき
日本人独特の感性が磨かれて日本の文化が生まれたと思う

蚕は日本人の感性にも貢献している

今日はその着物を羽織った瞬間
母の手のぬくもりを感じた
絶対に保護されている安心感とでもいおうか

今日の一日は心から穏やかでいられる
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大都会があった! | トップ | 久し振りのカープ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事