こすもす着物図書館を作りたいと思っていた
設計図も書いて取材した写真や記事なども整理して展示し、日本の民族的な本、また古代史なども多くの物を陳列してだれでも自由には入れてゆっくりできる場所。そこでゆりイスに揺られながら、鼻眼鏡かけてのんびりと訪れた人と過ごし話合いたい、と思っていた。温泉も引いて宿泊もできたらいいなあと思い熱海の地をいくつか探しても見た
学生のころ仲良し8人グループで学割を最大限に使い(そのころは半額)日本中のいたるところに休みになとる出かけていた、ある日そのころ新婚旅行で名高い熱海に行って、寛一お宮の海岸でバカみたいに寸劇して遊んでいたら、裕福なご夫婦が「あなたたち面白いことして遊んでらっしゃるのね、うちにいらっしゃいよ」と豪華な別荘に案内してくれた
温泉が引かれていて昔やんごとなき方の別荘を買い取ったということで貴族趣味にあふれたおうちだった
そこで宿泊することが決まりメイドさんたちの手を煩わせながら浴衣に手をとして海が一望できる広い応接間に集合して
「もしこの館を差し上げるといったらあなたたちどうなさる?」
「ハイ、宿泊付きの図書館をはじめまーーす」
「図書の内容は?」
「チャ子はきっと歴史書ね、いや時代小説よ、意外と哲学系かも、わかった漫画だ!音楽関係かな」
と友人たちはがやがや勝手なことを言っていたが
「比佐子さんご本人は?」
「本は何でもいいんです、若い時ではなく60過ぎてここでいろんな方とお話ししながら一日を過ごしたいなとおもって」
「いやーだバーさんみたいなこといってるよこの子」
なかには秘密の恋人たちが集まる場所にするとか、失恋した人の癒しの場所にするとかたわいのないことで盛り上がり、例えばといいながら寸劇が始まり、館の方々を大笑いさせながら、大いに楽しんだ時間だった
この想いではずっと残っていてその持ち主のご夫妻との交流もあったのだが、お二人がなくなりお子達の手によって壊されてしまった
そして20年前から着物図書館の夢を実現させたいと思いつつ仕事をしてきたが、ついに挫折
今日はそういう図書の整理を始める、すべての図書は5000冊くらい
引き取り先を探さなければ
雨も上がった重い腰を上げよう
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