チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 288

2020年02月03日 12時18分24秒 | 日記

春の節分ですね

節分は本来は四つ、立春、立夏、立秋、立冬の前日が「節がわかれる」という日で節分。現在は春の節分が定着している

農耕民族の日本人は、芽吹きのころが一番気合が入っているのかもしれない。厳しい寒さを乗り切り、生物が謳歌する春、喜びに満ちた季節、野に山に出て自然の息吹きを感じ入ることで、自分自身の生を愛おしむ。古くは立春を新年としていたころもあり、その前日は晦日になり、古いものを捨て去り未来に向かうというということで、その整理を鬼に託したという説がある。「自分の中の古くていらないものを鬼に渡して処分してもらう」ということで新年おめでとう

 

年女というのはない

もともとはその家の主人が「歳男」として登場、去っていく古い年を浄化し、新しい年をめでる。男性上位のころは年女は存在しなかった

家長が収穫を祈り、家内安全を祈る。そのため歳男となる人は威儀を正し、礼装であることが望ましい。

 

節分の豆は本来は五穀(粟、米、麦、黍、豆)節分の儀式は平安時代からだが、時代の流れによって儀式も様変わりしているが、立春を迎えて一年を健康に、平穏に、また自然災害も少なくという思いが込められている。最近の豆は大豆のみになっている地方もあるが、柊にイワシの頭をつけたり、それぞれの地方での鬼退治もまた趣がある

 

京都の鞍馬山からは実際に鬼が出ていたという言い伝えがあり鞍馬寺は「追儺式」として鬼払いをしているのを取材したことがある

鬼が出てくるという穴を封じ、三石三升の入り豆を投げつけ祈祷をする、いきなり平安時代に戻ったような追儺式

正式な豆のまき方

豆は日暮れまでに炒って、桝に入れて三宝に乗せ神棚に備える、午後8時から10時の間に、玄関、勝手口、縁側、窓の順序でまく、「鬼は外福はうち」と二回ずつ大声で叫び、終わったら直ちに戸を固く締めて鬼が入らないようにする。その後うちにまいた豆を都市の数だけ食べるという習慣

 

節分のお化け

花柳界ではにぎにぎしく行われる習慣。今宵も花柳界に繰り出してみたらどうだろう、年配の芸子が舞妓姿になったり、花嫁姿に化けたり、貴公子や公達に化けたり、客は祝儀をはずみ大賑わい

面白いことをして客を招き入れるので「福を呼ぶ」奇妙な姿になるので「鬼も逃げる」ということらしい。ハローウインよりもっと粋な遊びだったのだがなあーー

 

#お化け大会 #花柳界 #五穀豊穣、#舞妓姿 #公達 #鞍馬山

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