チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物が繋ぐもの 460

2021年11月07日 09時29分22秒 | 日記
「そのきもの先生の本、12か月の着物の中にありましたね」
「いやーーー」
1999年に世界文化社から発刊した本で、その中の着物はすべてチャ子ちゃん先生の私物だった
22年前、モデルとしても出ていて、今を時めくIKKOさんのヘアーメイク。そのころ彼はデビューしたばかり、その前に出版した朝日新聞の「中谷比佐子の着物組」が彼の本格的デビューだと思う
そのとき「自分の夢はタレントにもなりたい美しい着物を着て」とおっしゃっていたので、今はその夢がかなって大満足。一生懸命に生きている方だと思った

さてこの本の話
その頃の着物サロンの編集長の石川清子さんが、この本の編集人になて下さっている。人柄の良い、静かな方だけど本質的なことをしっかりとなさる方だった
読者目線で本づくりをしようと思い、内容を告げたら
「ナカタニサン個人をもっと表に出した内容がいいと思う。モデルにもなってね」
という本づくりになり、じゃじゃじゃーんチャ子ちゃん先生登場ページが設けられた

その時に着ている着物が本を読んでくださった方の目に留まり
「あのおきものですね」
となる

ある時電車の中で
「ナカタニ先生ですね、そのおきもの大好きです。12か月の71ページに載っていましたね」
「えええーああありがとうございます」
「触っていいですか?」
「どうぞどうぞ」

着物を愛する方々はいいと思ったら食い入るように見ているのだなと、ヒヤッとした

このころ積極的に着物の柄を考え、コウデイネートに凝って、更に作る人の個性を生かしたいと様々な着物づくりに励んでいた
そしてその着物の装い方にも工夫をしたり、着物のもつ様々な表現を試してもいた。失敗もあったが、着物のことが本格的に理解できた時期だったと思う

久しぶりに出席した着物パーテイで、何十年ぶりかに着た着物を覚えていてくださった方がいて、嬉しいやら照れるやら


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