いやー参った!
シャトーシュのショールを落としたか置き忘れてしまい、5日たってもでてこない
シャトーシュは世界で最も素晴らしい繊維、絹よりすごいといわれている
ヒマラヤに住む赤ヤギの顎や脇の生え変わりの産毛を集めて繊維にしたもの
産毛が生え替えるとき痒いらしく、磐に体を擦り付けて毛を落とす、それを集めて糸にする
そういうことを考えたのが京都の人
元々はその産毛を集めて布団の綿にしたり、綿毛を加工して帽子にしたりしていたらしい。たまたま繊維に詳しい京都の男性がそれを手にして、あまりのすばらしさに繊維にしてみたいと思ったのだ
3年試行錯誤してショールまで作れた。そして一手に販売を開始した。その村の人たちの生活も糸のおかげで豊かになり、産毛の生え変わるとき岩場で作業する人たちも増えてきた
糸が細いのだが暖かい、コート一枚分の暖かさで多くの人がそれを購入した。きっと今でも手にしている人は多い
所がイギリス人がその噂を聞き、「面倒だ!」とばかり羊の毛を全部刈り取ってしまい、またはさらに殺めてしまうという狼藉をして、ついに立ち入り禁止、持ち出し禁止となってしまった
日本人が自然のままの物を再利用して素晴らしい布を作ったのに比例し、やはり狩猟民族っだったイギリス人のやることは手荒い。
というわけで今はもう全く手に入らなくなった貴重なショールを手元からなくした
このショールはさらにぜいたくで、自然の糸はやや茶色(珍しい赤羊なので)その茶色の色を脱色し白にしたものを「pink」に染めてもらった。多分世界に一枚しかないシャトーシュだ。体をすっぽり包む大きさなのだが、たたむと大判のハンカチくらいに小さくなって、袂に入るしコートのポケットにも入る・40年使っている。
今まで二度置き忘れ、二度とも帰ってきた。40年の間虫にいくつか穴をあけられてもいる。人前で広げるとちょっぴり恥ずかしかった。
40年ありがとう
きっと大きな落し物の代わりに私から離れて行ったのだと思う。父の命日にお墓参りが終わり、姪とぶらぶら生まれた町を散策したり、甘味処でおしゃべりしているうち離れて行っちゃった!
誰かを暖かく包んでくれればそれもイイ
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