広島・鞆の浦で就航
幕末の志士坂本龍馬が瀬戸内海で乗船中に衝突、沈没した蒸気船「いろは丸」を模した公営観光渡船「平成いろは丸」が9日、広島県福山市の景勝地・鞆の浦-仙酔島間に就航した。福山市は、今月から放映が始まったNHK大河ドラマ「龍馬伝」のロケ地の一つ。市の名前と同じ龍馬役の福山雅治さんの人気にあやかり、新たな観光の目玉として集客アップに期待している。いろは丸は、全長約54㍍、約160㌧の英国製で伊予州藩が所有。海援隊が借り受け、1867年に武器などを長崎から大阪に向けて運ぶ途中、備後灘で紀州藩の蒸気船「明光丸」と衝突し、えい航中に鞆の浦沖で沈没した。平成いろは丸は全長約22㍍、19㌧と本物より小ぶり。定員は99人で、木目調の船内には龍馬の写真や古い操舵輪、コンパスも設置され、レトロな雰囲気が漂う。仙酔島では、11月まで龍馬といろは丸展も開催される。