にし茶屋街
〈10/22(日)覚書〉
午前5時起床、朝からすでに雨。
美味しいと評判のホテルの朝食を、混みあう前に食べたいので早起きしてとりあえず駅へ。
帰りの列車を京都経由にし、時間も2時前発に変更する。
それにあわせ娘たちも夕方発に。
帰りの電車を確保したことに安心し、ホテルに戻って朝食を味わいゆっくり過ごした後、
タクシーでにし茶屋街へ。
甘納豆やチョコレートの専門店で買物している途中、市から再度JR運転取り止めのメール。
心配になり、予定を切り上げて金沢駅へ。
結局、主人と私は朝変更した列車もあきらめ、ホームに到着した12:12発のサンダーバードに乗車。
同じように予定を繰り上げた団体客もいて混雑していたが運よく座れる。
長女はもう少し滞在した後、こちらも予定を早めて13:54発サンダーバードに乗車。
次女だけが予定通り夕方の新幹線の時刻まで滞在。
雨は降っているものの心配したほどではなく、列車は順調に走る。
が、14:20頃、湖西線の途中で強風のため停車。
このあたりは琵琶湖に近く、遮るものがないので風がもろにあたって列車が揺れる。
最寄りの駅まで移動、30分ほど停車していた後ゆっくり走りだす。
琵琶湖を抜けると風はおさまる。
京都14:37着の予定が40分ほど遅れて到着。やれやれ。
京都駅では、間引き運転で運転取り止めになったと思っていた15:25発福知山行きの列車が
ホームに入ってくる。
途中乗り換えが必要になるが、少しでも早いほうがいいと思い慌てて乗車。
14:15頃、乗換駅の綾部まであと15分というところで強風のため停車。
窓の外は木々が大きく揺れ、横殴りの雨。
時おり強風で電車が揺れる。
長女の乗ったサンダーバードも湖西線で停車中とのラインがはいる。
しばらくして胡麻駅まで移動。
日が暮れ始め、窓の外が一気に暗くなる。
何度も発車のアナウンスがあるが、その都度強風で取りやめに。
強風が吹いた後15分は発車できないとのこと。
状況を随時アナウンスしてくれるのはありがたい。
スマホで雨雲の動きをチェックするものの、雨風はだんだん強くなる気配。
長期戦になることを覚悟。
もしものときのためと持ってきた本を読んで時間をつぶす。
夕方になって、車掌さんが乗客に行き先と人数を確認してまわっている。
バスでの代行輸送に淡い期待。
あきらめかけていた頃、バスで代行輸送するとのアナウンス。
が、上りの乗客が優先のため、園部まで行ったバスが戻ってきてからとのこと。
まだまだ時間はかかりそう。
いざとういときのため飲物と食べ物は準備してあるし、京都駅で鯖寿司も買っておいた。
でも、座ってばかりなので空腹感はなし。
駅の近くにコンビニはないが自販機はあるようで、買いに出る人もいる。
長女の乗ったサンダーバードも安曇川あたりで止まったままなので、下車して
コンビニへ食料を調達してきたらしい。
その列車は、何でも21時に逆走して(!?)近江今津駅まで戻るとのこと。
長時間座っているので、ときどきふくらはぎを動かしたり足首回しをしたりする。
周りの乗客は携帯電話で状況を説明している人、小声で愚痴っている人、会社に
連絡とっている人など様々だが、大声で文句を言う人もなくみんな冷静に過ごしている。
21:20頃バス2台が到着。
電車の中は暖かかったが、外へ出ると雨風が強く寒い。
乗客全員乗車でき、とりあえず目途がついたことにほっとする。
綾部駅到着。
バスは福知山まで行くので、乗り換え組はそこで降り4人ずつタクシーに乗ることに。
電車や大型バスではそれほど危機感はなかったものの、タクシーでは大荒れの様子を直に感じる。
突風が吹き荒れ、大きなダンプとすれ違うときの水飛沫で一瞬視界が遮られる。
道路には両側から茶色く濁った水が流れ込み、冠水してタイヤぎりぎりの所もある。
折れた木々が散乱していたり、土砂が崩れている箇所も。
もう少し遅かったら通行止めになっていたかもしれない。
土砂が崩れてきたらどうしよう、水に浸かって動きがとれなくなったらどうしようと
恐怖感すら感じる。
川が氾濫危険水位に達したと、市から避難勧告や避難指示のメールが頻繁に届く。
また、地元の友達から、家の前の道路が川のようだとラインに画像が送られている。
22:38、突然タクシー内にエリアメールが鳴り響きぎょっとする。
由良川の綾部観測所付近で氾濫危険水位に達し、河川氾濫のおそれとのこと。
かなり危険な状態なのかと不安になる。
タクシーの運転手さんを信じ、とにかく無事に駅まで到着できることを祈るのみ。
(私たちをおろした後、運転手さんが綾部まで戻れるか心配)
23時過ぎ、ようやく駅に到着。
綾部からの道のりがこんなに長く感じたことはなかった。
駅で特急券の払い戻しをすませ、強風で土砂降りの中駐車場まで走る。
傘は全く役に立たず、全身ずぶ濡れ。
主人とやっと車に乗り込む。
緊張がとれたせいか、びっしょり濡れたせいか震えが止まらない。
23:19、市全域に避難勧告が発表される。
家まで車で5分くらいだが、選挙の看板が道路の真ん中に落ちていたりして気が抜けず。
23時半頃、ようやく帰宅。
すぐにテレビをつけ台風情報を得ようにも、選挙の速報ばかり。
近くの川も水位が上がっているようなのに、当選でバンザイしている映像に違和感を
感じたのは私だけ?
ありがたいことにお湯は出たので、熱いお風呂に入ってやっと人心地ついた。
長女の乗った列車は近江今津の駅で停車したまま。
かわいそうに、そのまま一晩過ごすことになる。
スマホの充電の残量を気にして連絡を控えていたが、空いていたグリーン車に移り電源も
確保したとのこと(えらい!)
とりあえずはひと安心。
一方、次女は一人で近江町市場をぶらぶらし買い物をした後、予定通り新幹線に乗り
東京に到着。
なんと運の強い子!
〈後日談〉
サンダーバードで一晩過ごした長女は、午後になってようやく代行輸送のバスで堅田まで行き
そこからは電車で京都へ戻ったそうです。
ようやくアパートにたどり着いたのは夕方、仕事も休みことになりすっかり疲れ果てているようでした。
ひとりで不安だっただろうなあ。
無事に帰れたからよかったものの、強引にでも同じ特急に乗せればよかった。
今回の旅行、計画も手配もすべて私任せだった主人。
前日になってすら旅程を把握していず(何度も話しているにも関わらず!)、
さすがにイラっときて「これからは主人抜きで行ってやるー」と内心思っていたのですが・・・
こういう非常時の際は、隣にいるといないでは大違い。
ひとりではやはり心細かっただろうなあ。
まあ、これからも家族旅行に連れて行ってあげましょう(笑)
今回の旅行で怖い思いをしたのは、実は台風だけではありませんでした。
必死の思いでやっと家にたどり着いたとき、な、なんとリビングの窓が明るい!?
えっ、誰かいるの???
(一瞬、義母が帰ってきているのかと思いました)
まさか台風のさなかに泥棒!?
怖いので主人に勝手口の鍵をあけでもらい、廊下から部屋から全部の灯りをつけ、
トイレや押入れの戸を開けてチェック。
が、どこも異常なし。
ということは・・・電気の消し忘れかー
今回の家族旅行、一生忘れることのない思い出深い旅行となりそうです