ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

ハリー・ポッターと死の秘宝

2008-07-29 | 読むこと。

    『ハリー・ポッターと死の秘宝』
        J.K.ローリング


この週末、『ハリー・ポッターと死の秘宝』を読み終えました。

昨年、初めてなんとか原作を読み、最後で号泣。
不安だったのは、原作で読んだイメージとかけ離れているかもしれない、
ということでした。
(もちろん、読み間違いをしているかもしれない、という心配もありましたが

読み終えてまず感じたのは、ああ、やっぱり原作と翻訳は違うなあ、ということ。
1~6巻はずっと日本語で読んでいたので、ハリポタというと、
ああいう文体、ああいう文字の使い方、に慣れてしまっています。
あの長い物語を、小学生の子どもでも読めるようにするために、
訳者の方もあれこれ苦労されたことでしょう。
だから、子どもにもわかりやすい作品に仕上がっています。

でも、大人が読むと、『指輪物語』や『ゲド戦記』に比べて
やはり物足りないというか、どうしても子供向けだなあ、
と思わざるをえないところがありました。

それが原作を読んだときは、そういうふうに感じなかったのです。
7巻ではハリーも大人になってきたし、
内容的にも暗く、深くなってきたせいかもしれませんが。

原作だと、作者の思いや登場人物の気持ちが、
よりストレートに伝わってきたように感じました。
私の、拙い英語の読解力でも、です。
ハリーの苦悩、ロンやハーマイオニーの気持ち、
ネビルのがんばり、騎士団の奮闘、そしてスネイプの・・・。
だから、読みながら何度も泣いてしまいました。
(ハリポタを読んで泣くなんて、思いもしませんでした)

日本語版は結末もわかっているので、
わかりにくかったところを確認するつもりで読みました。
それでもいくつかの場面では、じわ~と目が潤んでしまいましたけれど。



※以下、軽~くネタバレしているところもあるので、 未読の方はご注意ください。



最終巻とあって、これまでの謎が、そしてあらたに出てきた謎が、
ひとつひとつ解けていきます。
分霊箱のこと、杖の謎、ダンブルドアの過去、スネイプの行動・・・。

あ、そういうことだったのか、
あれはこれの伏線だったのか、
と、疑問が解けていく快感を味わえます。
まあ、これはつめが甘いなあ、と思うところや、
腑に落ちないところもありますが。
でも、ここまで考えてストーリーを展開させていったローリングさんの
技量はすごいと思いました。

(先日、ローリングさんのインタビューを見ました。
 お母さまが難病で亡くなられたことを初めて知りましたが、
 大切な人の死を経験されたことがあるから、
 こういう物語を書くことができたのでしょうか)

この巻は今まで以上に暗く、重苦しい展開になっていきます。
いろんな人たちが傷ついたり、亡くなったりしてしまうのです。
でも、ハリポタならではの楽しめるシーンもあって、
そんなところではほっとしました。

とにかく、いろんな出来事がてんこもり。
次から次からいろんなことが起きるんです。
思いもよらない展開になったり、
これまでにない厳しい状況に追い込まれてハラハラ・ドキドキしたり。
とにかく読み始めたらとまりませんでした。

で、印象に残ったシーンをいくつか取り上げてみました。

じわ~ときたところ
 ダドリーの言葉、 パーシーの改心、 クリーチャーの献身
 ・・・これまで憎たらしいキャラクターだっただけに

ショッキングだったこと
 ・・・フレッドのこと

思わず拍手したくなったところ
 ウィーズリー夫人の啖呵(笑) 
 ネビルの活躍!

号泣したところ
 ドビーが・・・不意打ちでした(涙)
 ハリーがつけた名前・・・この文章で号泣

好きなシーン
 グリンゴッツ脱出!

印象的なシーン
 ゴドリックの谷のクリスマスと、そのあとのおぞましい場面の対比
 銀の牝鹿が現れる場面
 ・・・どちらも原作で読んだとき、美しいと思いました

残念だったところ
 あんなに多くの犠牲が必要だったのか・・・

疑問を感じたところ
 魔法省もグリンゴッツも、意外に簡単に入れる!?
 
行ってみたいところ
 貝殻の家・・・ビルとフラーの新居です

映画でぜひ見たいところ
 シリウスの部屋・・・どんなポスターがはってあるのか気になる(笑)
 ルーナの家・・・なんか、すごそう



私が第一巻の『ハリー・ポッターと賢者の石』を読み終えたのは
2000年3月26日でした。 
あれから約8年。
登場人物たちがそれぞれに成長していく姿を見続け、
まるで親戚のおばさんのような心境でした。
特に、あのネビルがこんなにがんばってくれるとは・・・。
彼の成長ぶりには、おばさん、ほんと感激です(笑)

だからこそ、多くの犠牲が出たのはつらいしことだったし、
残念でなりません。
物語の中とはいえ、子どもが戦いの中に出て行くなんて、
と、納得できないところもありました。
まあ、物語のはじめから、ひとりの少年ハリーが、悪の権化のような
ヴォルデモートに立ち向かっていくストーリーでしたからねえ。
他の子どもたちは逃げなさい、とは言えないけど・・・。

あれほど怖れられていたヴォルデモートにしても、
結局トム・リドルというひとりの人間(ではないけれど)に過ぎなかったのか、
みたいな印象も受けました。

そうそう、一番気になるスネイプの行動ですが、
隠れスネイプファンとして、彼の人生を知ることはつらい・・・
物語の最後の最後になって、彼に関する
ある会話で号泣してしまいました。
ここで、こうきたか。
ローリングさんにやられた~と思いましたよ(笑)


8年前、私の「おもしろいよ」のひとことで読み始めた子どもたち。
その子どもたちも、今では大きくなりました。
私よりもハリポタに夢中になり、特に長女にとっては、その後の彼女の人生に
大きな影響を与えることになりました。

子どもたちに、そして私にも、たくさんの「わくわく」や「ドキドキ」を
経験させてくれたハリー・ポッターとホグワーツに感謝
          
コメント (8)
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その後のこと <2>

2008-07-24 | 介護
まだまだ毎日暑い日が続いています。
もう、ほんと、充分なんですけど~(泣)

昨日の最高気温は38.6度でした。
私の住むところでは、観測史上初、なんだそうです。

ピンボケですが、これ、室内の温度計。



わかるでしょうか?
36度のところをさしてます。
2階の階段の横の、我が家では一番風通しのいい場所でこの温度!

この暑さ、当分続くそうです   やれやれ・・・。



  ・・   ・・   ・・ 



義父が亡くなってから、初めて経験した葬儀のことを書きましたが、
その次に大変だったのがさまざまな手続きでした。
特に世帯主が亡くなった場合には、あれもこれも名義変更しなければなりません。
これを、まだ悲しみも癒えない、年老いた義母がするのは無理です。
戸籍謄本や印鑑証明が必要だったり、
たくさん書類を書かなければいけなかったり。
それで、ほとんど主人と私でやったわけですが、
気のついたことを簡単に書き留めておきます。



<手続き>
お葬式が終わって、やれやれ・・・と思う間もなく、
めんどうな名義変更などの手続きが必要になってきます。


・預貯金
話には聞いていましたが、義父が亡くなると
すぐに義父名義の預貯金はすべてストップしてしまいました。
凍結された預貯金を引き出すには、亡くなった人の戸籍謄本や
相続人全員の印鑑証明などをそろえなければいけません。
それも金融機関によって違うので、郵便局、銀行、信用金庫と、
それぞれ行って説明を聞き、書類をもらいました。
(改製原戸籍といって、義父が生まれた場所の
 古い戸籍を提出させられたところもありました)

葬儀には、お布施や車代、ちょっとした食事代など、
現金が必要になってきます。
我が家では、義母があらかじめ用意しておいてくれたので助かりました。
金融機関がどの時点でストップするのかわかりませんが、
できるだけ早くお金をおろしに行くとか、
ある程度準備しておくとか、考えておいた方がいいかもしれません。

また、できれば預貯金や保険の一覧表などを前もって作ってもらっておけば、
その後の手続きがかなりラクなんですけどね~
通帳探しからするのは大変だと思います。

それ以外にも、公共料金の引き落としに、火災保険、年金など
世帯主が亡くなると名義変更の手続きも速やかにしなければいけません。
義父はもう年だったので生命保険には入っていませんでしたが、
加入していたら保険会社に保険金を請求する必要があるでしょう。
手続きの前に、まず戸籍謄本や印鑑証明など、
どんな書類が必要になるか調べておいて、まとめて用意したらいいと思います。


・準確定申告
義父は不動産所得があり、毎年確定申告をしていました。
亡くなると、今年に入ってから亡くなる日までの分の
準確定申告を四ヶ月以内に提出しなければなりません。
我が家の場合は、義父の確定申告を以前から私がやっていたので、
このあたりは問題がありませんでした。
ただ、四十九日や他の手続きなど忙しいときなので
期限の4ヶ月まであっという間です。
慣れないと手間取るので、早めにとりかかり、
これまでの控えがあればそれを参考にしたらいいと思います。


・相続税
財産家の方はもちろん(笑)、たくさん土地を持ってる、とか、
都会に土地や家を持っておられる場合には、
相続税がかかってくることがあります。
(基礎控除額は5000万+法廷相続人ひとりにつき1000万
 法廷相続人がふたりなら課税価格が7000万以上で、相続税の申告・納税が必要になってきます)
うちは関係ない、なんて思っていたら、
自宅の土地だけでけっこうな資産価値があった、という場合もあるらしいですよ~
土地の価格は固定資産税の評価額ではなく、
路線価を調べて計算する必要があります。
(固定資産税の評価額よりこちらの方が高くなるので注意)
相続税の申告・納税は10ヶ月以内です。

・登記
土地や建物を相続した場合、相続人の名義に登記を変更しなければいけません。
意外だったのですが、これには期限がないのです。
実は我が家もまだ。
期限がないとつい後回しになってしまうんですね~
よく、故人の名義のまま、という話も聞きますが、
次の相続のとき大変なので、やはり早めにするほうがよさそうです。
主人が自分でやる!と言い続けているので、任せています。
でも、いつになるんだろう・・・。



我が家は両親宅とはすぐ近くなので、普段の生活のことはだいたいわかります。
たとえばどこの金融機関に貯金をしているかとか、
どこの火災保険にはいっているか、などなど。

しかし、これが実家となるとまた話は別。
貴重品がどこにあるのかも知らなかったし、
預貯金のことも保険のこともわかりません。
義父のことがあったあと、一度確認しておきました。

たとえばお正月など兄弟・姉妹が一同に集まったとき、
宴会だけで終わらず、みんなでそういうことを
確認するのもいいかもしれませんね。
わしゃ、まだ死なんぞー!と言う、
元気なお父さんもいるかもしれませんが(笑)

親が亡くなったとき、残された家族は精神的なダメージだけでなく、
そういう煩雑な雑事に追われて心身ともに参ってしまいます。
そんな負担を少しでも軽くできるよう、心積もりをしてほしいし、
私自身考えておかなければいけないなあ、と思います。

とりあえず、おじいちゃん、おばあちゃんの時代の着物とか、
もう使わない古い食器とか、そういう類のものは
親の代で処分してほしい、と切に願います・・・





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時をつなぐ

2008-07-22 | 観ること。
毎日暑い日が続きます。
きのうは最高気温37.5度、とうとう全国一になってしまいました~


夏休みに入ったものの、次女は部活。
長女はこの暑いのにもうすぐ大学の前期試験。
予定もばらばらで、この夏は家族旅行の予定もありません。
子どもが大きくなると、こんなものですねぇ・・・。


ということで、読書とDVDで過ごす日々です。
最近DVDで「プライドと偏見」、「彼女を見ればわかること」など
ひとりで女性向けの映画を観ることが多かったのですが、
先日、久しぶりに主人と一緒に観たのがこれ↓「デジャブ」です。





デンゼル・ワシントン演じる捜査官が、500人以上の犠牲者を出した
フェリー爆破事件の犯人を捜すというストーリーなのですが、
何も知らずに観た私は、へ~、こういう展開になるのか、と
ちょっと意外でびっくりしました。
これはありえないよね~、とつっこみつつ、
映像もすごいし、ぐいぐいと引き込まれて観てしまいました。
気になるところはあったものの、おもしろかったです~。

ネタバレになるので詳しくは書けないのですが、
(これ、何も知らない方がおもしろいと思います)
「デジャブ」というタイトルでもわかるとおり、
過去と現在をつなぐ、ということがキーポイントになっています。



過去と現在をつなぐ、といえばこれもそうですね。
週末テレビでやってた「時をかける少女」。





子どもたちがおもしろい~!と絶賛だったので、観てみました。
前向きで、元気溌剌な主人公はイマドキの女子高生、って感じですね。
とにかく絵がすごくうまく、登場人物の顔も
ジブリみたいに子どもっぽくなくて、よかったです(笑)

私の中で「時をかける少女」といえば、アニメでも、原田知世の映画でもなく、
NHKのドラマ「タイムトラベラー」なんですよ(古っ!)。
中学生のときだったか、夢中になって観ました。
理科室、ラベンダーの香り、未来から来た少年・・・。
その少年ケン・ソゴルにときめいたものでした

実は、こういうタイムスリップものに興味があったのは、
かなり小さいころからなんですね。
姉たちと夜遅くに観たNHKの海外ドラマ「タイムトンネル」。
研究者たちが時間移動装置を作るのですが、まだ不完全なため帰って来れず、
いろんな時代に転送され、歴史的な場面に遭遇する、という話でした。

外国の歴史なんて何も知らないはずなのに、
マリー・アントワネットの逃亡シーンや、火山の噴火など今でも覚えています。

しかし、「デジャブ」にしても、「時をかける少女」にしても、
どうしても気になるのが、
過去に戻って何らかの操作をしたら、今とは違う「今」ができてしまう、
ということです。
それじゃあ、はじめの「今」はどうなってしまうの?
「今」と平行して、いろんな「今」があるの?
そういうこと考え出すと、この暑いのに、眠れなくなりますよね(笑)


児童小説の中にも、タイムスリップするものがあります。



         『時の旅人』
        アリソン・アトリー



       『トムは真夜中の庭で』
        フィリパ・ピアス


どちらもイギリスが舞台で、古いお屋敷の描写などがあり、
児童書とはいえ日本人の子どもにはわかりにくいだろうなあ、と思います。
特に『時の旅人』は歴史的な背景もあり、
小学生くらいでは難しいかもしれません。
イギリスの農場の生活や自然の美しさやを感じられるのは、
大人になってからかも・・・。


もしももしも、こんなふうに、違う時代、あるいは自分の人生で
時を遡ることができるとしたら、
いったいどの時代に、どの自分に戻りたいと思うでしょう。

・・・人生、もう一度やり直したいかも・・・


コメント (4)
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その後のこと <1>

2008-07-15 | 介護
これまで、義父の介護のことをあれこれ書き綴ってきました。

そして、今回初めて親の死というものを経験し、
人ひとり、この世からいなくなるということは、
ほんとうになんて大変なことなのだろう、ということを
今さらながら痛感しました。

ほとんど予備知識もなく、何がなんだかわからないままに、
葬儀屋さんの言われるとおり行ったわけですが、
驚いたこと、大変だったことを、反省も含めて書き記しておこうと思います。



<取調べ!?>
義母から聞いたところによると、朝、薬を飲ませようと席をはずしてる間に
義父の意識がなくなっていたそうです。
主人と私は義母の電話ですぐにかけつけ、
確かにいつもと様子が違うので慌てて救急車を呼びました。

室内で心臓マッサージを繰り返されたあと、義父はストレッチャーで救急車の中へ。
救急車が来たものだから、近所の方も心配して家の前に出てこられていました。
その中に、近くの交番のおまわりさんの姿があったので、
あれ、何で?と一瞬不審に思いましたが、こちらもそれどころではありません。
救急車には義母と主人が乗り、私は家の戸締りをし、
とりあえず洗い物や、放り出したままの洗濯物を干してから病院へ向かいました。

義父は救急治療室へ運ばれ、主人は私と入れ替わりにいったん戻り、
義母と私が治療室の前でおろおろしながら待っていました。
そこへやって来られた刑事さんふたり。
義母と私と、それぞれに事細かく質問されます。
義父の意識がなく、どうなるかと心配なときに
もう、なんであれこれ質問されなきゃいけないの
と心外だったのですが、ふと、これって取調べ!?と気がついたんです。

こういう場合、救急車を呼ぶと警官が来るらしいのですね。
私のほうにつかれた刑事さんはまだ若く、
いらいらされてる様子で、何度も聞き返されます。
こっちもキレそうだったけど、悪い印象もたれても・・・と
へんなに気を回してしまい、我慢強く答えました~

途中で義父の担当の先生が来られて説明され、ようやく無罪放免。
こちらはなんとも後味悪かったのですが、確かに老人虐待とか、
介護疲れで殺人という事件が起きる昨今。
取調べされても仕方ないのでしょうけど、
何もこんなときに、と思わずにはいられませんでした。


<するべきこと>
親の死は、それでなくても気が動転してるというのに、
喪主ともなれば、次々といろんなことを決めていかなければいけません。

・死に装束
まず、病院で「ご臨終です」と言われたあと、
早速看護婦さんから、死装束はどうしましょう、と聞かれます。
義母も突然のことで、どうしていいかわからない様子。
主人のおばあちゃんのときは経帷子だったように思いますが、
義父が生前着ていた着物になりました。
湯灌も着付けも、すべて看護婦さんがしてくださいました。

・葬儀社
葬儀社は、近くにできたときに会員になっていたところがあったので、
主人がすぐ連絡を取りました。
病院に迎えに来てもらったときから、すべておまかせ、です。
枕飾りなど、一式整えていただきました。
主人の祖母のときは自宅で亡くなったので、大変だったと思います。
長女が生まれて間もなくのことだったので、私は何もしていませんが、
叔母さんたちが、ああでもない、こうでもない、ウチではこうだった、
みたいなこと言われるんですよね(特に田舎の方)。
それを思うと、一切合財葬儀屋さんに任せたほうが、
もめなくていいかな、と思いました。

・連絡
その夜は親戚や友人・知人への連絡です。
これがまた大変。
普段はしっかり者の義母ですが、さすがに頼りにならなくて、
古い住所録や年賀状を頼りにあちこちに電話をかけました。
相手もお年寄りが多いだけに連絡が取れなかったり、
また、古い親戚など、どこまで連絡すればいいかわからなかったり。
あとになって義母から、○○に連絡してなかった~、ということも聞きました

・打ち合わせ
翌日は葬儀屋さんと葬儀プランの打ち合わせです。
カタログをひろげ、さあ、どれにいたしましょう、ということですね。
正直言って違和感を覚えましたが、これを決めないことには先に進めません。
このへんは義母の意向を聞き、希望通りにしました。
その後は会場の大きさや、お供え物、花輪など
ひとつひとつ、わからないながらも決めていかなければなりません。
会場の大きさにしても、一体どれくらいの方が来てくださるのか・・・。
そんな相談をしている最中にも、主人の携帯に仕事関係から
お悔やみの電話がかかってきます。
それを聞いて、葬儀屋さんから大きいほうの会場を薦められました。
こんな具合にアドバイスを受けながら決めていきましたが、
終わったときはどっと疲れました~

葬儀社の方は親切で、わからないところはいろいろ教えてくださいました。
葬儀は大金が動くだけに悪徳業者も多いようですが、
良心的だったのではないかと思います。
でも、お供え用に頼んだ果物の缶詰が国産ではなく、
この値段で外国産か~、とがっかり。
結局、あとでほとんどバザーに出しました。

・遺影
遺影にどの写真を使うか、これも決めるのがなかなかでした。
まず、アルバム探しからです。
義母が出してきてくれるものの、古いのばかり。
義姉とあれこれ言いながら、ときどき義母の思い出話に中断しつつも、
なんとか決めることができました。

・喪服
喪服は、結婚の際ひと揃え用意してもらってはいましたが、
翌年に祖母が亡くなったとき以来、着物は全く着ていませんでした。
必要なものはひとまとめにしてあり、○○がない~、
ということはありませんでしたが、直前になって、
半襟がついてないことに気づき、これには焦りました~
え~、どうするんだっけ!?と着付けの本を引っぱり出し、慌てて縫いました。
子どもたちの喪服は、高校生だったので制服で間に合いました。
今後は、そろそろ喪服の準備もしておかなければなあ、と思っています。



遺影にしろ、死装束にしろ、連絡先にしろ、本人の意向が聞けるものなら
聞いておいた方がいいと思います。
それで家族の負担がぐっと減るのですから。
預貯金や保険のことなども含めて聞いておいたら、
あとの手続きがずいぶんラクになります。

死んでしまえば自分の葬式には口出しすることができません。
そう思うと、こんなお葬式にしてほしい、とか、
生きているうちに考えておいて、家族に伝えておくことも必要ですね。
私もいずれ子どもたちに頼んでおかなければなあ、と思っています。
子どもの負担も軽くなるし、なにより自分自身の最後の儀式ですから。

先日も、
お父さんより先だったら、お墓に入りたくなーい。
知らないご先祖さんの中で小さくなってるの、イヤやもん。
などとワガママ言って、長女にあきれられてしまいました



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介護のこと <最後に>

2008-07-10 | 介護
義母から電話のあった翌朝、
とうとう義父は帰らぬ人となりました。
往診をお願いする病院への紹介状をもらいに行く
ちょうどその日のことでした。

連休でなければ、もっと早くなんとかなったかもしれません。
しかし、もし往診を頼んだとしても、口から食事が入らなければ、
結局管を入れて栄養を摂るしかないのです。
食べることの好きだった義父が、果たしてそれを喜んで受け入れたでしょうか。
また、受け入れたとしても、実際自宅で義母とどこまで義父を介護できたか、
正直言って自信がありません。
実際、そうやって何年も介護しておられる家庭は
たくさんあるのでしょうけれど・・・。

義父が退院して亡くなるまで、3ヶ月ほどのことでした。
しかし、わずかそれだけの期間でも、
介護する家族はあれこれ悩み、迷い、そして疲れ果てます。

介護保険制度ができて、以前のことを思えば
サービスを利用しやすくなり、家族の負担は減ったかもしれません。
しかし、介護の実情はひとりひとり違います。
本人がサービスの利用を嫌がってはどうにもしようがないし、
また、ショートステイを利用したくてもベッドがいっぱいで
利用できないということもあるのです。

それに、今問題となっているように、
せっかく希望して介護職についた若い人たちが、
給料が安いために離職していくという現状があります。
超高齢化社会になって、年老いた親たちが次々と介護が必要になったとき、
私たちはどうすればいいのでしょう。
いえ、自分たちが年老いたとき、一体どうなるのでしょう。
家族の介護では限界があるのに、介護施設は人手不足、
あるいは経営が成り立たず閉鎖、という事態を考えるとぞっとします。

また、今さらながら感じたのは、「嫁」という立場の微妙さ。
おかげで、あれこれ悩んだり、嫌になったり、落ち込んだりしました(苦笑)

しかし、結婚したときから私とは考え方が違うなあと思って、
当たり障りのない接し方しかしていなかった義父と、
時には考えの違いから大声で言い合いになったり
(ほんとになんて嫁でしょうね~・汗)、
最後には「頼りにしてる」と言ってもらったり、
ようやく本音でつきあうことができたのかもしれない、と思います。
瀬戸際になって、お互い本性が出たのかもしれませんね(笑)


もはや、他人事ではない介護の問題。
子どもたちにはこんな苦労はさせたくない、
どうせ死ぬならぽっくり逝きたいわ~
祖母を介護していたときによくつぶやいてた母の言葉を、
今この年になって、そっくりそのまま繰り返しています。

どうか、子どもたちまでこの言葉を繰り返すことがありませんように。
年老いても、ひとりになっても、
騙されたり、見捨てられたりしない
安心して老後を暮らせる社会になってほしいものです。

そして私自身、先日亡くなられたターシャ・テューダーさんのように
自立したおばあさんになれたらいいなあ、と思います。
心身の老化を止めることはできないけれど、
生き方や考え方、あるいは暮らし方で、
20年後30年後の自分が少しは変わってくるかもしれませんものね。


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