ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

サフランが咲き、2度目の秋がきて

2015-10-30 | 日々のこと。



久しぶりに植えたサフランが、一斉に咲きました。
花が咲くと、ひとつひとつ雌しべを積んでいきます。
香辛料のサフランはこれを乾燥させたもので、パエリヤやブイヤベースに用います。
買うとけっこうなお値段なんですよね~

花もかわいいし、料理にも使えて、一石二鳥。
以前植えたときはナメクジにやられてしまいましたが、今回はうまくいきそう!



あいかわらず義母に振り回される日々ですが、気がつけば同居して2度目の秋も
過ぎようとしています。
義母と過ごす一日は長いけど、一年はあっという間。
しわも白髪もふえるよなあ・・・


いくらがんばっても空回り。
物がなくなれば人のせいにし、説明しても聞く耳を持たない。
突然怒り出してひどいことを言っても、本人は忘れてけろっとしてる。
無精になって、衛生観念がなくなって・・・、そのことで毎日同じことを注意している
自分にもうんざり。
そう、何より怒ったりイライラしている自分にうんざりし、落ち込みます。
認知症の親を抱える家族は、どこも大変・・・



実家の母は義母より症状が進み、もう私たち娘のことさえわかりません。
こちらも認知症になってからは手に負えず、姉夫婦が同居してくれる前は私が行くたびに
口論になっていたので、そういう関係のまま私のことを忘れられてしまったのかと思うと
やはり心残りというか、淋しいというか・・・

それに、どこかで自分の親を見放した、という後ろめたさもあり、
でも、どうしようもなかったという思いもあり・・・
母のことを思うとちょっと複雑な気持ちになります。

今でも思い出すのは、父が肺がんと診断され大変だったときのこと。
そのころ母の様子がおかしいことに気付いてはいたけれど、父を病院へ連れて行ったり、
義母の面倒もみたりと、私はいっぱいいっぱいの日々を送っていました。

ある日、ちょうど義母の精神科の予約日でばたばたしているところへ、母から具合が悪いと
電話があったのです。
迷いましたがそれほど切羽詰った様子でもなく、義母の診察は私も話を聞かなければならないので、
「今からお義母さんを病院へ連れて行かなければならないから、ちょっと待ってて」と伝えると
母から「こっちの親はどうでもいいんか!」と言われたのです。

結婚してからこれまで、母は何かにつけ「こっちはいいから、そちらの親にしてあげて」と
言い続けてくれていました。
だから、私もそのつもりで主人の親の面倒をみてこれました。
それにここ10年ほどは家事や仕事だけでなく、入院や介護が必要になった義父、その義父が
亡くなってから認知症の症状が顕著になった義母、それに当時まだ受験生だった娘たちのことで
手がいっぱい。
実家の親はありがたいことに二人そろって健康だったし、姉夫婦がよく旅行に連れて行って
くれたりしていたので、実家にはたまにしか顔を出していませんでした。
なので両親にしたら、末娘はもうあてにならないと、あきらめていたかもしれません。
それでも父が肺がんとわかったときは、一緒に病院へ付き添い介護の手配もしました。
これまで何もできなかったぶん、私にできることはなんでもしようと思って。

だから母からそう言われたことに、かなりショックを受けました。
たぶん、そのときの母はもう尋常ではなかったのです。
これまで理性で抑えていたことができなくなって(認知症ではよくあることですが)、
だからこそ自分の本当の思いを言ったのだと思います。
それを聞いて私もどうしていいかわからず、でも義母の予約の時間も迫るし・・・
結局、義母の病院行きを優先させました。
とりあえず姉に電話して仕事の合間に様子を見に行ってもらい、午後には実家へ行きました。
母はもともと狭心症で、貼る薬でラクになったということでしたが、実際の原因は疲労か
精神的なものだったと思います。

でも、私にはそのときの言葉がいまだに引っかかっていて、ふとしたときに思い出してしまうのです。
今思うと、父がガンとわかったとき、ずっと父に頼りきっていた母はひとりで不安だったのでしょう。
その不安から逃れるように父の世話より野良猫に夢中になり、それを非難する娘たちを疎んじ、
そして一気に認知症の症状が悪化していったのでした。

父が亡くなってからは、毎日毎日、財布がない、通帳がない、と電話がかかってきて、
いつも最後はけんか別れ。
ヘルパーさんが行っても留守だったり、デイサービスへも嫌がって行かなかったり。
何を言っても通じない、そんな母から私自身逃げ出したかったような・・・
なので姉夫婦が同居してくれることになって、本当に救われた思いがしました。

今では要介護4になった母を、姉は大変な思いをしながら看てくれています。
私にはそこまでの覚悟はなかったなあ、とわかってはいるけれど、それでも自分の親を看ずに
主人の親を看てる、ということに、どこかジレンマを感じてしまうのですね。
認知症になった実の親を看るほうが、精神的にはずっときついとわかっているのだけれど。


今になってこんなこと書くなんて、“いい嫁”より“いい娘”でいたかったのかな。
・・・あるいは、今の自分に対する言い訳なのかも。

テレビで見る介護の美談とはほど遠く、今日一日をやり過ごすのに精いっぱいの日々ですが、
なんとか逃げ出さず三年目を迎えそうです・・・たぶん




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新しい自分?

2015-10-22 | 日々のこと。




長い間使っていた中近両用のメガネが、さすがに見づらくなったので新しいのに買い替えました。
メガネは遠近両用と二つ持っていて、家ではほとんど中近両用をかけています。
ほんとは数年前から小さな文字が見づらく、近くは裸眼でちょうどなのでメガネをかけたりはずしたりして
ごまかしていたのですが、義母がショートステイの間にようやく買いに行くことができました。

メガネをかけたまま文字も読めるしパソコンも打てる。
料理の手元もはっきり見える。
ああ、なんて快適!

中学生のときからかけ始めたメガネ。
大学生のころからほとんどかけっぱなしになって、コンタクトに挑戦したこともあったけど、
すぐにメガネに戻って数十年。
もはやメガネは私の一部。
なのでメガネを変えるということは、私にとってヘアスタイルを変える以上にイメチェンになります。

主人に「まだ慣れへんなー」と言われながら、鏡に映った自分を見てぎょっとしてしまうのは
実は本人の私(笑)
それでも、この年になってちょっと新鮮な気分を味わえるは嬉しい。
少しずつ、新しい自分の顔に慣れていきましょう♪



コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京都散策2015 〈光悦寺〉

2015-10-15 | 日々のこと。
坂道を上りきって左に折れると、少し行ったところに光悦寺の小さな入口があります。
観光シーズンなのに、紅葉までまだ間があるからか人影もまばら。
のんびり散策できます。








光悦垣のそばに、もう色づいた紅葉がありました。
歩き疲れていましたが、この景色をひとり占めできるとはなんて贅沢!







しばらくすると年配の団体さんが来られましたが、すぐに帰られたのでまた静けさが戻ります。
木々がすべて色づいたら壮観だろうなあ、と思いつつ・・・







光悦寺をあとにして、光悦茶屋で一服。







帰りは坂の途中にあった松野醤油さんに立ち寄り、醤油や佃煮をお土産に買いました。


次は四条河原町に出て、10年ぶりにオープンした丸善へ行ってみようということに。
丸善といえば、長女が小学生の時初めて大きな書店を経験したのがここで、本好きだった長女が
「ここに住みたい!」と言ったことを思い出します。
あれからすでに15年?早いなあ・・・

新しい丸善は、これまたリニューアルオープンとなったBALの地下にありました。
私が若かったころ、BALといえばデザイナーズブランドがそろってて、BALで買い物する
というのはちょっとした憧れだったものです。
残念ながら、ひとり暮らしの大学生にはあまり縁がありませんでしたが。
ところが、長女にBALといっても通じない・・・?
世代が違うのか、彼女も縁がなかったのか。

すっかりおばさんになった私には丸善もBALも懐かしく、復活してくれて嬉しい限りです。
が、さすがに今日は歩き疲れ、広い店内を歩き回る気分ではありません。
丸善の地下1階のほうだけざっと見て、どこかで休むことにしました。
ビールよりスイーツが食べたい、という長女のリクエストで、キルフェボンへ。







もう夕方なので並ばずに入れました。
タルトはどれも美味しそう
長女はル レクチエとミルクティーのタルト、私はカボチャのタルト。
久しぶりに飲んだアールグレイの、香りがとてもよくて美味しゅうございました。







帰りは長女と軽く飲んでから帰るつもりでしたが、睡眠不足で疲れ気味の長女を早く休ませねば、と
ちょうど来たバスに飛び乗って長女と別れました。
買物もしたかったけれど、朝が早かったし坂道を歩いたので、さすがに私も足が痛くて断念。
京都へ来ると、行きたいところがたくさんあっていつも時間が足りませんが、痛感するのは
体力の衰え。
1日中歩き回っても、以前なら平気だったのになあ・・・


さて、私にとって京都の時間は非日常。
家へ帰れば、マグリットの絵のごとく、落とし穴に怯える日常に戻ります。
最近の義母の言動は不可思議で、何で?と考えると頭が痛くなる。
それでも次のショートステイまで、なんとかやり過ごしていきましょう







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

京都散策2015 〈マルグリット展〉

2015-10-13 | 日々のこと。
先月、次女の引っ越しの手伝いで東京へ行ったとき、帰りに京都に寄ってマルグリット展をに行こうと
長女から誘われていたのですが、さすがにそれは体力的に無謀だと断念。

開催期間もあとわずかということで再度お誘いがあったので、義母のショートステイを利用して
秋の京都へ行ってきました。

この1年、なんだかんだと娘のところに出かけることが多く(東京へは3回も行くはめに・・・
交通費もばかになりません。
京都往復が安くなるということで、JR西日本のJ-westカードをつくってみました。
指定席特急券が自由席の特急券よりもお得、しかもネットで予約できるとのこと。
観光シーズンの京都行きは混むので助かります。
いやあ、便利な世の中になったものですね。



さて、マグリット展ですが・・・







中に一歩入ると、そこにひろがるのはなんとも不思議なマグリットワールド。
白い布を頭にまとい口づけする男女、宙に浮く岩あるいは紳士たち、青空の下にひろがる夜の風景・・・

これは一体・・・何?と考え出すと頭が痛くなりそう。
しだいに心がぞわぞわとしてきて、不安な気分になってきます。
まるで、いつも見慣れた日常にぽっかりと大きな穴があいていて、そこに自分だけすとーんと
落っこちてしまったみたいな・・・

細密に描かれているだけによけいにぎょっとしてしまうわけですが、それがなんというか
グロテスクではなく詩的で、とても“静か”なのです。
↑の絵にしても、波の動きはあるのに波の音が聴こえてこない、みたいな・・・

ところどころご本人の説明(?)のような文章がありますが、これがまた???
なんのこっちゃら、凡人の私にはとんと理解できませぬ。
結局、へたにわかろうとすることをあきらめて、ひと通り見て回りました。
で、長女にもらした感想といえば・・・マグリットってベタがうまいねー(笑)

日常の中に潜む非日常。
自分の見慣れた世界が、突然全く見知らぬ世界へと変容してしまう不安。
自分の世界が、自分が立っているこの足元が、実はぐらぐらととても不安定なものなのだ、
と感じさせられたマグリット展でした。


謎めいた絵に二人ともすっかり消耗してしまい、ちょっと早いけどランチを食べることに。
美術館の近くにあるおばんざいのお店〈卯さぎの一歩〉へ行ってみました。
通りからちょっと入って・・・あった、あった。
普通のお宅を改装した、落ち着いた感じのお店です。







ランチは5種類のおばんざいの中から選びます。
長女はチキン南蛮、私は茄子のはさみ揚げをたのみ、ついでに食前酒もつけて、昼間っから乾ぱ~い
デザートまでついていて、お腹いっぱい!
ごちそうさまでした~








午後は、お天気も良いので久しぶりに鷹峯にある光悦寺に行くことにしました。
が、岡崎界隈から鷹峯へはちょっと行きにくい。
そこで地下鉄で北大路まで行き、そこから近くまで行くバスに乗ることにしました。
しかし、慌てて乗ったためバスを間違え、結局40分ほど歩く羽目に・・・
そのうち30分はけっこうな上り坂。
若いころは平気だったのに、バッグは重いし、暑いし、しんどい・・・
先を行く長女に、置いて行かないで~

でも、おかげで途中「ブラタモリ」で見た御土居の跡を発見!







御土居というのは、豊臣秀吉によって築かれた京の町を囲む土塁のことです。
この鷹峯はだいたい北西の角にあたるようですが、この御土居より中側を洛中、外側を洛外というわけですね。

このあたりまで来ると山が近くなります。
光悦寺まで、もう少しがんばって坂道を歩かねば・・・ふぅ~




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちょっといい話

2015-10-05 | 日々のこと。







庭のコスモスが満開。
青空に映えて、とてもきれいです。

このコスモスのようにほっこりする、私のまわりであったちょっといい話。


先日、爆弾低気圧とやらが過ぎ去った翌朝のこと。
お天気は回復しそうな気配だったのに、朝食をおえた主人が事務所へ行こうとすると
突然ざっと雨が降り出しました。

慌てて傘をさして事務所へ行くと(歩いてすぐのところにあります)、事務所の向かいのバス停で
一人の女子高生が急な雨に濡れながらスクールバスを待っていたそうです。
そのバス停の横はお寺の駐車場で雨をよける場所はなく、それにまだ時間が早いのか
他の高校生も来そうにありません。

主人はかわいそうに思って、事務所に置いてあった傘をその女子高生のところへ持って行ったそうです。
一度は断られたようですが、雨はまだ降ってるし女子高生の髪も濡れていたので、
帰りに向かいの事務所に置いといてくれたらいいから、と言って渡したとのこと。
で、その日の夕方。
女子高生がお礼のお手紙と缶コーヒーを持って、傘を返しに来てくれたそうな。

ちょっと嬉しそうに主人が話してくれました。
あの主人が、見知らぬ女子高生に話しかけるのは、とても勇気のいることだったと思います。
その図を思い浮かべると・・・ちょっと微笑ましい(笑)
ヘンなおじさんだとこわがられなくてよかったねー

その女子高生も、突然知らないおじさんが傘を持ってきて、びっくりしたことと思いますが
たぶん、あれこれ悩んでお礼のお手紙とコーヒーを添えてくれたんだろうな。
ありがとねー


もうひとつは長女の話。
最近よく失くし物をする長女なのですが、今度は財布を落としてしまったとのこと。
たまたま定期貯金の印鑑の変更のため、長女の通帳と印鑑を私が預かっていました。
なので、お金を引き出すのにその通帳と印鑑をすぐに送ってほしいと連絡があったのです。

土曜日なので慌てて本局まで行って速達で送付。
そしたら夕方、警察から財布の届け出があったと連絡が入ったそうです。
あ~、よかった。

なんでも大学時代の先輩たちと久しぶりに会って飲みに行き、楽しくてつい飲みすぎたようなのですね。
だから、どこで落っことしたかも覚えていなかったって
帰りにコンビニに寄ったときに落としたのか、そのあたりで拾ってくれた人がいたらしい。
親切な人に拾われて本当によかったー
まっ、これに懲りて、ちょっと気を引き締めてくれたらと思います。

よく物を落とす(携帯、スマホ、学生証、財布・・・)次女も、これまでたいてい戻ってきたようで、
何だかんだ言っても日本ではまだまだ親切な人が多いのですね。
その見知らぬ人たちの親切に感謝して、自分も日々小さな親切を心がけたいものです。

毎日毎日何度注意しても同じことを繰り返し、同じことを言い続ける認知症の義母に
イライラせずもう少し親切にできればいいのだろうけど・・・










コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする