ほぼ是好日。

日々是好日、とまではいかないけれど、
今日もぼちぼちいきまひょか。
何かいいことあるかなあ。

悲しい知らせ

2010-06-24 | 日々のこと。
先日次女から電話があり、友人が事故で亡くなったことを知りました。

次女と同じ高校ではありませんでしたが、しょっちゅう合宿や遠征で一緒で、
共に練習してきた仲間です。
みんなとても仲がよくて、クラブを引退してからも
京都で集まったり、こちらに遊びにきたりしてたほど。

次女は、あまりに突然の出来事でしばらくショックを受けていましたが、
今日葬儀に参列するため京都へ向かったようです。


今日は、梅雨の合間のぬけるような青空。
この青い空を、彼はひとり悠々とボートを漕ぎながら
天国へと旅立ったことでしょう。

ご冥福をお祈りします。
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60周年

2010-06-15 | 日々のこと。
昨年の12月に、実家の両親が結婚60周年を迎えたことを書きましたが(*)
あれから半年たって、ようやくお祝いの席を設けることができました。

金婚式は、子ども夫婦、孫、母の妹夫婦と姪の総勢17名が京都に集まって、
とても賑やかでした。
でも今回は、孫たち全員が集まるのはとても無理だし、父が
派手なことはしたくない、遠くへ出かけるのはいやだ、というので
結局、両親と3姉妹夫婦で高浜の宿で一泊することに。

 
夕飯は舟盛会席とステーキ付会席。




普通のステーキと違って、お肉は縦長に盛ってあります。
これに蓋をして蒸し焼きのようにしていただきます。



でも残念ながら、私はこの日の午前中体調がわるかったので、
いつものようにぱくぱく食べられませんでした。
楽しみにしてたのに・・・


こんなふうにみんなが揃うというのも久しぶりで、
着いてから夜遅くまで母と3姉妹はしゃべる、しゃべる。
義兄と主人たちは、さぞあきれていたことでしょう(笑)

実は、今回の席を設けるにあたって、姉と心配していたことがあるのです。
それは、年齢もキャラも違うそれぞれの連れ合いたちが、
一緒に飲んで盛り上がるかなあ、ということ。
一番上の姉が何年か前に再婚したので、あまり
このメンバーで飲むということがなかったのです。

でも、アルコールが入ったらそんな心配いりませんよね~
(3人ともよく飲むし
一番おもしろかったのは、若い頃誰が一番無茶していたか、
という話で盛り上がっていたこと。
50~60代のおっさん連中がですよ~
まあ、古き良き時代の思い出ですね(笑)



それにしても、父と母は60年もよく連れ添ったものです。
まわりを見回しても、結婚60周年という夫婦はあまり聞いたことがありません。
夫婦揃って元気でいてくれるからこそ、こうやってお祝いできるわけです。
うちも、少しでもあやかりたいものですですね~

それでも、父は今年83歳、母は80歳。
足腰は弱くなったし、物忘れは多くなりました。
父はみんなを前にして、自分が死んだらこういうふうにしてくれ、
というような話もしました。
用意周到な父は、あとで残った者が困らないようにと
連絡先や保険・税金関係など細かく書かれたノートをつくり、
それを私に見せてくれたこともあります。
義父が亡くなったとき、いろんな手続きが大変だったことを思えば、
きちんと整理してくれてる父の準備は、うれしいような、淋しいような・・・。

娘を3人とも嫁に出してしまったとき、父には「娘たちには頼れない」という
思いがあったのかもしれません。
私自身、娘ふたりを持った今になってようやく
そんな父の気持ちが少しわかったような気がします。

本当は孫やひ孫に囲まれて、賑やかに老後を暮らしたかっただろうになあ。
可愛がっていた猫が死に、野良猫の世話をする母を注意したとき、
「淋しいから」と言われて何も言えませんでした。

今はまだふたりとも元気で、自分たちで生活してくれているけれど、
どちらかが倒れたらどうしたらいいんだろう、という不安も常にあります。
義母と自分の親と・・・。
結婚60周年をお祝いする一方で、こんな心配もしなくてはいけないなんて
つらいことではあるのですが。
今はただ、ふたり揃って元気でいてくれることを願うばかりです。

私のほうが先にボケないように、気をつけなくてはね


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由緒正しき豆

2010-06-11 | 食べること。
畑のまね事をしている主人が、お師匠さんとしている義姉から
ツタンカーメンの豆なるものをもらい、それが実ってこんな豆になりました。





ツタンカーメンの豆ってなんか眉唾もんやなあ、と思って調べてみると・・・

この豆、何でもツタンカーメンのお墓から発掘された
副葬品の中から発見され、発掘者のカーター氏が持ち帰ったそうです。
その後栽培され、日本にも1956年にアメリカから送られて
古代ロマンの夢を託して広まったそうな。

子どもの頃考古学者に憧れ、カーターの「ツタンカーメン発掘記」や
シュリーマンの「夢を掘りあてた人」を夢中になって読んだ私にとって、
何千年も前のえんどう豆がよみがえり、多くの人の手を渡って
我が家の小さな畑で実を結んだというのは、なんとも不思議な気がします。
もとをただせば、ツタンカーメンの墓にあったという
実に由緒正しきえんどう豆なのですねえ。


ツタンカーメンの豆は、えんどう豆の原種ということで、
さやはご覧の通り濃い紫色。
ネットで調べたとき、この豆で豆ご飯を炊くと赤飯のような色になる、
と書かれていましたが、我が家では何回か炊いてみたものの
「赤飯のよう」にはなりませんでした。
確かに翌日になると、多少薄茶色っぽく変色しているようにも見えますが(笑)
でも、採りたてのえんどう豆でつくる豆ご飯は、
お豆がほのかに甘くてとっても美味!

豆ご飯の嫌いな子どもたちはいないし、
(子どもの陰に隠れて最近まで気づかなかったけれど)
実はあまり豆ご飯を好きではなかったらしい主人も、
さすがに自分が手塩にかけて育てた豆なので「うまい!」と言って
食べてくれるので、今年は古代ロマンを感じながら
美味しい豆ご飯を充分堪能させていただきました


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京都 <新緑と食べ歩き>

2010-06-07 | 日々のこと。
この半年ほど、次女の進学で東京へ行くことが多く、
京都はその通過点になってしまっていたのですが、
先日久しぶりに長女とゆっくり京都を歩きました。

行ったのは詩仙堂





この日は京都で雷雨があったらしく、雨に洗われた新緑が
しっとりと心に沁みてくるようです。
ちょうど夕方で、訪れる人もまばら。
皆さん庭を眺め、ときおり鹿おどしの音が響く中、
束の間の静寂を楽しんでおられるようでした。





閉門の時間に詩仙堂を出て、一乗寺中谷でお土産用にでっち羊羹を買いました。
このお店は前もってチェックして行ったのですが、
たまたまお店の取材か撮影をされていて、入るのをためらってしまいました。
中からご主人が「どうぞ~」と言ってくださったので
遠慮なく入らせていただきましたが、焦ってでっち羊羹しか買えず・・・。
他にも美味しそうな和菓子があったので、もう少しゆっくり眺めたかったなあ(笑)

そろそろお腹もすいてきて、早めの夕飯にするか、お茶するか
長女と相談したところ、はい、スイーツに決定。
白川通りに出て、Very Berry Cafeへ。
ハワイアンなお店で、メニューもアメリカンサイズ。
注文したパフェとアメリカンワッフルを持ってこられたときは、
食べれるかなあ・・・と心配したものの、結局ぺろり。
焼きたてのワッフルに冷たいアイスクリーム、それに
トッピングのキャラメルソースとナッツが絶妙でした。





ここまで来ると、恵文社一乗寺店もすぐそこ。
帰りの時間を気にしなくてもよいので、のんびりと
思い思いの本を手にとって時間を過ごしました。
ああ、至福の時間・・・。

帰りは、ちょっとお酒飲みたいねえ、ということで
長女のアパートのすぐ近くにあるcafe bali gasiへ。
オープンする前から気になっていたお店ですが、
長女もまだ行ったことがないとのこと。
アジアンチックな店内で、ろうそくの灯りのもと、
カクテルと生春巻やタイ風焼き鳥を食べました。
でも・・・、母親と来るようなお店ではないですよねえ(笑)



翌日は長女の買い物の付き合いで河原町へ。
そういえば、河原町に出るのも久しぶりです。
河原町通りは私がいたころとお店もかなり変わってしまい、
どこで買い物していいものやら(苦笑)

一方、四条通は老舗が並び、こちらは昔のままで懐かしく感じられました。
長女が錦市場へ行ったことがないと言うので
錦市場をぶらついて、この中でランチを食べました。
錦市場のお魚を使った定食というのを食べたのですが、
この日は塩鮭で、正直ちょっとがっかり・・・。
ところが!
ひと口食べたら、脂がのっててすごく美味しいのです!
こんな美味しい鮭、食べたことがありません。
鮭一切れにも、錦市場の奥深さを感じたのでした。

昼食の後は、雑貨のお店をのぞいたりしながら四条通りを八坂神社の方へ。
京都にいた頃は何度も通った道です。
それを今は娘と並んで歩く・・・なにか不思議な気もします。
なにより、時の流れを感じますねえ(苦笑)

次に行ったのは、長女がオススメのお店都路里
しかし、ちょうどお茶の時間帯で長い行列が・・・。
帰りの電車までもうあまり時間もなかったのですが、
電車を一本遅らせて並ぶことにしました。
ここの抹茶パフェは一度食べてみたかったのです。
待った甲斐があって、う~ん、満足。





今回の突然の京都行き、買い物の予定がどういうわけか
食べ歩きになってしまいました。
6月に入って、そろそろダイエットしなきゃ、と
体重計も新たにしたところだったのに(笑)
計るだけダイエット、計るだけでは痩せません。
しばらく、スイーツはがまんです~


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獣の奏者 <探求編><完結編>

2010-06-01 | 読むこと。

      『獣の奏者Ⅲ 探求編』



      『獣の奏者Ⅳ 完結編』



アニメにもなった上橋菜穂子さんの『獣の奏者』に、
続編が出ていたことを最近になって知りました。

とにかくおもしろくて、夢中になって一気読みした作品の
続編が出ることほど嬉しいことはありません。
特に、最近はファンタジーも似たり寄ったりで食傷気味。
しっかりした世界観を持つ、骨太のファンタジーを読みたい!と
待ち焦がれていたのです。

期待を裏切らないおもしろさに、早く読み終えるのがもったいない、
と思いつつ、これもまた一気に読み終えてしまいました。
読み終えたあと、もう一度<闘蛇編><王獣編>を読み返したくなり、
本屋で文庫本を購入。
おかげで、この一週間は主人公エリンと共に過ごしたような気分です(笑)
(前作のレビューはこちら→*


読み終えた今は、ファンタジーを読んだというより、
数奇な人生を送ったひとりの女性の生き方を教えられた、
というような気さえするのです。

よく言われることですが、上橋さんの作品はファンタジーでありながら、
「ここではない、空想の世界」の物語という気がしません。
それくらいその世界はリアルで、登場人物たちは確かにそこで生きています。
なぜなら、アジアを彷彿させるその世界では、歴史・文化・言語はもちろん、
食べ物から風土・生活に至るまで、まるで作者が見てきたかのように
きちんと描かれているからです。
守り人シリーズと同じように、作者の頭の中には、
確固たる世界が細部に至るまで創られているのでしょう。

そして、登場人物たちも、ただストーリーの展開上必要だからいる、
というのでなく、彼・彼女たちにも自分が生きてきた人生があるのだなあ、
と思わせるからすごい。
守り人シリーズでは、主人公バルサの話とは別にチャグムの話ができ、
最後でそのふたつが重なってクライマックスを迎えましたが、
この物語でも、この人物の話を読んでみたい、と思わせるような
興味深い人物がたくさんでてきます。
それだけ、登場人物が生きているということですね。


この物語は、児童向けに書かれた物語ではありません。
生き物の生殖に関わる話も出てくるし、国の政治的な部分も
物語の重要な要素になっています。
それでも、王獣と心を通わせていくエリンの姿には
大人も子どももわくわくすることと思います。
でも、それで終わる話でもありません。

人と獣は決定的に違うこと。
それでも、心通じ合う瞬間があるということ。
それを描いた<闘蛇編>と<王獣編>。
そして、王獣を操れるがために、野にあるものは野に帰したいという
己の意思に反して、否応なく国の争いごとに巻き込まれていく<探求編>と<完結編>。

過去と同じ災いを避けるため、祖先たちが闇に葬った真実を
エリンは災いを再び起こすかもしれないと思いながらも探し続けます。
知らなければ、その先の道を探せないから、と。

そしてエリンが恐れたとおり、災いは起きてしまいます。
でも、そこから得た真実は、悲惨な結果が待ち受けていたとしても、
それを知った人々によって、ほんの少しずつでも世界を変えていくのです。

母の葛藤を間近でみることで、ジェシは、戦というものが、
ひとりの英明な人の英雄的な行為で止められるものではないことを思い知った。

人は群れで生きる獣だ。群れをつくっているひとりひとりが、
自分がなにをしているのかを知り、考えないかぎり、大きな変化は生まれない。

かつて、木漏れ日のあたる森の中で母が言っていたように、
多くの人の手に松明を手渡し、ひろげていくことでしか、変えられないことがあるのだ。


自分は、滔々と流れる大河の一点にすぎない。
今の政治家に欠けているのは、こういう謙虚な気持ちではないでしょうかねえ。


<闘蛇編><王獣編>を読んだとき、エリンと同じように孤独な心を抱えたイアルが、
どうも中途半端な気がしてもやもやしていました(笑)
でも、どうやらそんなふたりの間にもいろいろあったようで、
この巻ではちゃんと夫婦になり(やれやれ)、ジェシという男の子もいます。
そのことが、また作品に深みを与えているのですね~
妻として、母としてのエリンの思いが、痛いほどよくわかります。

そして、エリンと離れて暮らし、けっして派手ではないイアルの存在ですが、
要所要所でエリンをしっかり支えているところがいいなあ

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