先週のヴァルベルイの無線電信局といい、ターヌムの岩絵といい、全然知らないところでした。
世界遺産ってどれくらいあるのか知りませんが、こういうマイナーなところが多いのでしょうね(って知らないの私だけだったりして・・・)
先週あたりから、オダギリのナレーターが自然にすぅーっと入ってきます。
しゃべるほうも聴くほうも、どちらも慣れてきたということかなあ。
それにしても、彼の声はソフトでいいですねえ
一週間の疲れが癒されます。
寝不足で一週間が始まってしまいますけどね・・・
昨夜はNHKでやってたフジコ・ヘミングも見たくて(聴きたくて?)、かなり迷いました。
実はつい数日前に、クイーンをがんがんにかけた後、ピアノが聴きたくなって次女が持ってる彼女のCDを聴いたところだったのです。
私はピアノのことはよくわかりませんが(小学校のとき挫折したので)、CDを聴いて、ああ、なんて音が柔らかいのだろう、と意外に思いました。
彼女のイメージからもっと激しい弾き方だと思い込んでいたのです。
もちろん、曲にもよりますが。
そのやさしいピアノの音色が心に沁みたので、彼女のことをもっと知りたかったのです。
こんなときビデオがあればね。
壊れたの、早く買い換えようよ~、おとーさーん。
そんなこんなで迷いましたが、「世界遺産」が始まると目は(耳は)くぎづけ。
メモを片手に、好きなセンセイの講義を受けてる(老けた)女学生、の雰囲気です・・・たぶん
先週の予告のときからこの岩絵には惹きつけられましたが、いろんな形の岩絵が映されると、すごい。
狩りをする人、槍を持つ男、船、いろんな動物など、3500年前ぐらいの絵なのに、とてもデザイン的でおもしろく、ちょっとゾクゾクしました。
大昔の人たちがこんな絵を描いていたなんて、と思うのは当時の人々に対して失礼でしょう。
私たちは「昔の人より現代人の方が優れている」と考えがちです。
発達した科学技術の面ではそうかもしれないけれど、反面現代人は機械にたよらないと何一つできないし、無人島にでも流されたらひとりでは何もできない、脆弱な存在です。
「地上の旅人 エイラ」を読んだとき、ひとりでも狩りをし生きていこうとしたエイラのたくましさに感動しました。
そして、人を愛することとか美しいものを求める心は大昔の人々も現代人も同じなんだ、いえ、昔の人々のほうが感情が豊かだったのではないかと思ったのです。
なんのために岩絵を描いたのか謎ですが、絵を描いた人たちは、無心にただひたすら岩を掘り続けたのでしょう。
いらないものをそぎ落としたシンボルのような絵は美しく、いつも余分なものを背負って生きている私たちに何かを語りかけているようです。