三浦しをんさんと言えば、『舟を編む』しか知らなかったんだけど。
散髪屋でたまたま目にしたおしゃれ雑誌のオススメ読書コーナーで
箱根駅伝をテーマにした著書があるって知って
さっそく読んでみた。
もう、途中なんど泣きそうになったことか。
出会えてよかったーって作品。
佐藤多佳子さんの『一瞬の風になれ』っていうリレー選手を描いたのも
好きだし、陸上モノっていうのは好みなのか>自分。
足の故障をかかえながらも陸上を諦めきれないハイジが、
暴力事件で陸上の名門校から遠ざかっていった走(カケル)と出会い、
寄せ集めの10人だけで箱根駅伝を目指すというお話。
本当に陸上をやっている人や箱根駅伝のすごさを知っている人からしたら
そんなデキすぎた話ありえないって思うのかもしれないけど。
ありえない話だっていいじゃない。
ありえない話をあるえるように楽しむのが映画や小説のいいところだと思うもん。
仲間で夢をかなえる話、っていうだけじゃなかったな。
走るシーンでは本当に風が吹くような。
箱根の山の空気の冷たさが伝わってくるような。
そんな感じ方のできる話だった。
映画と舞台になったらしいけど、これ舞台でどうやって表現したんだろう。
走の強くて美しい走りを見てみたい。
自分も速く走れる、なんて思いはしなかったけど
走りたくなったなー。
くらもちふさこさんのマンガで『100mのスナップ』っていう
短距離ランナーものがあったけど、
なんか他にも陸上もののマンガとか小説を読んでみたくなったなぁ。
風が強く吹いている | |
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