平成20年度新国立劇場地域招聘公演『アンナ・カレーニナ』に
行ってきました。
「幸福な家庭は皆同じように似ているが、不幸な家庭はそれぞれにその不幸の様を異にしているものだ。」で始まる
ロシアの文豪レフ・トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』のバレエ版です。
関西を中心に活動しているという法村友井バレエ団は
観たことがありませんでしたが、衣装や舞台美術が
オーストラリアバレエ団だというので、俄然観る気になり行ってきました。
(オーストラリアバレエ団の『白鳥の湖』は絶品です)
ロシア高官の妻アンナは、ペテルブルクの社交界のスター。
夫カレーニンは、社会の形骸を体じゅう身につけて面子を気にする男。
人妻とういう身でありながらアンナは
ウロンスキーという貴公子のような青年将校と激しい恋をします。
離婚の承諾も得られず、子供からは引き離されながらも
彼の別荘で暮らしますが、子供が忘れられずペテルブルグに戻ります。
二人のスキャンダルは社交界中に知れ渡り、子供を抱き上げようとして
夫に見つかり家を追い出され、行き場もなく絶望したアンナは
機関車に身を投げます。
思ってたより、かなり良かったです。というか好みのバレエでした。
機関車の使い方も効果的でしたし、場面転換も綺麗です。
踊りも工夫されていて飽きさせません。
主役の二人は、どんどん役に入り込んでいって輝いてました。
(ものすごくリフトがいっぱい!)
ちょっと残念だったのが、1幕の群舞がもたついて観えたのと
2幕の3人のロシアの踊りが頑張っているのはわかるんですが
「むむむむ・・・」でした。
是非一度、オーストラリアバレエ団で観てみたい演目です。
<キャスト>
アンナ・カレーニナ:法村珠里
ウロンスキー伯爵:ヤロスラフ・サレンコ(NBSバレエ団)
アレクセイ・カレーニン:柴田英悟
キティ:室尾由紀子
レーヴィン:今村泰典
ウロンスカヤ伯爵夫人:宮本東代子
ドリー:大力小百合
スティーヴァ:井口雅之
大公:法村牧緒
セリョージャ:脇塚優