『永遠のこどもたち』観てきました。
制作が『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロなので
ちょっと期待感ありましたが、「う~ん、こんなものか」という感じです。
(パンズ~はなかなか衝撃的でしたから・・・)
監督がJ.A.バヨナで初長編デビュー作だという事ですから、
違って当たり前なんですね。
公式サイトに『アザーズ』や『シックス・センス』を彷彿とさせる・・・とありますが、
そのどちらの域にも届いていないような気がします。
ホラー要素は十分入っていますが、そのどれもが古典的です。
気配、ポルターガイスト現象と思われる音、残像、霊媒師
(この霊媒師が、ついこの間NHK-BS2で放送した『ハイジ』にクララの家庭教師役で
出ていた名優ジェラルディン・チャップリン。喜劇王チャップリンの娘ですね。
「アーデルハイド!」と子供らしい子供が嫌いで神経質な家庭教師が
霊媒やってるぅと、ひとり笑ってしまいました)
ホラーお得意のくるぞくるぞ感とか、突然目の前で起こる交通事故や
大きな音では、ちゃんとビクッとしますよ。シーンはそれぞれ怖いですが、
ストーリーでの恐怖感と繋がっていないように思います。
なぜラウラは障害児のためのホームを自分で始めようとしたのか、
なぜ養子をもらう事になったのか、
その血の繋がらない自分の子に、なぜあれほど執着するのか。
すべてを自分が孤児だったからとか、もらった子が病気だったからとするには
意味づけが弱いような気がします。
そのため、母子の絆とか愛情の深さに涙するというところまでいきません。
やさしいご主人(医者なので生活は安定しているはず)と
かわいい子(病気と承知の上での養子ですから)がいれば
それでいいではないかと思えてしまいます。