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『ボリショイ・バレエ in シネマ 「じゃじゃ馬ならし 全2幕」』

2016年02月18日 | バレエ

ボリショイ・バレエにジャン=クリストフ・マイヨーが振り付けた
「じゃじゃ馬ならし」を映画館で観て来ました。

 
これに出てくる黒毛もじゃもじゃの踊りとブルーのドレスの踊りが
何の演目なのか分からなかったのですが「じゃじゃ馬ならし」だったんですね!!

マイヨー振付なので、セットも衣裳もスタイリッシュ。
そして、けっこう笑っちゃう演出が随所に。
マイヨーのモンテカルロ・バレエだとゲーハの方々がワラワラ出てきて、
それだけで独特な空間が出来上がるけどボリショイだとこうなるんだぁ。

それにしてもボリショイの超絶技巧をこれでもかと魅せつける振付。
加えてみなさん達者な演技。実に楽しい舞台でした。
出てるダンサー全員が高い身体能力と技を披露してくれる。
恐るべしボリショイ。

幕が上がる前に左肩腕に黒毛付けて妖艶な女性がひとりで登場し、
舞台上を歩き回った後、座り込み、履いてたヒールからトウシューズに履き替え、
指揮者が来てるのもかまわず、化粧直しやら爪磨きやらww
導入がかなり笑える。
これがじゃじゃ馬のカタリーナなのかと思ってたら違った。
どうやら彼女は家政婦だったらしい。(いったいどんな家政婦や!!)
幕が上がり登場したカタリーナはおよそバレエの主役とは思えない凶暴な女。
周りの男どもを蹴るは殴るは…それを超絶技巧で魅せるww

ペトルーキオ役のラントラートフがまたオレ様臭プンプンでカッコイイw
カタリーナ&ペトルーキオだと
ブン回すは引きずるは目つぶしか!?と思うような動きとか
ケンカしてるとしか思えないけど、流れるように鮮やかに魅せてくれました。
対極に気品漂うビアンカ&ルーセンシオ。
これがグレーのスーツとブルーのドレスの二人。

2幕では割と露骨にベットシーンありでした。(シーツ被せてたけどね)
その後、ペトルーキオに従順になるカタリーナ。
でもなんかこれって「一発ヤッてしまえば大丈夫だ」的な。なんだかなぁ。。。
だけどシェイクスピアの原作だともっと酷いらしい。
従順にするために、寝させない、食事を与えない、
美しいドレスを買い与えては、それを引き裂く。
愛がある分、それよりはマシかw

最後は従順になった新妻の披露です。
ジャズナンバーの「二人でお茶を」に合わせ各カップルが
お茶を飲むしぐさのマイム。
それぞれ個性たっぷりに演技していて、メッチャ楽しく幕でした。

マイヨーもこんな作品も作るんだと、ちょっと驚いた。

〈キャスト〉
カタリーナ:エカテリーナ・クリサノワ
ペトルーキオ:ウラディスラフ・ラントラートフ
ビアンカ:オリガ・スミルノワ
ルーセンシオ:セミョーン・チュージン
家政婦:アンナ・チホミロワ
ホルテンシオ:イーゴリ・ツヴィルコ
グレミオ:ヴェチャスラフ・ロパーティン
グルミオ:ゲオルギー・グセフ
バブティスタ:アルテミー・ベリャコフ