La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

マヤの家

2025年01月16日 | ユカタン諸々
引っ越してきた当初、おお!マヤ文化!とヘラヘラ感動していたマヤの家だが、慣れてきてちゃんとよく見るようになったら、みんながみんな文化紹介に出てくるような小綺麗な家ではないと分かった。

 多いパターン。

トタンの棟板金。よそ者からすると掘立て小屋感がして、ハッキリ言って見苦しいと思う。ハリケーンが来ると風で外れてしまうことが多くて、棟だけ修理するのはすごく大変なのでずれたまま放ってある家も結構ある。概して、トタンを使ってある家の方が、屋根以外に出てきた劣化なども放っておきがちのようだ。

 朽ちてしまった家。

そんなに長い年月が経ったとは思えない。おそらく「すでに古くなった家」を住民が放棄してから5年くらい。

 火事で焼けた屋根。

最近、近隣の村で起きた火事では、ものの数分で全焼、土台を残してすべて焼け落ちたと聞いた。この家は出火原因やどう消火したかなどとても興味があるが、いつ前を通っても住民がいない。壁や土台や庭はきれいなので本当に謎。火事が起きたのが雨季でタイミングよく大雨が来たのかもしれない。

 近所のパン屋さん。

家(壁)の周りをモルタル敷きの土間にして、周囲をトタンやブロックなどで囲ってある。毎日中からパンを捏ねる音や焼いているいい匂いがしてくる。

 棟包もウアノ。

すごくかっこいい。

 壁がブロックのパターン。

前にも書いたが、これはいい案だと思う。マヤの家は土壁かモルタル塗りじゃなければ丸太を並べただけなんだが、凄く寒いと思う。ブロックだから形はいろいろ、これは四角だがお向かいさんちのは伝統的な楕円形。

 2階建てパターン。

こっちはそれほどよくないと思う。茅葺き等と同じで、屋根の下で火を使わないと劣化も早いし虫に悩まされる。ただでさえ高所なのにさらに高くて修理も大変だろう。

この辺の人、特に若い世代には現代建築(流行りのミニマリスタ)に憧れがある。でもアイデンティティを守るという意識も強く、その狭間で悩んでいる(無意識にでも)というパターンんじゃなかろうか。(そういう人は、例えばわたしのように興味津々で質問する人間には伝統文化について自慢気にガンガン語るが、そうでないよそ者にはマヤ語話者であることを隠す…といった感じ)

 壁だけマヤ式。

屋根はトタン板。これは珍しい。寒いし暑いし雨の音とかうるさいし、何の目的でこうなったか、まったく理解できない。敷地内には小さい家が複数建ってるので、物置にでもしているのか。屋根をウアノで葺くお金をかけたくなかったのかも。



植物たち(野菜)

2025年01月15日 | ユカタン諸々
家の建設前から敷地内には里芋らしき植物が生えていた。隣家との間にブロック塀を造るとき掘り出した土や岩の下敷きになって死んだと思ってたら、さすが芋だけあってまた元気に葉が伸びてきた。

 脇にも新しく出てきた(右)。

昨年末、葉が黄色くなってきたので収穫できるか掘ってみた。

 葉茎を切り落とす。

畑じゃないし、こんな岩ゴロゴロのところだし無理だとは思うが少しだけ期待。ちなみに村では、八百屋にはないがときどき採れたものや甘く煮たものを売ってる人がいる。

 結果。撃沈。

岩混じりでかわいそうに大きくなれなかった芋が長年地中で耐えていたのか、長さ5センチくらいのカチカチの芋がいくつかついてるだけ。たぶん、新しく生えてきたのも地中は似たような感じだと思われる。近いうちに畑をどこにするか決めて移植するか、売ってるのを買うことで我慢するか。葉が結構大きくなるので、とりあえず道からの目隠しと目に優しい緑ってことで、芋が取れなくてもここに残しておいた方がいいかもしれない。

 朝顔。

高さ8メートルほどの木に巻き付いて伸びた朝顔。さすが蔓草村だけあって、蔓植物の種類は半端ないが、朝顔も紫ピンク白青と、朝顔じゃなくて昼顔?夕顔?と、バラエティ豊か。

 シラントロ。

日本で言うパクチーですね。海辺の村では他州からの輸入物だったのか西洋パセリみたいな大きな束(しかし萎れている)だったが、この辺で売られているのはみんなこういう小さい束。新鮮なんだが、なんとも若いというか弱々しいというか。

 萎れてはいない。

我が家ではとーきどきなんちゃってナチョスを作るときに使う。今はこんな小さい束しか売ってないので、大量消費に最高なシラントロ丼(味の素の「無限シラントロ」に豚肉を足してご飯の上に盛る。めちゃくちゃ美味しいので一度試してほしい!)は残念ながら無理。

マヤ料理では、赤カブと一緒にみじん切りを柑橘類の果汁に混ぜたサルピコンというサルサで使う。シラントロはこのサルサにしか使わないが、このサルサはよく使うという微妙なニーズである。

 スープに入れたサルピコン。

なぜもっと大きく育つまで待って収穫しないんだろうと不思議に思っていたら、この辺では大きくならないらしい。

 手前がシラントロ。

この写真で収穫日なんだそうで、高さ10センチくらい。家庭では、だいたい古い洗面器に土を入れて育てるらしい。メキシコ料理に欠かせないシラントロだが、マヤ料理には元々はなかった材料なのかもしれない。

 マヤ料理でよく使うチリ。

クレマ・デ・カというクリームがめちゃくちゃ美味しかったので作り方を聞いたら、カというのはコチニータやピブなどに入れるシュカティックという唐辛子のことだった。マヤ語でシュはなんか接頭語みたいなやつで、この唐辛子の名前が kat、イイクが唐辛子なので言ってることは同じなんだが、マヤ以外のユカタン人にとってはシュカティックでマヤ語の人たちは名前の「カ」しか言わないということであった。

ハバネロほど辛くなく、ハバネロをわさびとするとこちらは山椒…みたいな大人の味で、その味と辛さのバランスがとてもいい。少々のニンニクと玉ねぎと一緒に焼いてすりつぶしてクリームに混ぜる。最高。

 友達の育てたハバネロ。

これが殺人級の辛さだった。わたしは生のハバネロ1個丸ごとを齧るくらい平気なんだが、こいつは辛かった。相棒は3ミリ角くらいの微塵切りを数切れスープに入れて、悶絶していた。

この辺の農家が生産しているようなのは高さ80センチくらいの苗木になる実だが、彼女のは萎れた葉がチョロチョロついている高さ1.3mくらいの貧弱そうな木だった。そのへんに辛さの秘密があるのか。実自体はアホみたいにたくさん取れるそうで、お土産にたくさんくれた。日頃柑橘類をくれる近所に配っといて正解だった。この辛さのハバネロを大量に消費するのは無理。お裾分けの残りは、2つは刻んで付け合わせ用、残りはラー油にした。

 道に落ちているオレンジ。

 みかん。

 苦いオレンジ。

とにかくこの時期、歩いていると村中の道がこういう感じで、最初はなんとももったいなくて拾いたくなるぐらいだったがもう慣れた。道にはみ出した枝から採る人もいない。みんな庭か「自宅以外の土地」に持っていて、売るためには手を入れざるを得ないが、面倒だと売り物を生産するのは諦めて、水を撒く以外何もせず放ってある。放っておいてもなるものはなる。日本人の友達に話したら拾いに行きたいと言っていた。上手くいかないものですね。

年末年始

2025年01月15日 | ユカタン諸々
ようやく、正月に発生した goo の不具合の影響から海外からのアクセス組も解放された。写真が溜まってるので、とりあえずささっと記録しておく。

 アニョビエホの人形。

 量産型。

上の写真のように手作りする家が多いが、忙しくて時間がない人なんかが買うらしい。この人形を、年が明けた瞬間に燃やし始める(前回の)。

 同時に花火。

 ランタンも。

 煙は爆竹の。

 うちの屋根から見た。

2寸玉くらいの小さいやつだと思うが、高い建物が一切ないので(おそらく二階建はうちを含めて1%くらい)、結構きれいに見える。花火よりアニョビエホ人形に仕込んだ爆竹の音がうるさくて、犬が可哀想だった。動物愛護の関係で海辺の村では「禁止」、メリダでも「なるべくやめろ」だが、田舎の村はそういうの一切関係ない。


 村境の峠あたりから村方面。

今年のお正月は、隣村の小山のてっぺんにある観光名所が閉まっているので、村はずれの尾根までいって初日の出を拝むつもりだった。天気予報で曇りだと分かってたし朝起きたらやっぱりダメそうだったが、いつも車でぷいーっと通り過ぎるだけなのでたまには…と行ってみた。

 こんな地平線。

正面はチチェン・イツァの方向。初日の出は右側の木があるあたりから出ると、元旦早々野良仕事に行ってたというおじさんから教わった(ってか、暗いうちから何を?)。

 右側の木のあたり。

この方角から太陽が出るという。地平線のダイナミックさには欠けるが、来年はここで見よう。

  帰ってくると、こう。

 あちこちにアニョビエホの跡。

ここの人たちは、こういうゴミを放っておく。現に、本日14日、道には燃え滓がまだ残っている。こっちの人達には2日から普通の日なので、賑わいなども通常通りに戻った。我々は、毎年恒例の「元日と2日の夕方に箱根駅伝を見ながらカレーを食べる」をした。

 ユカタンの駒澤くん。

隣村のテカシュで去年の終わりに開催されたマラソン大会。チャクムルトゥン遺跡から市役所を目指す。基本は山下りだが、写真を見る限り結構なアップダウンがありそう。この細い道に沿って、比較的住みやすいところにマヤの集落がポツポツある。


 お向かいさんちの子の誕生日会。

いつも誰かからクリスマスイブや大晦日の集まりに誘われるんだが、うちでは23日に相棒の誕生日があってその後は日本にいた頃のお正月同様またーりと過ごしたいので遠慮申し上げていた。何回も誘ってくれて悪いので(大勢の集まりが嫌い)、4日の誕生日パーティーにちょっと顔を出させてもらった。

 この倍くらいの人数。

 自転車のプレゼント。

お向かいさんはインターネット接続の商売をしてて、他の家と同じく「自宅とは別の土地」で生産もしてるので、ちょっと豪勢らしい。メキシコでは子供の誕生日パーティーを派手にやることが多いが、何度見ても「これを毎年、子供の人数分…」と感心する。招待客も慣れたもんで、司会を買って出たり(毎年同じ人かも)手伝ったりいろいろ。

 ピニャータ。

最近は知名度が上がって日本でもする人がいるみたいですね。ユカタンのピニャータは、日本で知られてるのとは違って、棒は使わないで素手で叩く。この写真は、今年ピニャータデビューする小さい女の子が大人に付き添われて叩く動作をする(手で触る)のを先輩たちが見守ってるところです。着膨れた子供達が背の順の並んでて可愛い。

 素手。

黒いジャンパーのフードを被った少年がマリアんちの遷都くん2歳で、アシストしているのがお向かいさんちのバースデー・ボーイ四歳なりたて。可愛い。

あとは日本のドラマを見たりしてまったりと過ごしました。今年もよろしくお願いします。

蜂の巣退治

2024年12月28日 | ユカタン諸々
マリアが、うちの敷地に蜂の巣があってその前日には家の玄関あたりでたくさん飛んでいたので中に避難したと言う。それはいかん!ということで、近所の「蜂を扱える人」を教えてもらった。

 来てくれたのは娘さん。

彼女のおじいさんが昔養蜂をやっていたので、子供の頃に扱いを習ったという。まずはマリアが気づいたという巣をチェックすると、スズメバチだという。北米大陸のスズメバチは日本のオオスズメバチみたいに大きくないが、危ないのは変わらない。一旦自宅にマイ防護頭巾を取りに行って、駆除に取り掛かった。

 煙でふらふらにする。

一家の噴霧器に枯れ葉を入れて燃やすだけなんだが、最近朝晩雨が降ったり夜露が降りたりしているので煙が結構出た。巣を作っているウロへ向けて、プーハーと噴霧。

 そこへ殺虫剤。

缶ひとつを使い切る。まだ飛んでるのもいるが、そのうち死ぬかどこかへ行くらしい。マリアに言われなければ全然わからなかった。数日前にこの木の近くで草むしりをしてたんだが、まったく気づかなかった。それに、道側に生えているので村の人を傷つけたりするリスクもあったんだが、ともあれ刺激しないでよかった、マジで。

ついでにマリアに言われる前に敷地内で発見したもう1つのを見てもらう。

 裏庭の高いところにあった。

 もっとズームするとこう。

普通のミツバチの一種だという。以前、ウアノの木にあったメリポナの巣は全然違うものだったのであまり期待していなかったがちょっと残念。

タコスにして食べる種類らしい。ってか、マジで種類までよく見えるなと感心する。年寄りの裸眼ではただブンブン飛んでいるらしいと分かるだけで、巣がなければ細かい種類どころかミツバチかどうかさえ分からない。「食べる種類だが自分は食べない、巣はそのうち大きくなりすぎてボテっと地面に落ちる、そうしたら蜂はどこかへ移動するので放っておけ」と言われた。ずいぶん高い位置にあるし、専門家の言うとおり放っておくことにする。落ちたらとっとと引越してくれますように。

近所の一家の娘さんがクリスマスホリデーで家にいてくれてよかったんだが、それはたまたま…ではあるものの、この村には養蜂に携わっている人も結構いる。村はずれにも1ヶ所養蜂場があるし、近隣の村の大きい養蜂場で働いている人もいる。マリアといいこの娘さんといい、蜂を見つけた!という緊張感はまったくない。オタオタしている我々がアホに思えてくる。ちなみに、そういうときに自分を励ます定番フレーズは、「彼らは新宿駅で乗り換えできない」、都会人の強がりですねw。
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 村の夜間係留イベント。

 大きい気球も。

クリスマスの関係だと思うが、ほぼ毎日何かやっている。けど来月も再来月も別の祭りがあって、娯楽が少ないところの娯楽の多さに感心する。

 ブロック造にマヤの屋根。

流石に土壁の家は少なくなってきたが、こんな四角いブロック造の家は珍しい。こうやって建て始める家は、だいたい陸屋根を載せる。かっこよく言うとミニマリスト(こういう四角い家)、イマドキの家、悪く言うとありきたり。が、この家にはウアノで葺いた屋根が載っている。

こういうことをすると米加人やメリダ人はボロクソに言うが、個人的には逆にすごくいいと思う。壁で熱気・冷気を遮って屋根から熱い・汚れた空気を逃すのは、気密性の悪い家としてはとても効率がいい。ここはウアノがあって材料には困らないし、第一コンクリを打つより安い。

前から、こうやって古くからの知恵と新素材&工法を合わせていかないのを謎に思っていた。親方に聞いたことがあるが、マヤの伝統的な家の良さはペラペラ話すものの、現代建築に生かすなど思いも寄らないらしい。彼らが保守的なのは事実だが、何かというとすぐ改良することを考えるのは日本人の特性なのかもしれない。
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たぶんこれで年内の投稿は最後です。良いお年を。

食材

2024年12月23日 | ユカタン諸々
がっつりマヤの村へ来てマヤ文化を堪能できていいんだが、困ったのは食材のバラエティである。村の人たちは比較的保守的で、毎日マヤ料理か、この地域でもすでに市民権を得ているものを食べている。市民権を得たものとは、メキシコハンバーガー、メキシコピザ、メキシコスパゲティなど。いちいちメキシコをつける理由は、日本にあるものでも米国やイタリアのものでもないからです。

肉には苦労しない。海辺の村と違って牛肉もあるし、海辺だってどのみち海老以外のシーフードは日本人の味覚に耐える扱い方でなくあまり食べなかったので、鶏豚牛でとっても満足。というか、どれも放し飼いか放牧なので味も濃いし、その日の朝に落とした新鮮なものしか売ってないので、都会のスーパーなんかよりいい肉にありつける。もっと言えば、探せば鹿だってモグラだってねずみだってある。

問題は野菜その他。マヤ料理に使われる野菜は、結構限られている。もちろんどこの料理だろうとそこで穫れるものを使ってるんだが、寒冷地でもないのに、ここの料理は比較的バラエティが少ないと思う。流通の問題もあるが、マヤ人の保守性、つまり他にもいろいろ食べたいという需要がないのも大きい。マヤ料理と市民権モノで使う野菜しか売ってない。玉ねぎ(赤と白の2種類)・トマト・人参・じゃがいもに加えて、ユカタンかぼちゃ・きゅうり(白と緑の2種類)・赤カブ・キャベツ・レタス・ハヤトウリと、ユカタンでしか採れないヒカマぐらいが、常に八百屋で見るラインナップ。あとは季節によって、ミョウガや里芋など、少々珍しいものがちょろっと出る。

米や和食用の調味料などは隣村の変な店「スーパー・ハイジ」かメリダのアジア食料品店で買う。海藻とキノコ類は諦めるとして、少なくとも毎日の野菜ぐらいは地元で買って済ませたい(出掛けるの面倒くさい)。

どうしても日本人の食卓に足りないのは葉野菜、緑の野菜である。チャヤは確保したが、もっといろいろほしい。せっかく寒くなるので鍋もしたいし。一応日本からネギや紫蘇などあれこれ種を買ってきたが、敷地内がまだ落ち着いてないので手をつけられずにいる。

 ゴーヤの仲間。

仲間というか、野生というか、野良ゴーヤ。どこにでも生えている雑草。ユカタン人は、蛇の食べ物と言う。「それでも子供の頃に種の周りを吸ったりしたよね」と笑う。種の周りはほのかに甘いが、我々はそんな原始人みたいなことには興味ない。ほしいのは食べるゴーヤだ。で、変なガイジンと思われても道端でむしってくる。ちなみにうちでもガンガン生えてくるヘロヘロな蔓草なので、栽培も可能だがそれは今後の課題で、今は植栽を整えるために雑草として草むしりの対象になっているw。

 熟れすぎるとこうなる。

 モリンガ。

去年、ヒルベルトが彼んちに生えてる木を切り倒したんだが、それまでにうちの敷地内に種を落としていたようで、ちゃんと育っている若木が見つかった。ユカタンの木じゃないので村人は興味がないようで情報がないので、ここはインド料理などを参考にする。刻んで料理に入れたりお茶にしたり、ですかね。インターネット、ありがたい。

 大麦で麦茶。

スペイン語圏?には麦のジュースというものがあって、村でも白く濁った甘い飲み物が売られている。ジュースを作るための麦も売られている。おそらくそのジュース以外には使わないと思う。これを、日本人はそのまま煮るのでなくちゃんと煎ってから煮出して麦茶にする。

 甘いリマ。

 実はこんな感じ。

ユカタン料理リストに出てくる(しつこいですが、ユカタン人はめったに食べない)ソパ・デ・リマというスープで使うリマという柑橘類の、甘いバージョン。食感は八朔。そんなものがあったことを初めて知った。

 ご近所さんがくれたので。

 蜜柑、オレンジ、甘いリマ。

この甘いリマ、甘さは個体差が大きい。が、以前海辺の村でもらった甘くないリマでは気づかなかったんだが、なんと実山椒みたいな味がする。ピリピリはしない。どうにか山椒として使えないものかと思い、外皮や袋や実そのものなどでいろいろ実験している。皮は干すと山椒の香りが消えてただの陳皮になるのが分かった。今後の課題。

あと、ここにはエスペロンというササゲ豆がある。ここの人が食べるのは豆なのでまだ豆にしかありつけてないが、なんとか栽培している人を見つけて畑に入らせてもらい、未熟な豆の鞘とか若い葉を採らせてもらいたい。
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 村の道路補修工事。

バチェという陥没穴(この記事の最後)の補修なんだが、なんとこれで終わりらしい。メリダでは砂利をちゃちゃっと入れてアスファルト敷いて…ってな適当なことをしていたが、ここではアスファルトは無しらしい。おそらく予算がないんだろうが、この砂、我が家の新築工事でも使った「岩混じりの砂」の砂である。サスカブといって、石灰岩が砕けてできた砂で、ぎゅっと固まる。「砂利+アスファルトをテキトーに…」よりマシなので、村役場としては一石二鳥なのであろう。

 排水桝の工事。

道の真ん中に大きな水たまりができるので、一旦地下に落としてそこから吸い込みやすい位置まで管でつなぐ工事。あちこちに岩が埋まっているが、水が落ちやすい穴でもあるのだろうか。これらの工事は村の土木課がする。

 未成年用二輪免許。

その村役場が発表した「16才以上18才未満用の二輪免許申込を受け付ける」という告知。…なんだが、隣村にある免許センターが出張してきて云々という話かと思ったら、なんと村役場の暴走だった。権限も何もないのに、半年で800ペソという金をとって道交法的には無効のライセンスを発行しようとしたらしい。興味を示す人がちょろちょろいたが、誰かに指摘されらのか告知は翌日削除されていたw。
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 マヤ電車のツアー広告。

マヤ鉄道の旅+マヤ鉄道のために作ったホテル泊+マヤ鉄道開通に合わせて作った遺跡内公園のツアー。クリスマスホリデーに出かける家族などには便利そうだが、旅行会社でなく当の鉄道会社が売り出す時点で、かき入れ時に予約状況が怪しいのかと勘ぐってしまう。

 マヤ電車の広告。

こちらはパレンケ - トゥルム間が開通するという広告なんだが、右下の女性の絵を見てください。一瞬マヤっぽいが、日本でいうと「太ったオバサンが振袖を着て内職の機織りしている」ってな構図、いかにも中央政府らしい「見せたいものにこだわった」文化紹介であるw。