川端康成「かけす」 その1 2021年06月22日 21時01分00秒 | 本読んであれこれ 「掌(てのひら)の小説」(新潮文庫 初版は1971)に載っている小説です。 夜明けからかけすが鳴き騒いでいる 雨戸をあけると、目の前の松の下枝から飛び立ったが、またもどって来たらしく、朝飯の時は羽音が聞こえたりした。「うるさい鳥だな。」と弟が立ちかかった。「いいよ、いいよ。」と祖母が弟を止めた。「子供をさがしているんだよ。昨日雛を巣から落としたらしいよ。昨日も夕方暗くなるまで飛び回っていたが、わ . . . 本文を読む