おやおや、からふとは寒いな。 2024年09月21日 06時06分51秒 | きたぐにへの旅 終夜が波の響きと風の音と、それに雑多の――それは帆柱に降る、船室の屋根の上甲板に降る、吊りボートに降る、下の甲板に降る、通風筒に吹きつける、欄干(てすり)に降る、――雨の音であった。船の揺れはますます激しく、私のいわゆる王様のベッドの洋銀の欄干、網棚、カーテンの鐶(かん 金具のこと?)などは、しっきりなく音を立てて鳴った。 白秋さんは1925年に東京から樺太に向かう観光船に乗っていました。小樽で . . . 本文を読む