好評につき本年も開催されているリバイバル企画『午前十時の映画祭』、その作品選考を自分が担当したらどうなるのか・・・という自己満足のコラム、きょうから二日間は外国映画篇。
現在、東京の劇場では『カッコーの巣の上で』(75…グループA、六本木)、『ゴッドファーザー』(72…グループB、立川)、『炎のランナー』(81…グループC、錦糸町と府中)が上映されている。
どれもスクリーンで拝みたいが、現時点で自分は『カッコーの巣の上で』を3回観に行った。
金曜までのあいだに、あと1回は観に行きたい。
午前十時に1度だけでなく、1日中流してほしいくらいなのである。
さて。
外国映画篇の選考基準は、基本的には日本映画篇と変わりがない・・・
(1)映画史的に重要であること
(2)人気作、野心作をバランスよく選出すること、
(3)監督ひとりにつき一作のみとすること、
(4)リバイバル企画ゆえ、2000年代は敢えて省いている
・・・のだが、
ここにもうひとつ、
(5)本家の映画祭で取り上げているものも「含まれる場合がある」
を、加えることとする。
それだけ重要な作品、というわけだから。
では、いってみよう。
(1)セルゲイ・エイゼンシュタイン、『戦艦ポチョムキン』(25)
可能であれば、フルオーケストラつきで。
完全に、予算オーバーだろうが笑
(2)チャールズ・チャップリン、『モダン・タイムス』(36)
後期の長編であればどれでもいい気がするが、おそらく最もポピュラーな作品なので。
(3)フリッツ・ラング、『М』(31)
いま観ると確信出来る、早過ぎた傑作だと。
(4)フェデリコ・フェリーニ、『甘い生活』(60)
最も愛された作品は『道』(54)のほうだろうが、だからこそこちらを。
(5)ジョン・フォード、『荒野の決闘』(46)
西部劇と詩情が、こんなにもマッチするなんて。
(6)キャロル・リード、『第三の男』(49)
映画を学ぶ後輩が「観たことない」とほざいたので、恫喝してやったい。
(7)マービン・ルロイ、『哀愁』(40)
息を呑む、ヴィヴィアン・リーの美しさ。
(8)アンリ=ジョルジュ・クルーゾー、『恐怖の報酬』(52…トップ画像)
意地の悪いラストだが、けっこう現実でもあり得るかと。
(9)ジョージ・スティーブンス、『シェーン』(53)
ファンのあいだでは「あのあと、シェーンは死んだ」なんていわれているけれど、どうなんだろうね。
(10)フランシス・フォード・コッポラ、『地獄の黙示録』(79)
これと『ゴッドファーザー』を観れば、70年代のコッポラが神であったことが分かる。
(11)フランソワ・トリュフォー、『突然炎のごとく』(61)
内容・演出ともに、なににも縛られていない。映画創りの理想。
(12)ビリー・ワイルダー、『サンセット大通り』(50)
映画史のテキストとして。
(13)フランク・キャプラ、『或る夜の出来事』(34)
いま観ても洒落ているし、抜群に面白い。
(14)ビンセント・ミネリ、『巴里のアメリカ人』(51…文末動画参照)
総合芸術、ある種の到達点。
(15)イングマール・ベルイマン、『ファニーとアレクサンデル』(82)
ベルイマンは初期より80年代以降のほうが「とっつき易い」と思う。
(16)レオ・マケアリー、『我輩はカモである』(33)
マルクス兄弟は、過小評価されているのではないかと。
(17)クロード・ルルーシュ、『男と女』(66)
こんな恋愛、してみたいもの。やはり映画には、そういう憧れを抱かせる魔力・魅力がある。
(18)アルフレッド・ヒッチコック、『めまい』(58)
すべての映画人にとって「最良の」手本。
(19)フレッド・ジンネマン、『真昼の決闘』(52)
なにより自分がスクリーンで観てみたい。ゾクゾクした記憶があるので。14インチのテレビ画面でさえも。
(20)ウィリアム・ワイラー、『コレクター』(65)
名作を連発した巨匠だが、敢えて異色作を。
(21)ヴィクトル・エリセ、『ミツバチのささやき』(73)
日本のファンが多く、ときどきリバイバルもされるが、もっともっと多くのひとに触れてほしい。
(22)ジム・ジャームッシュ、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(84)
なにも起こらないのに面白い。学ぶべきこと、沢山あると思う。
(23)リドリー・スコット、『ブレードランナー』(82)
完全版だの最終版だのがあるが、公開当時のやつで。
(24)ミロシュ・フォアマン、『アマデウス』(84)
24時間ノンストップで、繰り返し観ることが出来る。いやマジで。
(25)ジョージ・ルーカス、『アメリカン・グラフィティ』(73)
これ観ると、SFもいいんだけれど、人間ドラマもやってほしかったなと強く思える。
※ジーン・ケリーの超絶パフォーマンス。すっげ、もう釘付け。
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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』
前ブログのコラムを完全保存『macky’s hole』
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明日のコラムは・・・
『ヘンクツ映画小僧版「午前十時の映画祭:外国篇」(後)』
現在、東京の劇場では『カッコーの巣の上で』(75…グループA、六本木)、『ゴッドファーザー』(72…グループB、立川)、『炎のランナー』(81…グループC、錦糸町と府中)が上映されている。
どれもスクリーンで拝みたいが、現時点で自分は『カッコーの巣の上で』を3回観に行った。
金曜までのあいだに、あと1回は観に行きたい。
午前十時に1度だけでなく、1日中流してほしいくらいなのである。
さて。
外国映画篇の選考基準は、基本的には日本映画篇と変わりがない・・・
(1)映画史的に重要であること
(2)人気作、野心作をバランスよく選出すること、
(3)監督ひとりにつき一作のみとすること、
(4)リバイバル企画ゆえ、2000年代は敢えて省いている
・・・のだが、
ここにもうひとつ、
(5)本家の映画祭で取り上げているものも「含まれる場合がある」
を、加えることとする。
それだけ重要な作品、というわけだから。
では、いってみよう。
(1)セルゲイ・エイゼンシュタイン、『戦艦ポチョムキン』(25)
可能であれば、フルオーケストラつきで。
完全に、予算オーバーだろうが笑
(2)チャールズ・チャップリン、『モダン・タイムス』(36)
後期の長編であればどれでもいい気がするが、おそらく最もポピュラーな作品なので。
(3)フリッツ・ラング、『М』(31)
いま観ると確信出来る、早過ぎた傑作だと。
(4)フェデリコ・フェリーニ、『甘い生活』(60)
最も愛された作品は『道』(54)のほうだろうが、だからこそこちらを。
(5)ジョン・フォード、『荒野の決闘』(46)
西部劇と詩情が、こんなにもマッチするなんて。
(6)キャロル・リード、『第三の男』(49)
映画を学ぶ後輩が「観たことない」とほざいたので、恫喝してやったい。
(7)マービン・ルロイ、『哀愁』(40)
息を呑む、ヴィヴィアン・リーの美しさ。
(8)アンリ=ジョルジュ・クルーゾー、『恐怖の報酬』(52…トップ画像)
意地の悪いラストだが、けっこう現実でもあり得るかと。
(9)ジョージ・スティーブンス、『シェーン』(53)
ファンのあいだでは「あのあと、シェーンは死んだ」なんていわれているけれど、どうなんだろうね。
(10)フランシス・フォード・コッポラ、『地獄の黙示録』(79)
これと『ゴッドファーザー』を観れば、70年代のコッポラが神であったことが分かる。
(11)フランソワ・トリュフォー、『突然炎のごとく』(61)
内容・演出ともに、なににも縛られていない。映画創りの理想。
(12)ビリー・ワイルダー、『サンセット大通り』(50)
映画史のテキストとして。
(13)フランク・キャプラ、『或る夜の出来事』(34)
いま観ても洒落ているし、抜群に面白い。
(14)ビンセント・ミネリ、『巴里のアメリカ人』(51…文末動画参照)
総合芸術、ある種の到達点。
(15)イングマール・ベルイマン、『ファニーとアレクサンデル』(82)
ベルイマンは初期より80年代以降のほうが「とっつき易い」と思う。
(16)レオ・マケアリー、『我輩はカモである』(33)
マルクス兄弟は、過小評価されているのではないかと。
(17)クロード・ルルーシュ、『男と女』(66)
こんな恋愛、してみたいもの。やはり映画には、そういう憧れを抱かせる魔力・魅力がある。
(18)アルフレッド・ヒッチコック、『めまい』(58)
すべての映画人にとって「最良の」手本。
(19)フレッド・ジンネマン、『真昼の決闘』(52)
なにより自分がスクリーンで観てみたい。ゾクゾクした記憶があるので。14インチのテレビ画面でさえも。
(20)ウィリアム・ワイラー、『コレクター』(65)
名作を連発した巨匠だが、敢えて異色作を。
(21)ヴィクトル・エリセ、『ミツバチのささやき』(73)
日本のファンが多く、ときどきリバイバルもされるが、もっともっと多くのひとに触れてほしい。
(22)ジム・ジャームッシュ、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(84)
なにも起こらないのに面白い。学ぶべきこと、沢山あると思う。
(23)リドリー・スコット、『ブレードランナー』(82)
完全版だの最終版だのがあるが、公開当時のやつで。
(24)ミロシュ・フォアマン、『アマデウス』(84)
24時間ノンストップで、繰り返し観ることが出来る。いやマジで。
(25)ジョージ・ルーカス、『アメリカン・グラフィティ』(73)
これ観ると、SFもいいんだけれど、人間ドラマもやってほしかったなと強く思える。
※ジーン・ケリーの超絶パフォーマンス。すっげ、もう釘付け。
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『ヘンクツ映画小僧版「午前十時の映画祭:外国篇」(後)』