Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

冬じゃなくて助かった~。。。

2020-07-16 00:10:00 | コラム
やっとこさ、久しぶりのライター業が軌道に乗り始めている。

正直ホッとしてますよ、自分が他者に勝っていることといえば映画愛と格闘技愛と速筆しかないからね。
速筆を武器として、なんとか「おまんま」が喰えているんです、コロナショックによって失職もあり得たわけだ。

けれどもこうして、モノを書いて毎日を生きている。
幸福ですよ自分は。

ホテルのマネージャーを辞して数週間は、思うようにコトを動かせなかった。

ので、久しぶりに派遣会社に登録、いわゆるスポットの現場で働いた。

大手通販サイト倉庫での、ピッキングと梱包。
冷蔵食品倉庫での仕分け。
クレジットカード請求書などの印刷物を封入していく作業。

3つの現場を経験、いずれも立ち仕事で足は疲れるが、難しい作業はない。
ただ軍手などは商品を汚してしまうおそれがあるため、作業は素手でおこなう。

春~夏の出来事でよかったと、切に思う。
乾燥肌の自分は冬になった途端に指のあたりが弱体化し、すぐに出血してしまうんだ。

冬の自分の手指は、絆創膏だらけ。

これだと商品に血が付着してしまうかもしれないし、きちんと作業をこなせなかった可能性が高い。


10ン年ぶりの派遣スポット、体力的な衰えも感じたが、それ以上に、この季節でよかったな、
それから、選ばなければ仕事はあるとはいえ、やっぱり自分には物書きがあっているなぁ、、、と実感した数週間でした。。。




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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(337)』
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Maestro

2020-07-15 00:10:00 | コラム
映画文化に貢献し、確実にこの世界を面白くしてくれたプロフェッショナルが何人か鬼籍に入っているので、短めだけど追悼文、、、というか紹介文を書いておきたい。


【俳優、イアン・ホルム】…享年88歳。「サー」の称号を授与されているので、本来は「サー・イアン・ホルム」。

英国出身の名優。

79年、『エイリアン』のアッシュ役で有名に。


81年、『炎のランナー』の指導者役が高評価を受けオスカーにノミネートされる。

若い映画ファンには、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(2001~2003)のビルボ・バギンズ役で親しまれた。



【映画音楽家、エンリオ・モリコーネ】…享年91歳

伊国出身。
マカロニウェスタンのクールなテーマ曲で頭角を現し、ハリウッドの大作からヨーロッパのインディーズまで幅広く手がけ、映画を音楽面から支えつづけたマエストロ。

ひたすら格好いい『アンタッチャブル』(87)、



哀切と痛切が美しい『ニューシネマ・パラダイス』(88)、



などなどなどなど名作を挙げたらきりがない。


2015年、『ヘイトフルエイト』で「やっと」オスカー作曲賞受賞。

壇上で涙するモリコーネを見てハッとした、これほどの大家でもオスカーほしかったんだなぁ、、、って。


【俳優、ケリー・プレストン】…享年57歳。

米国出身、ジョン・トラヴォルタ夫人としても知られる。


シュワ氏の相手役を務めたコメディ『ツインズ』(88)、トム・クルーズと共演し喘ぎ声で話題をかっさらった『ザ・エージェント』(96)などに出演。

乳がんだったそうで・・・。

57歳は若いもんなぁ、、、ホルムやモリコーネは素直に「おつかれさまでした」といえるんだけど。


つらいけど、みなさん合掌―。

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『冬じゃなくて助かった~。。。』
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外国女優別キャリア10傑(27)ジェニファー・ジェイソン・リー

2020-07-14 00:10:00 | コラム
~ジェニファー・ジェイソン・リーのキャリア10傑~

撮影中の事故で亡くなったヴィック・モローの娘―そんな風に紹介するひとは、もう居ないでしょう。

フツーにしていれば? 美人なのに、それでは満足出来ない。
頭のおかしなキャラクターであれば「あるほど」輝く異色の女優さん、58歳。

こういうひとが「複数」存在するから、ハリウッド映画は強いのです。


(1)『ルームメイト』(92)

ブリジッド・フォンダとW主演したサスペンス。


派手なルームシェア相手に憧れ、彼女を真似るどころか「彼女自身」になろうとする残念な女を熱演。

充分に美人なんだけれどね~。


(2)『黙秘』(95)

スティーブン・キング原作、キャシー・ベイツ共演のミステリー。

秘密を抱える母親と対峙し、ベイツに引けを取らない演技力を見せつける。


(3)『未来は今』(94)

コーエン兄弟が得意とする、「大ホラ話」を軸としたコメディ。

ここまでクセのないキャラクターを演じるジェニファーも珍しいが、クラシカルな感じも悪くない。



(4)『ヒッチャー』(86)

低予算ながら、きっちりとした演出と、俳優陣の力演―とくにルトガー・ハウアー―によって、80年代を代表するスリラーとなった傑作。

ジェニファーは、C・トーマス・ハウエルの相手役を好演。

まだ、初々しいです。


(5)『ヘイトフルエイト』(2015)

QTによる「西部劇」×「密室サスペンス」。

ジェニファーは紅一点、ビッチを嬉々として演じる。




(6)『イグジステンズ』(99)

クローネンヴァーグお得意の、異形系SF。

人体を「直接」接続する電脳世界の住人―ジェニファーにぴったりの役柄だと思う。

『クラッシュ』(96)に出てもおかしくなかったよね、ロザンナ・アークウェットの役とか。


(7)『ツイン・ピークス2017』(2017)

一本だけ、映画以外で。

なんてすばらしい死にざまだろう、ティム・ロスとともに。




(8)『初体験/リッジモント・ハイ』(82)

かなり過小評価されている監督のひとり、エイミー・ヘッカリングによる青春映画の佳作。


ジェニファーだけでなく、
ショーン・ペン、フィービー・ケイツなど、この映画をきっかけとして名をあげた若手俳優多し。


(9)『ブルックリン最終出口』(89)

ブルックリン85番街を背景に、若者たちのセックスや孤独を見つめたインディーズ。

ナンダカンダいって、ジェニファーがいちばん輝くのはこういう映画でしょう。


(10)『バックドラフト』(91)

消防士たちの活躍をオールスターキャストで描く。

男くさい映画ではあるが、
ジェニファーだけでなくレベッカ・デモーネイも好演していて、女優陣だって魅力的。

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『Maestro』
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にっぽん女優列伝(196)土屋アンナ

2020-07-13 00:10:00 | コラム
84年3月11日生まれ・36歳。
東京出身。

公式サイト


土屋アンナ(つちや・あんな)さんを知ったとき、


日本のコートニー・ラヴかな、そのあたりを目指しているのかなぁ…


と思っていたら実際にそうだったので、おぉ自分の勘も捨てたもんじゃないな!! って、コートニー知っていれば誰でも気づくかもしれませんね苦笑


※さくらんは熱演で好感を持ちましたが、蜷川実花のこけおどし演出は趣味じゃないので苦笑


<経歴>

日米のハーフ。
モデル・歌手としても活動、4人の子どもを待つパワフルママでもある。
また、所属する事務所「モデリングオフィスAMA」の代表はアンナさんの母親が務めています。

姉の影響で、雑誌『SEVENTEEN』の専属モデルを始めたことがきっかけで芸能界入りを果たす。

2002年、ロックバンド「Spin Aqua」を結成しボーカルを務める。

実質的な映画俳優デビュー作は、2004年の『下妻物語』。
深キョンと好対照をなすキャラクターを好演し、数多くの新人賞に輝く。

『茶の味』(2004)、
フックン布川敏和が監督、及第点は充分に超えていた『バッシュメント』(2005)、
『アルバイト探偵』(2006)、『嫌われ松子の一生』(2006)、『どろろ』(2007)、
そして『さくらん』(2007)で堂々の主演。

しつこいけど、極彩色が身上の蜷川実花さんと相性がよくないんですよ個人的に苦笑

『パコと魔法の絵本』(2008)、『ヘブンズ・ドア』(2009)、『カムイ外伝』(2009)、
『RETURN ハードバージョン』(2013)、『S ―最後の警官― 奪還 RECOVERY OF OUR FUTURE』(2015)、

ここまで好演がつづくものの、なかなか『下妻物語』を超えられなかったアンナさん、、、ですが、『GONIN サーガ』(2015)で元アイドルを熱演、自分にとってはこの傑作がアンナさんの現時点における代表作です。



ここ数年、スクリーンはご無沙汰。
コートニーと同じ可能性を感じさせてくれるひとなので、もっともっと映画に出てほしいですね。


次回のにっぽん女優列伝は、土屋太鳳さんから。

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明日のコラムは・・・

『外国女優別キャリア10傑(27)ジェニファー・ジェイソン・リー』
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にっぽん女優列伝(195)津島恵子

2020-07-12 00:10:00 | コラム
26年2月7日生まれ・2012年8月1日死去、享年86歳。
長崎出身。

津島恵子(つしま・けいこ)さんといえば、やっぱり『七人の侍』(54)の志乃役でしょう。



黒澤ほか3人で編み上げたキャラクター設定が素晴らしいじゃないですか、
村は守ってもらいたい、
そのためには自分たちは「ひえ」を食い、侍たちに「米」を提供することだって厭わない。
けれども「若い女性」の存在を侍たちに知らせてしまうのは危険ではないか―そこで志乃は、、、という。

起こり得るすべての事柄に目を配ること。
映画の脚本づくりにおいて最も大事なことを怠らなかったからこそ、生まれたキャラクターともいえますよね。

※三船との、ほっこりショット


<経歴>

47年―松竹専属の俳優として、原節子主演の『安城家の舞踏会』でデビューを飾る。

『君待てども』(49)、『悲しき口笛』(49)、『長崎の鐘』(50)、『海の花火』(51)、『純白の夜』(51)、『魔像』(52)などなど、主役を演じることは滅多にないものの、20代前半でありながら安定感のある演技力を披露し、二番手三番手を好演していく。

とくに松竹専属としては最後の出演になった、小津の佳作『お茶漬の味』(52)は強く印象に残ります。

53年、今井正の『ひめゆりの塔』で宮城先生を熱演し高評価を受ける。

『魅せられたる魂』(53)、『女性に関する十二章』(54)、『足摺岬』(54)、そして『七人の侍』で岡本勝四郎(木村功)と恋に落ちる志乃を演じ、多くの男性ファンを獲得しました。



『国定忠治』(54)、『人間魚雷回天』(55)、『浮草日記』(55)、『由起子』(55)、『たそがれ酒場』(55)、『鬼火』(56)、『彼奴を逃すな』(56)。

57年に結婚、芸能活動は休業状態に入りますが、70年代に復活。

『日本ダービー 勝負』(70)、『二人だけの朝』(71)、『あした輝く』(74)、
「ゲスト出演」的なポジションが多くはなりますが、
『潮騒』(75)、『スリランカの愛と別れ』(76)、『喜劇 大誘拐』(76)、『男はつらいよ 寅次郎真実一路』(84)、『春来る鬼』(89)、『あした』(95)、『告別』(2001)、『なごり雪』(2002)などに出演し、熱心なファンを喜ばせたそうです。

しかし2012年8月1日、胃がんのため息を引き取りました。

享年86歳、合掌―書いてたら、また『七人の侍』を観たくなってしまいました。

もう、ソラで全シーンを説明出来るくらい何度も観ているのですけれどね。

あらためて、すんごい映画だと思います。

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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(196)土屋アンナ』
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