fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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『おむすびころりん はっけよい!』森くま堂作・ひろかわさえこ絵(偕成社)

2020年07月15日 | 本の紹介
 あるところに、さんかくおむすびの国と、まんまるおむすびの国があり、二つの国は、それはそれは仲が悪かったのです。
 という設定の絵本。とにかく楽しい。
   
 それぞれの殿様が、お互いをけなす様子がユーモラス。でもお互いの悪口がそれぞれあいての耳に入り・・と、話は進みます。とうとう互いの国の間にある畑に、アルミホイルの柵を作ってしまうのです。
 私、ここで、なるほど、アルミホイルか! と笑ってしまいました。
 でも、笑いながらも、東西ドイツの間にあった壁のことが思い出されます。

 そうなのです。あくまで楽しいおむすびの話なのですが、だんだん、あれ、これって人間の国と国の話じゃん。となります。 
 そして、二つの国は戦争・・ではなく、別の方向に進みます。それはぜひ読んでいただきたいです。

 森くま堂さんは、このユニークなペンネームのように、とにかく発想が豊かなかた。センス抜群です。
 難関(応募者1000人以上!)の絵本テキスト大賞も受賞し、その作品も現在準備中。楽しみです。
 長く「季節風」でいっしょなのですが、長編や中学年向けの物語も書いてらっしゃいます。
 その森くま堂さんが、とうとうデビュー! 嬉しいったら、ありません。
 このコロナ騒ぎがなければ、絶対年内にお祝い会だっただろうに。でも、書店では大々的に展開されている様子。それがなによりのお祝いですね♪
 きっと長く読み継がれる絵本になると思います。

 森くま堂さん、改めておめでとうございます!!


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