待ちに待った句集。いやあ、これはもう、「こうきたか!」という句集。読んでいるうちに、どんどんこっちが元気になり、ジメジメした自分とサヨナラしたくなってしまいました。
これがかうなりますと売り水中花
腹切つて長々語る夏芝居
残されていよいよ頑固茄子漬
涅槃図の蛇の隣が空いてをり
蹴躓く二百十日の石畳
竹落葉踏みキリストのところまで まどひ
どの俳句も、あっけらかんとしていてサイコー。これぞ俳諧! という一冊です。
文章の妙もまた。
そもそも人生に於いて真剣になる、なり所というものがとんちんかんなので、日常の鰻丼選びなどですっかりエネルギーを使い果たし、肝心の人生の大一番という時には、なんだかナゲヤリになってしまって、いつもスカを引いてしまうのです。
なんて、書いていながら、この大一番(句集出版)では、スポーンと大当たりを引きましたよ。
この装丁も、すごいなあ。高島屋か三越の特設売り場を連想。
遊び心が鮮やか
実は今、私も句集を作りつつあるのですが、このあとに出すのって、どおよ? と腰が引けてしまいました。でも、やめるわけにはいかない。
左のブックマークの「童子吟社」から、購入ができます。