「ハンカチはいつもどこにあるの?」
「ポケット!、でもバッグの時もある」
「誰が入れるの?」
「ママ」
そう答えてから、さすがに気が付いたのか
「あと僕もする時ある」
と付け加えました。
ママが忘れても大丈夫なように、自分で支度する習慣をつけたいものです。
やり方はいたって簡単だと思います。ハンカチ専用の引き出しをひとつ用意することです。
子どもの名前を書いて幼稚園のロッカーのように自分で整理させてもいいかもしれません。子どももきっと喜びます。
洗濯が済んだハンカチを畳んで、しまう方法を教えてあげれば楽しいお手伝いにもなります。
お出掛けの前に確認の一言
「ハンカチ持ったわね」
と声をかけるのを忘れないで。
何日かすればもう大丈夫。
出掛ける時はハンカチをポケットに入れることが習慣になってしまいます。
ママが忘れた、なんてもう言わせないぞ!
「ポケット!、でもバッグの時もある」
「誰が入れるの?」
「ママ」
そう答えてから、さすがに気が付いたのか
「あと僕もする時ある」
と付け加えました。
ママが忘れても大丈夫なように、自分で支度する習慣をつけたいものです。
やり方はいたって簡単だと思います。ハンカチ専用の引き出しをひとつ用意することです。
子どもの名前を書いて幼稚園のロッカーのように自分で整理させてもいいかもしれません。子どももきっと喜びます。
洗濯が済んだハンカチを畳んで、しまう方法を教えてあげれば楽しいお手伝いにもなります。
お出掛けの前に確認の一言
「ハンカチ持ったわね」
と声をかけるのを忘れないで。
何日かすればもう大丈夫。
出掛ける時はハンカチをポケットに入れることが習慣になってしまいます。
ママが忘れた、なんてもう言わせないぞ!
お勉強が一区切りしてブレイクタイムになりました。
みんなトイレに行って、さあもう一頑張りという時、お友達の一人が戻ってきません。どうしたんだろうね、とみんなが心配して様子を見に行きました。
「○○ちゃーん大丈夫?みんな待ってるよぅ。」
するとちょうどトイレの扉が開いて、当人がすっきりした顔で出てきました。どうやら大の方を一人で頑張ったらしく、水の流れる音が聞こえていました。
「すっきりした?そろそろ始めるよ」
と声をかけると、にっこりうなづいて手を洗い始めました。
きちんと丁寧に洗っています。少し時間は遅れてしまいましたが、洗い方をみんなの前で誉めて上げようと思いながら待っていました。やがて水道の蛇口をキュッと閉め、教室に戻りかけます。
「慌てなくてもいいよ、ちゃんと手を拭いてからね」
「うん」
と言ってポケットを探しました。反対側も探しました。
ハンカチがありません。
私に照れ笑いを見せてから小走りで教室に戻りました。そこでバッグの中を探します。この時点でもう手はほとんど濡れていないのですが、一応決まりごとですから拭きたいところです。隅々まで熱心に探します。そこで声をかけてみました。
「どうしたの、ハンカチがないの?」
「うん、ママが忘れた!」 つづく
みんなトイレに行って、さあもう一頑張りという時、お友達の一人が戻ってきません。どうしたんだろうね、とみんなが心配して様子を見に行きました。
「○○ちゃーん大丈夫?みんな待ってるよぅ。」
するとちょうどトイレの扉が開いて、当人がすっきりした顔で出てきました。どうやら大の方を一人で頑張ったらしく、水の流れる音が聞こえていました。
「すっきりした?そろそろ始めるよ」
と声をかけると、にっこりうなづいて手を洗い始めました。
きちんと丁寧に洗っています。少し時間は遅れてしまいましたが、洗い方をみんなの前で誉めて上げようと思いながら待っていました。やがて水道の蛇口をキュッと閉め、教室に戻りかけます。
「慌てなくてもいいよ、ちゃんと手を拭いてからね」
「うん」
と言ってポケットを探しました。反対側も探しました。
ハンカチがありません。
私に照れ笑いを見せてから小走りで教室に戻りました。そこでバッグの中を探します。この時点でもう手はほとんど濡れていないのですが、一応決まりごとですから拭きたいところです。隅々まで熱心に探します。そこで声をかけてみました。
「どうしたの、ハンカチがないの?」
「うん、ママが忘れた!」 つづく
笑顔が待っていた。
ベッドメイキングの途中だったのか、向こう側にシーツを押し込もうと伸び上がり肩越しに振り向いた姿でじっと見つめている。他人が侵入しているというのに驚いたそぶりが全く無い。むしろ待っていたかのような表情だ。
「やあ、返事がなかったもんだから勝手に入っちゃってごめんね。」
「ハウ?」
ビロードのように深い光沢を見せる濃紺のミニスカートの上に、フリルのたっぷりとついた真っ白なエプロン、胸元のレースリボンに飾った小石ほどのレッドルビーがわずかに発光している。プレスの効いた、清潔感溢れるコスチューム。クリーニングソープの香りが漂うようだ。頭にはこれも真っ白なレースのメイドキャップがちょこんと乗っている。
見ているだけでドキドキしてしまうくらい愛らしく、しかもセクシーだ。
「メイドさんだね、他に誰かいるの?」
「ハウ?」
首を傾げて不思議そうな表情をしている。話しかける侵入者に少しも警戒している様子はない。
しかし言葉は通じないようだ。ハートマンは大きな身振りで外界と連絡する端末はないか訪ねた。
「ハウ、ハウ~。」
メイドはそう言って愛くるしい笑顔を惜しげもなく振りまきながら近付いてきた。 つづく
ベッドメイキングの途中だったのか、向こう側にシーツを押し込もうと伸び上がり肩越しに振り向いた姿でじっと見つめている。他人が侵入しているというのに驚いたそぶりが全く無い。むしろ待っていたかのような表情だ。
「やあ、返事がなかったもんだから勝手に入っちゃってごめんね。」
「ハウ?」
ビロードのように深い光沢を見せる濃紺のミニスカートの上に、フリルのたっぷりとついた真っ白なエプロン、胸元のレースリボンに飾った小石ほどのレッドルビーがわずかに発光している。プレスの効いた、清潔感溢れるコスチューム。クリーニングソープの香りが漂うようだ。頭にはこれも真っ白なレースのメイドキャップがちょこんと乗っている。
見ているだけでドキドキしてしまうくらい愛らしく、しかもセクシーだ。
「メイドさんだね、他に誰かいるの?」
「ハウ?」
首を傾げて不思議そうな表情をしている。話しかける侵入者に少しも警戒している様子はない。
しかし言葉は通じないようだ。ハートマンは大きな身振りで外界と連絡する端末はないか訪ねた。
「ハウ、ハウ~。」
メイドはそう言って愛くるしい笑顔を惜しげもなく振りまきながら近付いてきた。 つづく
「お箸の国の人だから」
と和風の味付けを売るコマーシャルがありました。本当に上手にお箸を使って味わいたいですね。
お箸を持つ練習をする時、ぜひ準備したいものがあります。
「箸置き」です。
以前はどこの家にもあったものですが、最近では高級料理店でしかお目にかかれなくなりました。100円ショップや雑貨屋さんでかわいいデザインのものが沢山並んでいますが、インテリアとして飾られるだけで実際は使われていないのかも知れません。
子どもに食前の支度を手伝わせる時、この箸置きも用意しておくと楽しいです。一緒に選んで買ったものならなおいいです。
そしてお箸の置き方、向きも教えておきます。手に取る時の持ち上げ方も教えておきます。
この小さなものひとつで箸の扱い方がとても丁寧になります。本当に魅力的な小道具です。将来お見合いでも合コンでもきっと素敵に目立つでしょう。
と和風の味付けを売るコマーシャルがありました。本当に上手にお箸を使って味わいたいですね。
お箸を持つ練習をする時、ぜひ準備したいものがあります。
「箸置き」です。
以前はどこの家にもあったものですが、最近では高級料理店でしかお目にかかれなくなりました。100円ショップや雑貨屋さんでかわいいデザインのものが沢山並んでいますが、インテリアとして飾られるだけで実際は使われていないのかも知れません。
子どもに食前の支度を手伝わせる時、この箸置きも用意しておくと楽しいです。一緒に選んで買ったものならなおいいです。
そしてお箸の置き方、向きも教えておきます。手に取る時の持ち上げ方も教えておきます。
この小さなものひとつで箸の扱い方がとても丁寧になります。本当に魅力的な小道具です。将来お見合いでも合コンでもきっと素敵に目立つでしょう。
なぜここにいるのか、考えても思い出せない。頭の奥が痺れているような感じもする。ただ、連絡しなければ、という意識だけははっきりとしていた。でもどこへ?
分からない、アドレスチップもIDカードも無い。
「とにかく行ってみよう。」
歩き出したハートマンは、しばらくして少女達が示した林の中に小さなコテージを見つけることができた。
コテージも全て自然の材質で作られているようだった。堅く締まった木製のドアのまわりにはインターホンもアクセススキャナも無く、503とチタン蒸着されたプレートがはめ込まれているだけだった。
ノックをするとドアは軽くきしみながら内側に開いた。
誰もいないのか?
誰かが生活している様子はうかがえる。テーブルには食器が清潔に整えられている、飾り棚の付いた家具、窓際には何の花だろう赤、黄、原色の花が素朴に飾ってある。ハートマンはそのままゆっくりと部屋を進んで行った。
ドアは入り口以外どこにもなかった。2部屋ほど覗いて戻りかけた時、動くものの気配を感じた。海側の小さな部屋だ。
「どなたかいますか?」声をかけながら歩み寄った。 つづく
分からない、アドレスチップもIDカードも無い。
「とにかく行ってみよう。」
歩き出したハートマンは、しばらくして少女達が示した林の中に小さなコテージを見つけることができた。
コテージも全て自然の材質で作られているようだった。堅く締まった木製のドアのまわりにはインターホンもアクセススキャナも無く、503とチタン蒸着されたプレートがはめ込まれているだけだった。
ノックをするとドアは軽くきしみながら内側に開いた。
誰もいないのか?
誰かが生活している様子はうかがえる。テーブルには食器が清潔に整えられている、飾り棚の付いた家具、窓際には何の花だろう赤、黄、原色の花が素朴に飾ってある。ハートマンはそのままゆっくりと部屋を進んで行った。
ドアは入り口以外どこにもなかった。2部屋ほど覗いて戻りかけた時、動くものの気配を感じた。海側の小さな部屋だ。
「どなたかいますか?」声をかけながら歩み寄った。 つづく
箸の扱い方について自分は子どものお手本になれるのか?と考えた時、自分も子ども達と大して変わらないくらい変だと気が付きました。
もちろんすぐに直そうとしました。
けれどこれがうまくいかないのです。きれいに持てても動かない。動かそうとすると元の形に戻ってしまう。何回かチャレンジしましたがどうもうまくいかない。
(それでもそこで諦めなかった自分を誉めてあげたい♪)
子ども達の前では、どうしてもきちんと持って食べたいと思ったからです。
そこで、自分の左手に箸の持ち方を教えてみることにしました。
基本に忠実に、まず型通り持てるようにして、それから動かしてみました。先端が合わない。パクパクすると2センチ位も離れてしまう。
「自分のものなのに左手って何も知らないんだ」
と思いました。うまくできないのですが、そのかわり変な癖もない。
なので冷静に教えることができました。
先端を合わせるには、人差し指と中指の離れ具合が微妙に関わっているらしいのです。じっと左手を観察しながら、うまくいったらそれを右手にコピーします。
少し慣れてきたところで、実践に移りました。夕飯を食べる時に初めの5分間は左手に箸を持って頑張ってみました。おなかが空いているので、何とかして食べたいという思いが辛い実践に立ち向かう勇気をくれました。
と、それほどでもないですが…
右手もそれに負けじと頑張ります。3分ほど頑張ると小指がキューッとつってしまいます。でも執念で頑張り続けました。ふぅ~。でもでも嬉しいことにだんだん上手になるではありませんか。
2週間程すると、もう誰に見せても恥ずかしくないほどに上達しました。豆だろうが豆腐だろうが、ぬるぬるの里芋でさえ食べられるようになったのです。
両手に箸を持って食べるのが特技となった瞬間でした。(もちろん人前でそんなことはしませんけど…)
もちろんすぐに直そうとしました。
けれどこれがうまくいかないのです。きれいに持てても動かない。動かそうとすると元の形に戻ってしまう。何回かチャレンジしましたがどうもうまくいかない。
(それでもそこで諦めなかった自分を誉めてあげたい♪)
子ども達の前では、どうしてもきちんと持って食べたいと思ったからです。
そこで、自分の左手に箸の持ち方を教えてみることにしました。
基本に忠実に、まず型通り持てるようにして、それから動かしてみました。先端が合わない。パクパクすると2センチ位も離れてしまう。
「自分のものなのに左手って何も知らないんだ」
と思いました。うまくできないのですが、そのかわり変な癖もない。
なので冷静に教えることができました。
先端を合わせるには、人差し指と中指の離れ具合が微妙に関わっているらしいのです。じっと左手を観察しながら、うまくいったらそれを右手にコピーします。
少し慣れてきたところで、実践に移りました。夕飯を食べる時に初めの5分間は左手に箸を持って頑張ってみました。おなかが空いているので、何とかして食べたいという思いが辛い実践に立ち向かう勇気をくれました。
と、それほどでもないですが…
右手もそれに負けじと頑張ります。3分ほど頑張ると小指がキューッとつってしまいます。でも執念で頑張り続けました。ふぅ~。でもでも嬉しいことにだんだん上手になるではありませんか。
2週間程すると、もう誰に見せても恥ずかしくないほどに上達しました。豆だろうが豆腐だろうが、ぬるぬるの里芋でさえ食べられるようになったのです。
両手に箸を持って食べるのが特技となった瞬間でした。(もちろん人前でそんなことはしませんけど…)
お箸が上手く持てない…
「父親に似て」あるいは「私の家系で」この子は不器用なのかな?と思ったら、自分の左手でやってみるとよいです。(利き手ではない方という意味です)
お箸を左手できちんと持って使えますか?鉛筆を持って上手に文字が書けますか?実際にやってみるととても面白いことが分かります。
基本に忠実に扱った方がうまくいくということです。
箸は下の一本を親指の付け根に押し込み、薬指の第一間接あたりで固定します。
上の一本を親指の第一間接のあたりで下の一本から離して持ち、人差し指と中指の先の方に挟みます。
親指は動かさず、人差し指と中指だけを動かします。親指の所が支点になるようにです。
初めは箸の先端が合わず、とても物を挟むどころではないのが普通です。ここで諦めてはいけません。すぐにできるようになりますから頑張ってやってみましょう。
少しだけ難しい作業ですからきっと面白いでしょう。先端を合わせよう合わせようと意識していると指の筋肉が学習を始め、なんとなく合ってきます。
そうしようと思って一生懸命になると、できてしまうものです。
子どもは本来努力(一生懸命すること)を苦痛と思わない生き物ですが、大人で1週間はかかると思って努力すればの話です。
人間はそうゆうふうにできています。 つづく
「父親に似て」あるいは「私の家系で」この子は不器用なのかな?と思ったら、自分の左手でやってみるとよいです。(利き手ではない方という意味です)
お箸を左手できちんと持って使えますか?鉛筆を持って上手に文字が書けますか?実際にやってみるととても面白いことが分かります。
基本に忠実に扱った方がうまくいくということです。
箸は下の一本を親指の付け根に押し込み、薬指の第一間接あたりで固定します。
上の一本を親指の第一間接のあたりで下の一本から離して持ち、人差し指と中指の先の方に挟みます。
親指は動かさず、人差し指と中指だけを動かします。親指の所が支点になるようにです。
初めは箸の先端が合わず、とても物を挟むどころではないのが普通です。ここで諦めてはいけません。すぐにできるようになりますから頑張ってやってみましょう。
少しだけ難しい作業ですからきっと面白いでしょう。先端を合わせよう合わせようと意識していると指の筋肉が学習を始め、なんとなく合ってきます。
そうしようと思って一生懸命になると、できてしまうものです。
子どもは本来努力(一生懸命すること)を苦痛と思わない生き物ですが、大人で1週間はかかると思って努力すればの話です。
人間はそうゆうふうにできています。 つづく
気が付くと海岸にいた。
ここ「GEALMAリゾート」は緻密にコンディショニングされた環境であった。照りつける太陽、乾いた珊瑚の砂浜、ブルーグリーンの海、亜熱帯の植物達。それは全てバーチャルスペースにはない本物の匂いがする。ただ生物たちは海中陸上を問わず、巻き貝から昆虫に至るまで意図的に配置されたものだけしか生存していなかった。
ドラッグの快い麻痺から覚醒するにつれ、ハートマンは自分がなぜここにいるのかを考えようとしたが、彼のバイオリストコンピュータはその答えを探せずにいた。大脳へのアクセスパルスを遮断されているのだ。
砂浜を駆ける足音に振る返ると、数人の少女が水着で水をはねとばしながら楽しげに遊んでいる。
「おーい、ねぇきみー。」
ハートマンは手を振りながら少女達に走り寄った。
「君たちはどこから来たの?ホテルは?」
訪ねても少女達は笑っているだけで何も答えない。だが警戒している様子も全くない。屈託のない笑顔だ。みんなでハートマンを囲み、水際まで連れて行こうとする。
少女の一人が手で水をすくいハートマンの体にかけると、それに同調するかのように全員で水掛ごっこが始まった。そう言えば俺はいつ水着に着替えたんだっけ?
「おいおい、何をするんだ。」
両手で顔をガードしながらハートマンは、最初に水掛を始めた少女に聞いた。
「どこかこの辺に外部と連絡できる場所を知らないかい。」
少女達はみんなでマングローブに似た植物の林を指さすと、互いに顔を見合わせくすくすと笑いながら走り去って行った。
照りつける日射しの中、ピチピチと健康的な体をぶつけ合いながら遠ざかって行く少女達を見送ってしまうと、どこまでも続く美しい海岸にたった一人残された自分がいた。 つづく
ここ「GEALMAリゾート」は緻密にコンディショニングされた環境であった。照りつける太陽、乾いた珊瑚の砂浜、ブルーグリーンの海、亜熱帯の植物達。それは全てバーチャルスペースにはない本物の匂いがする。ただ生物たちは海中陸上を問わず、巻き貝から昆虫に至るまで意図的に配置されたものだけしか生存していなかった。
ドラッグの快い麻痺から覚醒するにつれ、ハートマンは自分がなぜここにいるのかを考えようとしたが、彼のバイオリストコンピュータはその答えを探せずにいた。大脳へのアクセスパルスを遮断されているのだ。
砂浜を駆ける足音に振る返ると、数人の少女が水着で水をはねとばしながら楽しげに遊んでいる。
「おーい、ねぇきみー。」
ハートマンは手を振りながら少女達に走り寄った。
「君たちはどこから来たの?ホテルは?」
訪ねても少女達は笑っているだけで何も答えない。だが警戒している様子も全くない。屈託のない笑顔だ。みんなでハートマンを囲み、水際まで連れて行こうとする。
少女の一人が手で水をすくいハートマンの体にかけると、それに同調するかのように全員で水掛ごっこが始まった。そう言えば俺はいつ水着に着替えたんだっけ?
「おいおい、何をするんだ。」
両手で顔をガードしながらハートマンは、最初に水掛を始めた少女に聞いた。
「どこかこの辺に外部と連絡できる場所を知らないかい。」
少女達はみんなでマングローブに似た植物の林を指さすと、互いに顔を見合わせくすくすと笑いながら走り去って行った。
照りつける日射しの中、ピチピチと健康的な体をぶつけ合いながら遠ざかって行く少女達を見送ってしまうと、どこまでも続く美しい海岸にたった一人残された自分がいた。 つづく
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_uru.gif)
説明できる人がいたらお願いします。
何か
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_en.gif)
そんなこと知らない方がいいのかも知れないけど
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_eye.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
http://blog5.fc2.com/y/yonehan/file/psychic.html