いつもなら、浮かれがちな土曜日です。
今日は、猛烈にへこんでいます。
お祭り感覚の休日に、へこんでいる・・・。
へこみ過ぎて、その事しか書けそうにありません。
今日は、そんな私の、重苦しい、私信です。
長いです。
面白くないと思います。
いやな気分になってしまうかも、知れません。
ごめんなさいごめんなさい。
会社付近で暮らす、白かーさん。実は、おたまのかーさんです。おたまは、この白かーさんに運び忘れられた子です。返しても、もう時遅し、「あたしの子じゃない。お前にやる」ということで、有り難くいただきました。当時は、ラッキー!ラッキー過ぎて、途方に暮れました。
私は、この頃から白かーさんの「避妊」を考え出した。よって静観を観察へと切り替えた。白かーさんは、とても美しいネコで、それが故、幾人かの人の心を鷲掴み、そのおかげで生き延びてこられたのです。要は、腹が減っていないのです。捕まるの?私に捕まるほど、お馬鹿さんなの?で結論は、当然馬鹿じゃない!白かーさんは、清く正しく美しい子。推定6歳以上。厳しい環境で、幾度となく子を育てながら生き抜いてきた女の中の女なのです。私は、この白かーさんの偉大さ、崇高さに圧倒されるばかりで、軽率に手が出せませんでした。白かーさんに失礼があってはいけない、邪魔をしたくない、でも避妊はお願いしたい。そして、もう一つ、実は一番やっかいな問題。白かーさんがそこで暮らす事を望まない人間の存在。避妊で解決する事ではなく、寒くなると、たーいせつな車の上に乗っかるからどっか行って欲しいと思っている人間が、白かーさんをサポートする事を良しとしていないのです。メスネコにとって、この狭い縄張りは唯一生きられる場所です。この場所を追われてしまえば、白かーさんの命を脅かします。死ぬんです。どっかの誰かのたーいせつな車に、冬だけネコの足跡が着かないようにするために、死ぬんです。で、いろいろ考えた。私の車にまたたび粉をバンバン振りまいて駐車場にずっと停めて置く。ここへどうぞと。他にも、すんばらしく魅力的な小屋を設置するとか。冬は迫る。まだ7月だけど、あっという間です。しかし慎重になり過ぎて動けない。派手に動けば、動くほど、反対側の人の心も、更に反対側へと派手に動く恐れがあるからです。みーんなハッピーになる方法はないものか・・・かるーい脳であさーい知恵を考えていた私・・・
白かーさん、おたまの次世代を産んでいました。そりゃそーだー!そういう時期だものー!
白かーさんにそっくりな、かわいい子。白かーさん以上に警戒心の強いちびちゃんは多分女の子・・・かな?そんな時、子猫欲しいという情報を小耳に挟んだ。次に、「森の男」が現れた。「僕、前から捕獲器買って用意しているんです。でもやろうと思うと子連れになっていて、期を逃しています。」と、動物を愛する森の男の告白を聞いた。私だけじゃなかった。白かーさんを思っている人がちゃんとこっそり、なんとかサポートしようと頑張っていたんだ。しかも私より遥かに賢い、森の男。よっしゃー!ちびちゃんをとっ捕まえるぞー!と息を吹き返した私。本来、かーさんが扶養している子を引き離す事はしたくない。この一週間、少しでも馴らしてそーっと抱いて連れ去ろうと、ご飯作戦を始めた。そして木曜、実際に欲しいという人に確認をした。「あー、もう他でもらってきたからさー」と。その後の、のろけ話など全く耳に入らなかった。捕まえるから待っててと言わなかった私が悪い。自信が無かったから、近くに寄ってきてくれるようになるまで、言えなかった私が悪い。肝心なところで、引っ込み思案な私が悪い。
一晩悩んで、昨日決めました。とりあえず、とっ捕まえよう!飼い猫になってもらおう。そこがクリアになり、森の男と協力すれば白かーさんの避妊ができる。ひとつずつ、問題を解決していける。そう思って会社へ行きました。最近ご飯をもらいに来るようになったちびちゃんがいない、来ない。なんで?腹減ってないの?体調悪いの?私の気迫が伝わっちゃった?心配になり、仕事を終えて夕方探しました。白かーさんにへばり付くちびちゃんを発見し、近付いてみたら、白かーさん2匹ほど産んでました。ちびちゃんが来ない理由が解りました。産みたての子猫と一緒にお乳を飲んでいるから、私は解雇されたのです。しかも小さなちびちゃん、3ヶ月弱だと思っていたちびちゃんは、計算上生後4ヶ月は超えている事になる。どうりでなかなか馴れない訳だ。なるほどーっと納得はしましたが、呆然。私は生まれて初めて、納得と呆然を一緒に味わうという貴重な経験をしました。
計画真っ白。
頭の中も真っ白。
白かーさんも真っ白。
きれいだね。
新たに産まれた命。今まで生きてきた命。要らない命など無いはずです。虫も雑草もネコも家畜も鳥も人も、みんな繋がっているから生きている。そこに飛んでいる蚊が居るから、私は奇跡的に生きていられているのかも知れない。知らずに踏みつけいる蟻が居るから、偶然私は生きていられているのかも知れない。ならば「あなたは要らない」と言ってしまえば、「自分が要らない」という事と同じなのではないだろうか。私は私を大切にして生きていきたい。その私とは、この体だけではないはずだ。命を奪い、命を繋げ、死を見送る、存在をも気付かぬ命、この繋がりすべてが、自分の命と繋がる大切な自分なのではないだろうか。ペンが無ければ書く事もできない私。服が存在しなければ、お恥ずかしいモノをさらす私。これらすら、大切な繋がり。ふいに、踏んじゃった道に落ちている誰かのウンコ・・・これもきっと、まさに奇跡の一瞬。ウンコ踏んだおかげで、九死に一生を得ているかもしれない、どーしてかは解らんが。
生きていれば、もう死んでしまいたいと思う時もあります。孤独に苦しむ時もある。でも、周りには私と繋がっている沢山の物や生き物がいてくれる。その先に、屁みたいな事で悩む、へなちょこな私のその先に、必死に生き抜こうとする白かーさんも繋がっている。このギャップね!なんなんだ、私の悩みって。もう屁に申し訳ないと気付かされる。
偉そうな事を言っても、何もできない私。何もできないくせに、こんな大切な事を教えてくれる白かーさん。
白かーさんは、だったらほっといて!と言うでしょうかね(笑)。
生きるという事を、教えてくれる白かーさん。ありがとう。
だから、
やっぱり、
多分、
そのうち、
捕まってください。
とりあえず、捕まってください。
私も、もう少し考えます。