昨日は、
冷たい雨の日だった。
おはようございます。
私は寒くはない。
寒ければ、温かい衣服を纏えばいい。
しかし、自然の中で生きる生き物たちは、
小さな体で生き抜いている。
私が出社して、
まず会うのは、ハクセキレイのキイロちゃんだ。
この子は、顔が少し黄みがかっているから、
すぐに黄色ちゃんだと分かる。
「キイロちゃん、今朝は虫食べたかい?
あっちの窓を見てごらん?虫がへばり付いてるかもしれんよ。」
心の中で無事を願いつつ、軽く情報交換をして社内へ入ると、
次に会うのは、窓から見える、ジョロウグモの妙子だ。
痩せっぽっちの妙子。
巣をはっていても、相変わらず虫は1匹も捕まっていない。
次に、ゴミを捨てるついでに行く先には、
これまたジョロウグモの紅姐さんとお銀さんが居る。
紅姐さんは、腹の赤が鮮やかで、艶やかなメス蜘蛛だ。
大きな腹は、もう卵を持っている証拠。
紅姐さんの巣には、5匹もの小さなオスが居候している。
付近のメス蜘蛛達と比べても、一番モテるメスのようだ。
「紅姐さん、あれ?あら?オスが・・・2匹減ってる。」
オスは油断していると、メスに食べられる運命にあるのだ。
どうやら、紅姐さんは2匹食っちまったようだ。
さすが、魔性の女だ。
向かいに巣をはるのが、お銀だ。
お銀は、この界隈ではめっぽう大きなメス蜘蛛だ。
丸々としていて、肝っ玉が太い。
丸々としているんだから、お銀も妊婦だ。
他の蜘蛛は木の枝を利用して丈夫な巣を作るが、
お銀は、風にゆらゆら揺れる背の高い草の間に巣を張る。
その方が、虫が多く引っかかるからだろう。
「なぁに、壊れたら、またすぐ作ってやるさ」ってなもんだ。
ところが、ある日、居候の3匹のオスしかいない。
巣も壊れていないのに、お銀さんが居ない。
どうしたことかと探してみたら、
少し離れた草むらのてっぺんに、さらに美しくて大きな巣を作っていた。
「一晩で作ってやったのさ」
逞しいね、お銀さん。
そうして、また社に戻ると、
やっぱり私は、妙子が気にかかる。
妙子は独りぼっちで、オスとも出会っていない。
ジョロウグモの寿命は短い。
春に羽化し、秋に巣を張り、初冬になれば産卵して死ぬ。
そうなれば、もう時間はない。
妙子、ここではない場所へ、勇気を出して飛んでいけ!
そう願わずにはいられない。
って、私は暇か?暇なのか?
それは置いておいて、
もうすぐ冬だ。
キイロちゃんは冬を乗り越えて欲しいし、
ジョロウグモたちは、無事命を全うして欲しい。
そんな我が家は、
ホットカーペット、始めました。
始めたら、
のん太が、ダメになったよ。
ついでに炬燵もセットしたので、
また、し烈な場所どりが始まりつつある。
後ろのうんこ・・・狙ってる目や!
のん太「ここは、のんの陣地らぞ」
さて、そんなにうまくいくかな~?
女は、強いぞ~。