うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

ドキドキの虜

2022年02月02日 | 日記

歳を追うごとに、

瑞々しい驚きを得る機会は減って行く。

 

おはようございます。

その理由は、きっと、こうだ。

 

例えば、これだ。

泡立てネットだ。

石鹸や洗顔料を、簡単に泡立ててくれるアイデア商品。

私は、以前から知っていた。

そして「だからなんだよ」と思っていた。

角栓は、擦るのではなく、泡で優しく洗うほうが

実は綺麗に取れるということも聞いていた。

 

しかし、

「洗顔料を鬼のように泡立てたからって、

俺の毛穴の角栓が取れる訳がない!」

そう信じ込んでいた。

私の角栓は、こんなアイデア商品を使ってでも立てた泡の力で、

洗い流せるような、そんな根性のない角栓ではない。

すごく根深い生命力に溢れた、角栓だ。

だから、泡立てネットなど使ったことが無い。

いや、使おうとも思ったことがない。

 

「いいんだ。

鼻の黒いブツブツは、俺の自信の源だ。」

この黒い角栓のように、強くしぶとく、生きてゆく!

そう励まされながら、私は生きて来た。49年間。

 

しかし、エックスデーはやって来た。

きっかけは、カズコだ。

「これは、なんや?」

100均で買い物を楽しんでいたカズコが、

ついに、泡立てネットに気付いた。

「これは、石鹸を泡立てるためのネットだよ。」

そう伝えると、カズコは迷わず買い物かごに入れた。

「お前のもや」と2個、入れたのだ。

 

その日の夜、

私は「どうせ・・・どうせさ」と吐き捨てながら、

風呂場で泡立てネットに洗顔料を着けてみた。

初めての経験だ。

不慣れな手つきで、困惑しながらネットをこすり合わせた。

その瞬間。

 

「なんじゃ、こりゃーーー!」

 

私は思わず叫んだ。

ジーパンデカが太陽に吠えた、あの時を彷彿させた。

 

「あらやだん。ちょっと擦っただけなのに、

うっそみたいに、フワッフワの泡がモクモクになっちゃってぇ、

おかっぱ、困っちゃうーーー」

私は、ポメラニアンの子犬に出会ってしまった時のように、

悶絶して、死ぬかと思った。

 

あれ以来、私は夜のみにならず、

朝も泡を立てるようになった。

起き抜けのおじさんの分も泡立てている。

いやもはや、寝ているおじさんを起こしながら泡立てている。

「おじさん、この泡で、顔を、顔を洗いなさい!早く!!」

 

で、角栓はどうかというと、

それは知らん!

もう、どうでもいい!

角栓が消えなくっても、いい!!

 

こうして私は、泡の虜になった。

こんな驚き、久しぶりだ。

何でも決めつけず、やってみるものだ。

これが、いくつになって、瑞々しい驚きを得るきっかけになるという、

コツなのでしょうね。

 

さて、我が家のたれ蔵は、

とっくに、それを知っているらしい。

たれ蔵「今ぼくは、あや姉ちゃんとあっち向いてホイしています」

こっそりあっち向いてホイ、開始!

 

たれ蔵「セーフです。」

良いタイミングで、目を逸らせた。

 

たれ蔵「もう一回やるぞ」

目が合ったら石にされてしまうぞ。

 

たれ蔵「あっ・・・・」

おっと、目が合ってしまった!

 

たれ蔵「・・・・・」

どうする、たれ蔵?

もう、石と化してしまったのか?

 

たれ蔵「せ・・・せーふ」

時間差で逸らしたーーー!

完全に、アウトだろうが!!

 

たれ蔵「あぁぁ、ドキドキした。皆さんもやってみて!」