うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

虹色の世界

2022年02月25日 | カズコさんの事

帰り道、

渋滞にはまり、溜息を付いた時、

夕日に照らされる虹色の輪を見つけた。

あぁぁ~、よく分からんですね。

肉眼では、しっかりと虹色が見えたんですがね。

溜息は、感嘆にすり替わった。

この世界は、見ようによって色が変わる。

 

毎朝作ってくれていた、母さんのサンドウィッチ。

具は決まって、玉子焼きとハムときゅうりだった。

けれど、ある日を境に、ハムを挟まなくなり、

次第に、きゅうりの存在も忘れた。

そして、パンにマヨネーズを塗ることも忘れてしまった。

 

母さんのサイドウィッチは、私にとってはカルテのようなものだ。

腹を満たすためでもないし、味にこだわる必要もない。

しかし、ここ数日は、

玉子焼きとイチゴジャムのサンドウィッチを作ってくれる。

これは、さすがに言うべきだろうと思った。

 

「母さん、玉子とジャムなんて、おかしいだろう?」

私が諭すように言うと、母さんは

「そうなんか?そうやろか?」

と、不思議そうな顔でしばらく考えている。

こんなことも理解できなくなっているのかと、

私は内心、愕然とした。

 

だけど・・・

実は、これが案外、おかしくないのだ。

食べてみると、案外、おかしくない。

ジャムを塗っている姿を見たから、「おかしいやんか」と思った訳だが、

そこを知らずに食べたら、おそらく私は気付かない。

ケチャップだと思って、普通に食べるだろう。

なんなら、

「あぁ、今日は完璧に作れてるやん、カズコさん」とか言ってるに違いない。

私の味音痴を差っ引いても、

それほど、おかしい味ではない。

 

認知症のおかげで、どんどん自由になっていく母さんの、

固定観念を越えた世界で創造されるサンドウィッチは、

これはこれで、アリなんだよな~っと気付くと、

母さんがどうして不思議そうに考え込んでいたのかが、ちょっと分かった気がした。

「かずこさん、やるじゃん?!」

 

さて、我が家のおたまとたれ蔵は、

仲がいいのか悪いのか、よう分らん。

穏やかに並んでいると安堵して、

 

たれ蔵を撫ぜていると

 

なぜだか、おたまがこんがらがり始めて

 

こんな顔で見てくるから

 

ごめんごめん、おたまも撫ぜ撫ぜしようね~っと気を遣う。

 

おたまは、たれ蔵にライバル心を燃やしているように見えるが

案外、いいコンビにも見えるんだよね~フフフフフ。