桃栗三年柿八年、
私はずっと、柿栗が3年で桃が8年だと思い込んでいた。
おはようございます。
違うんだ~、柿が8年なんだ~っと、今知った。
この記事を書く前に、一応調べてみて知った。
桃がお高いのは、栽培に8年も掛かるからなのだとばっかり思っていたし、
きっと誰かに、そんな話をしたこともあるだろう。
恥ずかしい・・・。
どうしよう?
恥ずかしい・・・。
そんな我が家のおたまは、8歳だ。
去年の10月、8歳を迎えた。
産まれた日は、分からない。
柿の実が実るころ、私はおたまを拾った。
突然の出会いじゃない。
職場付近で産まれたことは知っていた。
おそらく、5匹兄妹の中の何番目かに産まれた子だ。
子猫らがちょろちょろ歩き始め、時々その様子を見かけるようになったが、
ある日、1匹の子猫が、
丘の上に居る母猫と兄妹達を見上げて、懸命に叫んでいるのを見つけた。
しばらく観察していたけれど、母猫は助けようとしない。
異様な光景に気付き、つい私は駆け寄っていった。
「ねえ、この子もらっちゃうよ?いいの?」
そう母猫に問いかけると、母猫は黙っていた。
警戒心の強い母猫が、逃げもせず黙って立っていたのだ。
だから私は、その子猫を拾い上げた。
小さな小さな白猫だった。
子猫を拾う気なんて、さらさら無かったくせに、
その時私は、思わず母猫に叫んでいた。
「ありがとう、この子もらうね。ありがとう~。」
それが、おたまだ。
野良で生きる母猫は、時に非情だ。
そうでなければ、生きてはいけない。
あの時の母猫はおそらく、
「この子をこれ以上育てるのは無理だ」と判断したのだろう。
たしかに、おたまは難しい子猫だった。
目立った病を持っていたわけでは無かったが、獣医師は、
「この子、たぶん難聴だね。」
と言った。
私も、そうだろうなと納得した。
しかし、だからなのか、
おたまは小さな頃から、人に甘えるというような行為はしなかった。
撫ぜようとしても、本気で咬みついた。
オモチャを見せても遊ぼうとはしなかったし、無謀な冒険もしなかった。
食べ物に関しても、つねに警戒していたように見える。
美味しいかではなく、安全かを気にしていた。
とにかく、子猫らしからぬ、楽しそうでない子猫だったものだから、
私は、おたまが心配で哀れで仕方なかった。
あれから8年だ。
おたまは、随分成長した。
今じゃ、標準より大きめに成長したオス猫だ。
少しずつ、少しずつ、出来ることも増えていった。
補ていされて大人しくするのは、1年も掛からなかったが、
撫ぜられても咬まなくなるには、4年掛かった。
ブラシを掛けるには、5年。
ドライフードを食べられるようになったのは、6年を要した。
新たにやってきた新入りと遊べるようになるには、
新入りが来て2年以上経った頃だった。
そして、ついに・・・ついにぃぃぃぃ!!
突然、おたまが私の膝へ乗ってきた!
1月21日、午後2時過ぎ。
おたまが生まれて初めて、私の膝に抱かれた。
く~んく~んっとまるで子犬みたいに鳴きながら、
しばらく私の胸にしがみついていた。
おたまの成長は、きっと、まだまだ続く。
ゆっくり、ゆっくり。
そんな昨日は、心の中では「きゃーきゃー」歓喜していた訳ですが、
だから未公開ショットも出しちゃいます。
おたま「おら、最悪だ・・・」
相変わらずな、どんより顔のおたま!
うふふふ、こういうのを被れるようになったのも、
これもある種の成長か?!