先週の今頃、
私はパソコンの前で「Wi-Fi、飛んで来い」と何度も叫んだ。
何度も何度も叫んだけれど、
パソコンはネットには繋がらなかった。
おはようございます。
私は、暇になった。
猛烈に暇になって、テレビを観る事にした。
そこで、映っている小さなテレビの後ろに鎮座する、
大きなテレビが気になり始める。
この際、なんでもいいからボタンを押したいという衝動に駆られ、
壊れたテレビのスイッチを押してみた。
「つつつつついた!テレビついた!」
あの時、私は、
パソコンが壊れたら、テレビが直るという奇跡の瞬間を体験した。
その数日後、パソコンが直ったら?
そう。
大きなテレビは、元通りに壊れた。
それで、私は悟ったのだ。
我が家に許される画面は、2個までだという事を。
テレビを観ていても落ち着かない私は、
「そうだ。押入れの掃除をしよう!」と思い付き、
整体師時代に勉強した、小難しい本を処分する事を決めた。
これらを入れる段ボールを実家に貰いに行き、帰ってくると、
リビングの方で、きくの叫び声と大きな音がした。
急いで靴を脱いで、リビングへ向かうと、
その隅っこに、うずくまって震える、きくが居た。
「どうした?何があった?」
辺りを見回してみると、もう1匹、様子のおかしい猫が居る。
総毛だって興奮している、あやだ。
おそらく・・・・
押入れの掃除という不慣れな状況に、
興奮気味に遊んでいたあやが、
私が玄関を開けた音に驚いて、
きくに本気で攻撃を仕掛けてしまったのだろう。
いわゆる、猫の転嫁性攻撃だ。
それに驚いたきくが、食卓から落ちて体を打っってしまった。
「これ、最悪なパターンのやつだ。」
私は思わず、そう呟いた。
しばらく様子を伺う。
きくは、怯えながら、洗面場の棚に登る。
あやは、攻撃態勢を崩さない。
夕方まで様子を伺う。
きくは、棚から降りて、水を飲もうとする。
あやは、攻撃態勢を取る。
翌日の朝まで様子を伺う。
きくは、ほとんどの時間、棚から降りられないままだが、
降りる時も、かなり怯えている。
あやは、降りてくるきくへの、注意は怠らない。
ここで、私は決断した。
「きくを隔離しよう。」
きくという猫は、元々うめさん以外の猫は嫌いだった。
自分とうめ以外の猫なんか、
鼻から飛び出てくる煩わしい鼻毛とか、
手の指の甲に生えてくる必要とは思えない太い毛とか、
そんな煩わしい存在だと思っていた。
それでも14年間やって来られたのは、
きくの強気な性格と、優れた運動能力と、うめさんの存在だった。
うめが極楽に行った頃から、きくの衰えが目立ち始めていた。
性格も丸くなったというか、弱くなってきたし、
足腰の力も弱まって行くのを感じていた。
いつか、きくは隔離する必要が出てくるだろうと考えていたが、
その時は突然やってきた。
煩わしい鼻毛や指毛が、
自分を脅かす、恐ろしい存在と化したのだ。
私は、猫を見て来て、よく思う。
彼らは、確かに可愛らしい生き物ではあるが、
実は、優れた肉食動物だという事を。
彼らは、普段のんきに喉を鳴らして甘えているが、
猫の流儀は忘れやしない。
人間の私からすれば、どうして?と思う事もあるが、
彼らの行動には、間違いは無い。
弱って来た猫には、注意が必要だ。
体調はもちろんだが、
多頭となると、パワーバランスに注意をしてやる必要もある。
今回は、転嫁が原因での攻撃が原因だったが、
ある意味、決断する機会にもなった。
という事で、おかっぱ式 D・Ⅰ ・Y の出番です!
今回は、1段階目の「きくのお部屋」作り。
まず、カギのない引き戸に鍵を付けよう
失敗・・・
という事で、
ハイ、出た、ガムテープ!
次は、もう一つの引き戸を衝立で仕切る
この180cm高のが欲しかったのに、
間違って買った150cm高の衝立で仕切る事で、
猫同士の関係性をさりげなく、演出。
きくさん、気が向いたら、
猫達を格子越しに高みの見物してやんな!
この格子を固定すべく
押入れの本を詰めた、段ボール。
良かった~、押入れを片付けた甲斐があった~。
でも、その行為のせいで、きくが攻撃されたんだった。
喜んでいる場合ではないぞ、おかっぱめ。
そして、寸法間違いの衝立の、つじつまを合わせるべく、
上部の隙間をフェンスで埋める。
ハイハイ、出た出た、ガムテープ!
そして、衝立の固定を強化するのは、もちろん?
皆さん、ご一緒に、せーの
ガムテープ!
茶色と白に、灰色という、色彩の不調和をお楽しみください。
きくさん、どうですか?
きく「まぁまぁだわね」
そりゃ、よかった。
こうして、地べたに寝転がるきくなんて、
14年間見た事なかったと改めて気付いた。
それで私は、悟った。
きくは、ずっと頑張ってきたんだなと。
ごめんな、きくちゃん。
これからは、気兼ねなく、のんびりしてくれ。
私は、もう少し、頑張らせてもらうよ。
これが魔の土曜日の出来事でした。
そんな訳で、
きくは今、独り部屋で、のんびり過ごしている模様に安堵している。
だがしかし、
ひとつだけ、心配事が・・・。
更なる「きく部屋」作りのために注文したパーテーション、
寸法間違いしてないだろうか?
魔の土曜日は、まだまだ続くのか?