うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

魔の土曜日 下

2016年12月17日 | きくの事

先週の今頃、

私はパソコンの前で「Wi-Fi、飛んで来い」と何度も叫んだ。

何度も何度も叫んだけれど、

パソコンはネットには繋がらなかった。

 

おはようございます。

私は、暇になった。

猛烈に暇になって、テレビを観る事にした。

そこで、映っている小さなテレビの後ろに鎮座する、

大きなテレビが気になり始める。

この際、なんでもいいからボタンを押したいという衝動に駆られ、

壊れたテレビのスイッチを押してみた。

「つつつつついた!テレビついた!」

あの時、私は、

パソコンが壊れたら、テレビが直るという奇跡の瞬間を体験した。

その数日後、パソコンが直ったら?

そう。

大きなテレビは、元通りに壊れた。

それで、私は悟ったのだ。

我が家に許される画面は、2個までだという事を。

 

テレビを観ていても落ち着かない私は、

「そうだ。押入れの掃除をしよう!」と思い付き、

整体師時代に勉強した、小難しい本を処分する事を決めた。

これらを入れる段ボールを実家に貰いに行き、帰ってくると、

リビングの方で、きくの叫び声と大きな音がした。

急いで靴を脱いで、リビングへ向かうと、

その隅っこに、うずくまって震える、きくが居た。

「どうした?何があった?」

辺りを見回してみると、もう1匹、様子のおかしい猫が居る。

総毛だって興奮している、あやだ。

 

おそらく・・・・

押入れの掃除という不慣れな状況に、

興奮気味に遊んでいたあやが、

私が玄関を開けた音に驚いて、

きくに本気で攻撃を仕掛けてしまったのだろう。

いわゆる、猫の転嫁性攻撃だ。

 それに驚いたきくが、食卓から落ちて体を打っってしまった。

 

「これ、最悪なパターンのやつだ。」

私は思わず、そう呟いた。

 

しばらく様子を伺う。

きくは、怯えながら、洗面場の棚に登る。

あやは、攻撃態勢を崩さない。

 

夕方まで様子を伺う。

きくは、棚から降りて、水を飲もうとする。

あやは、攻撃態勢を取る。

 

翌日の朝まで様子を伺う。

きくは、ほとんどの時間、棚から降りられないままだが、

降りる時も、かなり怯えている。

あやは、降りてくるきくへの、注意は怠らない。

 

ここで、私は決断した。

「きくを隔離しよう。」

きくという猫は、元々うめさん以外の猫は嫌いだった。

自分とうめ以外の猫なんか、

鼻から飛び出てくる煩わしい鼻毛とか、

手の指の甲に生えてくる必要とは思えない太い毛とか、

そんな煩わしい存在だと思っていた。

それでも14年間やって来られたのは、

きくの強気な性格と、優れた運動能力と、うめさんの存在だった。

 

うめが極楽に行った頃から、きくの衰えが目立ち始めていた。

性格も丸くなったというか、弱くなってきたし、

足腰の力も弱まって行くのを感じていた。

いつか、きくは隔離する必要が出てくるだろうと考えていたが、

その時は突然やってきた。

煩わしい鼻毛や指毛が、

自分を脅かす、恐ろしい存在と化したのだ。

 

私は、猫を見て来て、よく思う。

彼らは、確かに可愛らしい生き物ではあるが、

実は、優れた肉食動物だという事を。

彼らは、普段のんきに喉を鳴らして甘えているが、

猫の流儀は忘れやしない。

人間の私からすれば、どうして?と思う事もあるが、

彼らの行動には、間違いは無い。

弱って来た猫には、注意が必要だ。

体調はもちろんだが、

多頭となると、パワーバランスに注意をしてやる必要もある。

今回は、転嫁が原因での攻撃が原因だったが、

ある意味、決断する機会にもなった。

 

という事で、おかっぱ式 D・Ⅰ ・Y の出番です!

今回は、1段階目の「きくのお部屋」作り。

 

まず、カギのない引き戸に鍵を付けよう

失敗・・・

という事で、

ハイ、出た、ガムテープ!

 

次は、もう一つの引き戸を衝立で仕切る

この180cm高のが欲しかったのに、

間違って買った150cm高の衝立で仕切る事で、

猫同士の関係性をさりげなく、演出。

きくさん、気が向いたら、

猫達を格子越しに高みの見物してやんな!

 

この格子を固定すべく

押入れの本を詰めた、段ボール。

良かった~、押入れを片付けた甲斐があった~。

でも、その行為のせいで、きくが攻撃されたんだった。

喜んでいる場合ではないぞ、おかっぱめ。

 

そして、寸法間違いの衝立の、つじつまを合わせるべく、

上部の隙間をフェンスで埋める。

ハイハイ、出た出た、ガムテープ!

 

そして、衝立の固定を強化するのは、もちろん?

皆さん、ご一緒に、せーの

ガムテープ!

茶色と白に、灰色という、色彩の不調和をお楽しみください。

 

きくさん、どうですか?

きく「まぁまぁだわね」

そりゃ、よかった。

 

こうして、地べたに寝転がるきくなんて、

14年間見た事なかったと改めて気付いた。

それで私は、悟った。

きくは、ずっと頑張ってきたんだなと。

 

ごめんな、きくちゃん。

これからは、気兼ねなく、のんびりしてくれ。

私は、もう少し、頑張らせてもらうよ。

 

これが魔の土曜日の出来事でした。

そんな訳で、

きくは今、独り部屋で、のんびり過ごしている模様に安堵している。

だがしかし、

ひとつだけ、心配事が・・・。

更なる「きく部屋」作りのために注文したパーテーション、

寸法間違いしてないだろうか?

魔の土曜日は、まだまだ続くのか?