月はいずこ?
おはようございます。
昨夜は中秋の名月だということで、
私は帰りにスーパーへ寄って月見団子を買って、
それを食べながら月を見ようと企んでいた。
ところが、夕方のスーパーは、すっからかんだ。
団子も無ければ、お酢さえ売り切れているじゃないか。
「酢って、売り切れるもん?
お酢ブーム?なに?なんなの?!」
別に、酢を買う必要はなかったが、
私は団子が売り切れていたショックで、がらんとした酢の陳列棚にまでキレていた。
「仕方ない」
私は諦めて、仏花だけを持ってレジに並んだ。
すると、背後から
「お団子、売ってないよ~」
という声がして、咄嗟に振り返ると、
私より10センチほど低い背丈の60代だろう女性が、私を見上げていた。
そして、もう一度、
「びえ~ん、お団子が売ってないよ~。」
と、今度は泣き真似を加えて嘆いてみせた。
泣き真似をしているくせに、実に愛嬌のある笑顔だ。
私は、思わず吹き出して、
「ほんと、お団子売り切れちゃってますよね。」
と言いながら、さらに思わずつられて、
空いている片手で、古式ゆかしい昭和のぶりっ子の泣き真似をしてしまった。
そうしたら、なんだか可笑しくなって、
名前も知らぬ可愛らしい人と長らく笑い合っていたものだから、
すっかり団子の恨みは消えていた。
いい、いい、団子は要らん。
「ちゃんと調べたもんね~」
満月は、太陽が沈んだ頃、東から登り、南へ向かう。
午後7時。
「まだ東の方だよな?」
無い!どこにも無い!!
午後9時。
「そろそろ南なんじゃないか?」
ちょうど、ベランダは南側のはずだが、
「見えない」
外へ出て、広い場所で見上げても、
「無い。どこにも無い・・・」
月はいずこ?
月は気紛れだ。
私が見たいと望むときに限って、見えた試しがないくせに、
夜中にふと目が覚めると、窓の向こうから、
私の寝ぼけた顔を照らしている。
いけずめ!
そんな我が家のおたまは、
久し振りにトイレにやって来た。
なんか君、まん丸になって来たな。
おっ、久しぶりにトイレの水が飲みたいのかい?
久し振りに、やるか?
こねくり回した、飲み辛いポーズ、やるか?
出た、逆さ飲み!
これは見れて、何よりです。