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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

パリ・オペラ座バレエ公演「シンデレラ」 ムッサン・ガニオ ②

2010-03-22 07:04:26 | インポート
「シンデレラ」、最終日です。
デルフィーヌ・ムッサンは一幕の灰かぶりでは、他の二人とは違って、グレーの布で髪を覆ってはいません。
大柄でエレガントな他の二人とは異なり、華奢で、でも芯のしっかりした清楚なイメージのデルフィーヌ、今まではシンデレラと異母姉たちは全く血のつながりを感じさせませんでしたが、彼女は背格好も似ているので、お父さんは同じなのね、という感じ。それだけに苛められている姿はどこか超然としていたアニエスたちよりも可哀そうだったかも・・・・

お父さんのスーツを戯れに着てのステッキタップはとてもきれいに音楽に乗って踊っていましたが、ちょっと地味?なのは敢えての比較で、致し方ありませんね。



変身してからは・・・楚々とした美人で、リフトされての登場も、空中を流れるように歩いて、重力を感じさせない軽やかさが魅力。
対するマチューは、アラン・ドロンをイメージした、という役作りで、お髭つき。
デルフィーヌが硬質で清潔感のある娘らしさをだしていて、マチューはちょっと背伸びして大人っぽく拵えているので、
実際の年齢差はあまり気になりませんでした。



ソロで踊る場面も、ジョゼのような圧倒的な王子オーラとまではいきませんでしたが、美しく整った容姿と呼応するように指先まできれいに行き届いた踊りに成長が感じられて、嬉しかったです。
3人のスターで好みを言わせていただけると、ジョゼの充実が印象に強く残りました。
それだけに、もう来年でエトワール定年!?と聞いて早すぎる!!今のほうが3年ほど前よりずっと良いのに!となんとも言い難い喪失感に襲われたのですが、NBSのパリオペブログで来年の次のシーズンまで出演予定あり、とフォロー記事(ありがとうございます)があり、ホッと一息・・・。



デルフィーヌの変身後は黒髪ショートボブが粋でステキ。
アニエスが圧倒的なクラス感とエレガンスで登場時からその場をオーラで満たし、マリ=アニエスが輝かしいスターオーラでうっとりさせてくれたのとはまた違った解釈。
繊細な踊りは、シンデレラがもとの灰かぶりの少女の心を持ち続けていて、まだこの華やいだ世界に驚いていて、その幸せを噛みしめている・・・という心の動きを静かに伝えていて、グッときます。
好みでいうと、長身エトワール2人の華にやっぱり惹かれてしまうのですが、ムッサンの持ち味が良く出ていて、彼女がこの作品でエトワール昇格を果たした、ということが良くわかる演技内容でした。



そして今回も大活躍のアグリーシスターズ&継母チーム。
何度見ても驚異ですよね。CUTEなはじけっぷりとギリギリのバランスを保ったステップの妙技、楽しませていただきました。Bravi!


パリ・オペラ座バレエ団「シンデレラ」 ムッサン・ガニオ ①

2010-03-22 05:11:29 | インポート
「シンデレラ」は結局3CAST全て観ました・・・
土曜日のマチソワでおさえた方に比べると、金、日、月と分散させただけ楽だったはずなのですが、
休憩2回入れて3時間の3幕物の大作、しかもヌレエフのソリスト・コールド手抜きなし!の濃い振付ゆえ、気を抜いてみることのできる場面がほとんどんなく、超・集中状態でしたので、月曜日の夜は観終わったら疲労が波のように押し寄せてきて・・・
マチューのデマチもしたかったな(ポツン)


この日の配役を先に入れておきますね。

パリ・オペラ座バレエ団 日本公演
2010年3月15日(月)6:30p.m. 東京文化会館 97回目の上演

「シンデレラ」(全3幕)

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
装置:ペトリカ・イオネスコ
衣裳:森英恵
照明:グイード・レヴィ

1986年 パリ・オペラ座初演

◆主な配役◆

シンデレラ:デルフィーヌ・ムッサン
映画スター:マチュー・ガニオ

二人の義姉:エミリー・コゼット、ドロテ・ジルベール
継母:ステファン・ファヴォラン

ダンス教師:マチアス・エイマン
プロデューサー:アレッシオ・カルボネ
父:ジャン=クリストフ・ゲリ

第一幕

第1場:映画の断片

メイド: レイラ・ディラク、マリーヌ・ガニオ、ニノン・ロー
ヴァイオリニスト: 河合晃太、吉岡篤志

第2場:ファッション・ショー

春:リュドミラ・パリエロ
アマンディヌ・アルビソン、フロリアン・ロリウー、サブリナ・マレム、フロリアン・マニュネ

夏:エヴ・グリンツテイン
マリ=ソレーヌ・ブレ、ジョシュア・オファルト、ヴァネッサ・レガシー、ヤン・サイズ

秋:メラニー・ユレル
シャリーヌ・ジザンダネ、ニコラ・ポール、ロレーヌ・レヴィ、ファビアン・レヴィヨン

冬:サラ・コーラ・ダヤノヴァ
マチルド・フルステー、アドリアン・ボデ、ミニアム・カミオンカ、シモン・ヴァラストロ

第3場:ハリウッド・スタジオ

時計:ジャン=バティスト・シャヴィニ、エリック・モナン、ピエール=アルテュール・ラヴォー、ピエール・レティフ、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、エティエンヌ・フェレール、アレクサンドル・ゴンチャロフ、バンジャマン・ユッソン、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ、ナンス・ピアソン、ネーヴェン・リトマニク

ワルツ:ロール=アデライド・ブコー、ヴァランティヌ・コラサント、ルシー・クレマン、エレオノール・ゲリノー、セリーヌ・パラシオ、カロリン・ロベール、オバーヌ・フィルベール、ポリーヌ・ヴェルデュザン、カリーヌ・ヴィラグラッサ、ノエミ・ジニアディス、エミリー・アスブン、ペギー・デュルソー
ヤニック・ビタンクール、マチュー・ボト、ヤン・シャイユー、イヴォン・ドュモル、アクセル・イボ、ミカエル・ラフォン、シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック、シリル・ショクルン、ジュリン・コゼット、アレクサンドル・ガス、アレクサンドル・ラブロ

第ニ幕

第1場:撮影現場

映画監督:アレクシス・ルノー
アシスタント:アドリアン・ボデ

オーディション:レオノール・ボラック、クララ・デルフィノ、レイラ・ディラク、ノエミ・ジニアディス、ペギー・デュルソー、マリーヌ・ガニオ、エミリー・アスブン、リュシー・マテシ、ソフィア・バルサン、ニノン・ロー、モー・リヴィエール、ジェニファー・ヴィソッキ

映画1:無益な追跡
囚人:アレクサンドル・ガス
看守:ジュリアン・コゼット、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、エティエンヌ・フェレール

映画2:パロディ・パレード
侯爵:ピエール・アルテュール・ラヴォー、アレクサンドル・コンチャルク
倒錯者たち:ジャン=バティスト・シャヴィニ、シリル・ショクルン、エリック・モナン、ピエール・レティフ

映画3:キング・コング
タヒチアン・ガール:クララ・デルフィノ、レイラ・ディラク、ノエミ・ジニアディス、ペギー・デュルソー、エミリー・アスブン、ソフィア・バルサン
インディアン:アレクサンドル・ガス、ユーゴ・ヴィリオッティ、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ

第2場:シンデレラの撮影

映画スターの友人:ベルトラン・ベレム、フロリアン・マニュネ、ニコラ・ポール、ヤン・サイズ、マチュー・ボト、ヤン・シャイユー、イヴォン・ドゥモル、ジュリアン・コゼット

ダンサー:アマンディヌ・アルビソン、エロイーズ・ブルドン、マリ=ソレーヌ・ブレ、サラ・コーラ・ダヤノヴァ、マチルド・フルステー、シャリーヌ・ジザンダネ、ミリアム・カニオンカ、サブリナ・マレム、
フロリアン・ロリウー、ファビアン・レヴィヨン、ヤニック・ビタンクール、アドリアン・ボデ、アクセル・イボ、ミカエル・ラフォン、シリル・ミティリアン、ダニエル・ストック、アレクサンドル・ラブロ

カメラマン:ジャン=バティスト・シャヴィニ、シリル・ショクルン、アレクサンドル・ガス、アレクサンドル・ラブロ、ピエール=アルテュール・ラヴォー、ピエール・レティフ、ユーゴ・ヴィリオッティ、エリオ・クラベル、アレクサンドル・ゴンチャルク、エティエンヌ・フェレール、バンジャマン・ユッサン、ナンス・ピアソン、パスクアーレ=アレッシオ・レッツァ

メイド:ルシー・クレマン、エレオノール・ゲリノー、ロレーヌ・レヴィ、セリーヌ・パラシオ、カロリン・ロベール、ポリーヌ・ヴェルデュザン

第三幕

第1場:シンデレラを探して

スペインの居酒屋:
エミリー・コゼット
マリ=ソレーヌ・ブレ、サラ・コーラ・ダヤノヴァ、サブリナ・マレム
フロリアン・マニュネ、ニコラ・ポール、ヤン・サイズ

中国の酒場:
ドロテ・ジルベール、
マチルド・フルステー、シャリーヌ・ジザンダネ、ミリアム・カミオンカ

ロシアのキャバレ-:
ステファン・ファヴォラン、
ペギー・デュルソー、エミリー・アスブン、ニノン・ロー

第2場:シンデレラの家
第3場:シンデレラ、映画女優になる

演奏:東京ニューシティ管弦楽団
指揮:コーエン・ケッセル


◆上演時間◆

【第1幕】 18:30 - 19:15
休憩 20分
【第2幕】 19:35 - 20:20
休憩 20分
【第3幕】 20:40 - 21:20

初日とほぼ同じCASTですね。
男性はほぼFIX,女性は若干のローテーションがあるみたいです。