2月の観劇記録です。
1月の観賞記録です。
2013年のバレエ鑑賞第1弾は、イリとオット―のブベニチェク兄弟の作品集。
何度目のGALA公演でしょうか・・・。
確か兄弟のどちらかと、オペラ座のマリ・アニエス・ジローがつきあっていて、そのご縁でオペラ座ダンサーたちとグループ公演を行うようになった・・という印象があり。
毎度、ラストのフィナーレの演出がお洒落でステキという評判だけは聞こえてきてはいたものの、とても苦手な><オーチャードホールが会場ゆえ、毎回避けていたのですが・・・。
今回は、まさかの復活(6年ぶり?)エルヴェ・モローが、ドロテ・ジルベールとともに参加という情報に
一度はエルヴェを見ておくのもバレエファンとしての務めかも(^^;)という思いがあったことと、チケットとりますから行きましょうという友人からの優しいお申し出を受けてのこと。
あぁ、やっぱり・・・;;
前方席で、不安が的中。
このホールの前方席って床に傾斜がない分、前の方の頭越しに舞台を見ることになって苦痛なのですよね;;
とはいいながらも、なかなか演目的にはバラエティに富んでいて、彼らの振付の特色である、ストーリー性と抽象表現の融合をしっかりと楽しむことができました。
2013年1月7日(月)19:00
Bunkamura オーチャードホール
BUBENICEK New Year Gala
CANON
■「トッカ―タ」”イロ―ナに捧げる”<日本初演>
振付:J・ブベニチェク 音楽・衣装:O・ブベニチェク
ドロテ・ジルベール、カテリーナ・マルコフスカヤ、アンナ・メルクロヴァ、
エルヴェ・モロー、 ヨン・ヴァイエホ 、 クラウディオ・カンジアロッシ 、
マイケル・タッカー
幕開けは、ちょっとNYCBっぽいコンテンポラリー。
スピーディな動きのキレの良さで、この公演に参加するダンサーの実力の高さをまず確認。
動きが早くて照明が暗いので、個別認識が難しい・・・。
ドロテはさすがに目立ちますね。
■「ドリアン・グレイの肖像」”オット―・ベルティスに捧げる”<日本初演>
振付:J・ブベニチェク O・ブベニチェク
音楽:K・ジャレット「1988年10月17日」「風」
B・モレッティ「#9 Ragazzi che fanno musica」
ドリアン・グレイ: イリ・ブベニチェク
画家:バジル・ホールウォード: オットー・ブベニチェク
ヘンリー・ウォットン卿: イリ・ブベニチェク
ドリアン・グレイの肖像画: イリ・ブベニチェク
シビル・ヴェイン: ラケル・マルティネス
イリとオット―が双子であることを活かしきった^^作品。
あのオスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」をほぼ原作通り忠実になぞったともいえる流れで、
あまりにある意味素直な演出に、最近のひねくれた?難解かつ抽象性の高い現代作品を想像していた身には新鮮。
■「牧神」<日本初演>
振付:J・ブベニチェク
音楽:F・プーランク「ミサ曲 ト長調 5番 アニュス・デイ」
C・ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
衣装・ステ―ジデザイン: O・ブベニチェク
司祭: ラファエル・クム=マルケ
少年僧: ヨン・ヴァイエホ
牧神: クラウディオ・カンジアロッシ
マクシミリアン・ゲノフ、 ファビアン・ボランジェ、
マイケル・タッカー、 ジャン・オラティンスキー、 フランチェスコ・ピオ・リッチ
まさかの時事ネタ、カトリック・スキャンダル。
今まさに渦中の、ローマ法王ベネディクト16世の異例の存命中の退位の一因ともなった、司祭による信徒の少年へのセクハラをテーマに、司祭の暗い欲望とそれを焚きつける邪悪な存在(=牧神)、敬虔な信徒にして、純情な少年が汚されショックを受け、司祭自身が2次的な存在であった自身の欲望に乗っ取られるまでをドラマチックに描いた意欲作。
バレリュスの「牧神」へのオマージュか、ニジンスキーの振付の他作品(「結婚」の頭を重ね合わせて積み上げたような形など)から引いたと想われる振りなどが随所に見受けられ、色々な意味で面白かったです。
■「プレリュードとフーガ」”Bunkamuraのために”<世界初演>
振付:J・ブベニチェク
音楽:D・ショスタコーヴィチ「24の前奏曲とフーガ 作品87:第1番ハ長調、第3番ト長調、第5番ニ長調、第4番ホ短調」
ピアノ: 榎本真弓
ドロテ・ジルベール、エルヴェ・モロー
オペラ座を背負って立つ2人の中堅エトワール、ドロテとエルヴェのための宛書き、だとか。
ドロテも成長したなぁと思わせるエレガントな作品。
やはり正統派美形のエルヴェ・モローの復活は嬉しいですね。
オレリーとの「ロミオとジュリエット」が評判になったときに、あぁ、Parisまで観に行きたい・・と思ったことを
思い出しました。
今回のGALAのために、イリとオット―が連れてきたドレスデン・バレエのお仲間たちは、テクニックはしっかりしていても、特に女性陣の容姿が地味で・・・^^;
やはり、オペラ座のエトワールには華がありますね。
ピアノはメルニコフで聴きたかったかも
■「ル・スフレ・ドゥ・レスプリ ―魂のため息―」”オルガとマリーに捧げる”
振付: J・ブベニチェク
音楽: O・ブベニチェク「天使の到着」「サイレンス」「天使の出発」
J.S・バッハ「管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068より G線上のアリア」
R・ホフシュテッター「弦楽四重奏 ヘ長調 作品3-5番」
J.パッヘルベル「カノン ニ長調」
衣装・ステージデザイン・映像: O・ブベニチェク
イリ・ブベニチェク、オットー・ブベニチェク、 ヨン・ヴァイエホ、
ラケル・マルティネス、 ドゥオシー・ジュウ、 カテリーナ・マルコフスカヤ、
アンナ・メルクロヴァ、 マクシミリアン・ゲノフ、 クラウディオ・カンジアロッシ、
マイケル・タッカー、 フランチェスコ・ピオ・リッチ
総踊り。
疾走感があって、GALAの最後にふさわしい作品かと。
ただ、全体に照明が暗く、ダンサーの表情が見づらいのがちょっと残念でした。
第一部60分 休憩20分 第二部35分 休憩20分 第3部30分
イリとオット―のブベニチェク兄弟は、曲芸師一家の出なのだそうで、振付のみならず、衣装・装置・照明から音楽に至るまで、舞台に関わる全てを自分たちでこなしてしまう器用さと広い視野は、その経験からも得られたものなのかもしれません。
東欧らしいメランコリ―や敷居の高すぎないわかりやすい物語性など、彼らが持つコンテンポラリーの振付家とは異なる独自の視点・持ち味は大事に育てて、更に洗練を増してくると面白い存在になるのでは、と思いました。
2013年のバレエ鑑賞第1弾は、イリとオット―のブベニチェク兄弟の作品集。
何度目のGALA公演でしょうか・・・。
確か兄弟のどちらかと、オペラ座のマリ・アニエス・ジローがつきあっていて、そのご縁でオペラ座ダンサーたちとグループ公演を行うようになった・・という印象があり。
毎度、ラストのフィナーレの演出がお洒落でステキという評判だけは聞こえてきてはいたものの、とても苦手な><オーチャードホールが会場ゆえ、毎回避けていたのですが・・・。
今回は、まさかの復活(6年ぶり?)エルヴェ・モローが、ドロテ・ジルベールとともに参加という情報に
一度はエルヴェを見ておくのもバレエファンとしての務めかも(^^;)という思いがあったことと、チケットとりますから行きましょうという友人からの優しいお申し出を受けてのこと。
あぁ、やっぱり・・・;;
前方席で、不安が的中。
このホールの前方席って床に傾斜がない分、前の方の頭越しに舞台を見ることになって苦痛なのですよね;;
とはいいながらも、なかなか演目的にはバラエティに富んでいて、彼らの振付の特色である、ストーリー性と抽象表現の融合をしっかりと楽しむことができました。
2013年1月7日(月)19:00
Bunkamura オーチャードホール
BUBENICEK New Year Gala
CANON
■「トッカ―タ」”イロ―ナに捧げる”<日本初演>
振付:J・ブベニチェク 音楽・衣装:O・ブベニチェク
ドロテ・ジルベール、カテリーナ・マルコフスカヤ、アンナ・メルクロヴァ、
エルヴェ・モロー、 ヨン・ヴァイエホ 、 クラウディオ・カンジアロッシ 、
マイケル・タッカー
幕開けは、ちょっとNYCBっぽいコンテンポラリー。
スピーディな動きのキレの良さで、この公演に参加するダンサーの実力の高さをまず確認。
動きが早くて照明が暗いので、個別認識が難しい・・・。
ドロテはさすがに目立ちますね。
■「ドリアン・グレイの肖像」”オット―・ベルティスに捧げる”<日本初演>
振付:J・ブベニチェク O・ブベニチェク
音楽:K・ジャレット「1988年10月17日」「風」
B・モレッティ「#9 Ragazzi che fanno musica」
ドリアン・グレイ: イリ・ブベニチェク
画家:バジル・ホールウォード: オットー・ブベニチェク
ヘンリー・ウォットン卿: イリ・ブベニチェク
ドリアン・グレイの肖像画: イリ・ブベニチェク
シビル・ヴェイン: ラケル・マルティネス
イリとオット―が双子であることを活かしきった^^作品。
あのオスカー・ワイルドの「ドリアン・グレイの肖像」をほぼ原作通り忠実になぞったともいえる流れで、
あまりにある意味素直な演出に、最近のひねくれた?難解かつ抽象性の高い現代作品を想像していた身には新鮮。
■「牧神」<日本初演>
振付:J・ブベニチェク
音楽:F・プーランク「ミサ曲 ト長調 5番 アニュス・デイ」
C・ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」
衣装・ステ―ジデザイン: O・ブベニチェク
司祭: ラファエル・クム=マルケ
少年僧: ヨン・ヴァイエホ
牧神: クラウディオ・カンジアロッシ
マクシミリアン・ゲノフ、 ファビアン・ボランジェ、
マイケル・タッカー、 ジャン・オラティンスキー、 フランチェスコ・ピオ・リッチ
まさかの時事ネタ、カトリック・スキャンダル。
今まさに渦中の、ローマ法王ベネディクト16世の異例の存命中の退位の一因ともなった、司祭による信徒の少年へのセクハラをテーマに、司祭の暗い欲望とそれを焚きつける邪悪な存在(=牧神)、敬虔な信徒にして、純情な少年が汚されショックを受け、司祭自身が2次的な存在であった自身の欲望に乗っ取られるまでをドラマチックに描いた意欲作。
バレリュスの「牧神」へのオマージュか、ニジンスキーの振付の他作品(「結婚」の頭を重ね合わせて積み上げたような形など)から引いたと想われる振りなどが随所に見受けられ、色々な意味で面白かったです。
■「プレリュードとフーガ」”Bunkamuraのために”<世界初演>
振付:J・ブベニチェク
音楽:D・ショスタコーヴィチ「24の前奏曲とフーガ 作品87:第1番ハ長調、第3番ト長調、第5番ニ長調、第4番ホ短調」
ピアノ: 榎本真弓
ドロテ・ジルベール、エルヴェ・モロー
オペラ座を背負って立つ2人の中堅エトワール、ドロテとエルヴェのための宛書き、だとか。
ドロテも成長したなぁと思わせるエレガントな作品。
やはり正統派美形のエルヴェ・モローの復活は嬉しいですね。
オレリーとの「ロミオとジュリエット」が評判になったときに、あぁ、Parisまで観に行きたい・・と思ったことを
思い出しました。
今回のGALAのために、イリとオット―が連れてきたドレスデン・バレエのお仲間たちは、テクニックはしっかりしていても、特に女性陣の容姿が地味で・・・^^;
やはり、オペラ座のエトワールには華がありますね。
ピアノはメルニコフで聴きたかったかも
■「ル・スフレ・ドゥ・レスプリ ―魂のため息―」”オルガとマリーに捧げる”
振付: J・ブベニチェク
音楽: O・ブベニチェク「天使の到着」「サイレンス」「天使の出発」
J.S・バッハ「管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV1068より G線上のアリア」
R・ホフシュテッター「弦楽四重奏 ヘ長調 作品3-5番」
J.パッヘルベル「カノン ニ長調」
衣装・ステージデザイン・映像: O・ブベニチェク
イリ・ブベニチェク、オットー・ブベニチェク、 ヨン・ヴァイエホ、
ラケル・マルティネス、 ドゥオシー・ジュウ、 カテリーナ・マルコフスカヤ、
アンナ・メルクロヴァ、 マクシミリアン・ゲノフ、 クラウディオ・カンジアロッシ、
マイケル・タッカー、 フランチェスコ・ピオ・リッチ
総踊り。
疾走感があって、GALAの最後にふさわしい作品かと。
ただ、全体に照明が暗く、ダンサーの表情が見づらいのがちょっと残念でした。
第一部60分 休憩20分 第二部35分 休憩20分 第3部30分
イリとオット―のブベニチェク兄弟は、曲芸師一家の出なのだそうで、振付のみならず、衣装・装置・照明から音楽に至るまで、舞台に関わる全てを自分たちでこなしてしまう器用さと広い視野は、その経験からも得られたものなのかもしれません。
東欧らしいメランコリ―や敷居の高すぎないわかりやすい物語性など、彼らが持つコンテンポラリーの振付家とは異なる独自の視点・持ち味は大事に育てて、更に洗練を増してくると面白い存在になるのでは、と思いました。
もう3月になってしまった・・・。
日々の早さについていけません。
と、弱音を吐きつつ、でも、ちょっと年頭からのメインな観劇レポは残しておこうかしら、と。
書けるときに随時埋めていくつもりですので、タイトルだけとりあえずUPして時系列を守っておこうかと思います
日々の早さについていけません。
と、弱音を吐きつつ、でも、ちょっと年頭からのメインな観劇レポは残しておこうかしら、と。
書けるときに随時埋めていくつもりですので、タイトルだけとりあえずUPして時系列を守っておこうかと思います