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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

星組中日公演「ル・ポァゾン 愛の媚薬Ⅱ」 ②

2011-03-06 07:32:46 | TAKARAZUKA
あまりに長くなってしまったので分けますね
後半です。

■「愛の葛藤」

アンダルシアのタブラオ?
壁に色褪せたポスターが見えるセットの中で、オレンジ系のフリルいっぱいのクラシカルな衣装の男女のフラメンコダンサーたちが踊ります。
センターにマタド―ル=柚希さんが。
音楽もスパニッシュギターでカッコいい幕開け。

白い闘牛士の衣装には黒いスパンコール刺繍があしらわれていてゴージャス。
押しも押されぬスター闘牛士の心の葛藤を歌い上げる柚希さんの影に寄り添うのは闘牛士の影。
2番手凰稀かなめさんは柚希さんの影として時に背後で同じ振りでシンクロし、ときには歌の内容を表す影の表現を踊ります。この影もまた、闘牛士の正装で、銀のスパンコール刺繍が煌めく黒の衣装。
二人とも素敵・・・

場面はいつしか闘牛場に。グレーのシャツと頭を覆うスカーフで誰が誰だか判別がつきませんがダンサー揃い12名のチームによる牛の群舞の振りが激しく、素晴らしい。ここ、謝先生の振付なんですよね。
華麗なムレータ(マント)さばきを見せる二人。
成功し、自信に満ちた自分と、もう一人の自分のはざまで苦しむレオンくんが歌に踊りに圧倒的な存在感を見せるのですが、その影でありながら、ひんやりとした独得の個性と演技でドラマを盛り上げる凰稀さんも存在感をしっかりと打ち出せていて・・・。
いつの間にかこんなにも、偉大な柚希さんに拮抗出来る存在にまで自分を高めていたのだなと(ここ、ファン目線です^^;)感動。

■間奏曲

闘牛士の死を悼む黒衣の貴婦人・・・生命力溢れる夢咲ねねちゃんに喪服は似合わず(スペイン風の黒レースのドレス姿は美しいですけれど)、「ナルシス・ノワール」と歌い上げるのも、違和感なしとは言いませんが・・・。
まぁ、繋ぎの場面です^^;

■愛のロマンス

ちょっと恥ずかしい感じのタイトルに突っ込まないでください^^;

ここ、本当に素敵な場面なんです。
白いドレープの舞台に登場する白燕尾の凰稀さんが神々しいばかりに美しい・・・。
そこに寄り添うのは肩口から襟ぐりにかけてフサフサのフェザーがついたミントブルーのドレスのねねちゃん・・。
この二人だけでももう、麗しすぎるのに、舞台上にずらりと娘役が勢ぞろいして淡いグリーンのロングドレスのすそを持って翻すのがもう・・・。
あぁ、もう、ここは天国?
幸せすぎます。
かなめ姫は男役と一緒にいるよりも、こういう、レディースに囲まれてキラキラしているときが一番しっくりくると常日頃から思っているのデスがいかがでしょう?
そして白燕尾の似合いっぷりがもう・・・素晴らしいです。
二人の笑顔がまぶしく、とても大切そうにねねちゃんを抱きよせる姿もまた・・・
どこまでも優しく微笑みながら、ウルウルしそうなねねちゃんに歌いかけるこのナンバーも絶品。
この1シーンのために名古屋に来た甲斐があった、というシーン満載のショーですが、その中でも、ここは永遠に終わって欲しくない・・と思う場面でした

場面変わって、キラキラの白燕尾の柚希さんを筆頭に淡いブルーの蝶ネクタイに白燕尾の男役の総踊り。
「ワルソーコンチェルト」に合わせての荘厳な場面。
ここもキレイなシーンですが、白燕尾にはやはり白の蝶タイであって欲しい・・・というのはわたくしの好みの問題ですが。
淡いブルーとはいえ、タイに色がはいるとちょっとお子ちゃまっぽくなってしまうので・・・^^;
という小さな気になる部分はありますが、重厚な味わいとセンタ―の柚希さんの存在感で圧倒されていると、サイドからスッと現れる2番手凰稀さん。
そのままセンターの柚希さんのサイドに位置するポジションについて群舞に加わります。
シンプルな白燕尾をりゅうと着こなした一際エレガントな彼女が加わることで、熱い星男たちになんともいえない華麗さとふくらみが加わる様を眺めながら、あぁ、わたくしがこの1年愛でてきた星組がここにある・・・と目頭が熱くなりました。
そしてセンターで踊る柚希さんを 全員が半円状に囲んで見守るシーンで、その半円の底から柚希さんを見つめる凰稀さんの何とも言えない表情が・・・万感こめてます

■「ジュ・テーム」

ここ、多分昭和度MAXかも。
紫、赤、青のルパシカ風襟元に長袖のパフスリーブのレトロなタカラヅカ衣装の夢乃聖夏、壱城あずさ、大輝まことの3人とペアを組む妃咲せあら、花愛瑞穂、白妙なつ・・・とメンバー的にはどう不都合があるわけでもなさそうですが、TOP3人が昭和な衣装も現代的な超絶的なスタイルの良さで違和感なく着こなしてしまうのがどんなにすごいことなのか、しみじみと思い知らされるナンバー。

■「ロケット」

20名の下級生によるラインダンス。
大劇場公演とは違い、メンバーの半分がここに参加することになるので、十碧れいやくん、麻央侑希くんクラスまでがセンターで長い脚をご披露くださるという見応えのあるダンスでした。ひろ香祐くんが相変わらず笑顔満開で目立っていました。彼女は名古屋出身でもあり、地元で一層張り切っているのかしら?いいですね^^
赤白のオーソドックスな衣装でしたが皆、可愛かったです。

■「フィナーレ」

「アシナヨ」です。Do you know?という意味でしょうか?

アシナヨ・・知っているかい、君が僕を変えたこと・・
感じているかい? どれほど愛しているか
君と出会った時から、僕の世界目覚めた

韓国の有名なラブソング「アシナヨ」を柚希礼音、凰稀かなめで歌い継ぐ落涙もののシーン。
ここにねね姫も加わる長身小顔美形の3拍子揃った3人の並びはゴージャスな星組ユニットを象徴する場面で、しみじみとその解体が惜しまれます。
ラメの刺繍の入った華やかな黒燕尾の二人とワインカラーのドレスのねねちゃんでしっとりと。
この「アシナヨ」について、何を思って歌っていますか、とお茶会で聞かれたレオンくんが「凰稀かなめのことを思って歌っています」とおっしゃってくださったという・・・;;
二人の絆、一緒に過ごした2年弱を振り返る、さよなら仕様の後半でした。

■パレード

エトワールは愛知県出身で、音羽ゆりちゃんがメイちゃんチームで抜けた歌姫ポジを今回しっかりと務めあげてくれた白妙なつさん。
全員が白い羽根扇を手にしていて華やか。
3番手のピンクスパンコールの燕尾服は夢乃聖夏ちゃん。
2番手凰稀さんはロイヤルブルーのスパンコール、そして柚希さんはゴールドと、それぞれにお似合い。

毎公演、凰稀さんを送る拍手が一際大きかったことにも感動しましたが、
やっぱり感じたのは柚希さんのTOPとしての盤石感。
大羽根を背負ってなお、ノリノリで身体をゆすって歌い上げる主題歌。
ナイアガラ部分を翻して客席に時ならぬ突風を送りながらのご挨拶も、エネルギッシュな柚希さんならではの
フィナーレで。

男役TOP1,2の二人はこれから別々の舞台でしか観られなくなってしまいますが、
それぞれに充実した個性をまた、他の方との化学反応で煌めかせながら進んでいかれるのだろうなと。
その最後の二人の今だけの輝きをしかと見届けることができた歓びが寂しさを凌駕することが、
とりもなおさず、この二人のクォリティなのだろうなと。

星と宙の次回作がそれぞれ楽しみです
東京公演まで待てるかしら?^^





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2 コメント

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Unknown (tsubaki-hyme)
2011-03-07 10:44:45
mariaさん、こんにちは!

大好きなmariaさんの観劇レポ、いろんな場面を思い出しながらじっくり読ませて頂きました{マト赤}{バラ}
いつもありがとうございます{クローバー}今思えば、本当に豪華なショーでした{リボン}最近の宝塚では、ここまで楽しい見ごたえのあるショーはないですよね・・・{汗}
私はやっぱり、こてこての「ザッツ・タカラヅカ」みたいなのが好きです{ラブラブ}
そうそう!!「ジュ・テーム」の場面みたいな{ラブラブ}
アダムとイヴもよかったですよね~{マト赤}{ルンルン}

大劇場星組、もう来月でワクワクしています{マト赤}
もしかしたら、mariaさんも待てずに来宝かしら{ラブ}

ノバボサも、大好きなショーなので楽しみでーす{ひらめき}
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Unknown (maria)
2011-03-08 02:55:08
tsubaki-hyme さん

こんばんは!
後半もお楽しみいただけましたでしょうか?{ラブ}

本当に素敵なショーでしたね~(しみじみ)
DVD買ったら何度もリピートして観てしまいそう・・・{CD}
このレポを書きながら、色々と素敵なシーンを思い出してはウットリしておりました(笑)

tsubaki-hymeさんのお好きなシーンはこってり風味がステキな場面ですね^^
アダム&イヴ、ねねちゃんの魅力が炸裂で、9割方彼女を観ておりましたが、
星娘たちも、普段おしとやかなせあらちゃんまでもが攻めの姿勢でカッコ良かったです{ドキドキ}

そう、NOVA BOSA!
友人に誘われて、大劇場に行こうプランがあるのですが、神奈川の雪組の全ツ「黒い瞳」とかぶってしまい、どうしようかと考え中・・・
実は宙の初日には勿論ムラに行くわよね!と焚きつけられております{火}

NOVA BOSAは新公の配役も面白そうですよね{キラリ}
tsubaki-hymeさんちえちゃんは出ないですけど、星担として、いかが?{マト赤}{鉛筆}(他力本願)
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