maria-pon

お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

Chocolata新作Up中!

2009-05-07 05:33:45 | chocolata
イタリアから直輸入のアクセサリーを随時ご紹介していますWEBショップ、
Chocolata(チョコラータ)」で、ようやく新作のアップを開始いたしました。

いま3割くらい・・・
今夜には完了するつもりですので是非ご覧になってくださいね



http://chocolata.ocnk.net/


パリ オペラ座バレエ学校 日本公演 ②

2009-05-02 11:43:48 | BALLET
<*5月6日更新:完結しました!>

日曜日に東京文化会館で観たオペラ座バレエ学校の公演、3つのそれぞれ異なる雰囲気の演目、
楽しんで参りました。



「ペシェ・ド・ジュネス」

ロッシーニのピアノ曲集「ペシェ・ド・ヴィエイナス(老いの過ち)」に対して、使用した曲が12歳のときに作曲した弦楽ソナタである、と言う理由でかけてつけたタイトル。
若き日の過ち・・・とでもいう意味だそうですが、早いテンポの流麗な曲に合わせて
オペラ座きってのクラシックダンサーとして端正な踊りで魅了してくれたジャン・ギーの振り付け作品。
若くしての引退が惜しまれた彼ですが、先生として、振付師としてオペラ座に関わり続けてくれていることが嬉しく、客席でおみかけした変わらぬお姿に秘かに感涙・・・。

さて、作品ですが、プティ・バットリーなど、フランス派ならではの細かい動きを取り入れた技巧的な作品で、それを踊りこなす生徒たちの基本のパに忠実であろうとする姿勢、動きの美しさに、やはりエリート集団、
ただの学校公演ではないなと当然ながら思わせてくれました。
ただ、Story的に盛り上げてくれる作品ではないので、40分の間にはちょっと集中力がとぎれる(わたくしの)場面も・・・



次の「スカラムーシュ」は、昨年、オペラ座でも「天井桟敷の人々」で振付家として成功。
演劇性の高い作品づくりもできる現役エトワール、ジョゼ・マルティネスの作品。
オペラ座の名花、引退即バレエ学校校長となられたエリザベット・プラテル校長から
直々に低学年の生徒のための作品を、と依頼されたのだそう。
でもこの作品が大変評判がよくて、今の大作「天井桟敷」につながっているのですから・・・感慨深いです。



イタリア・スペインの伝統的な大衆劇、コメディ・デラルテの登場人物をそのお約束の役柄とともに登場させ、
ねずみの子供たちも出てきて大騒ぎ。
タイトルロールのスカラムーシュは比較的高学年の男の子が演じる、見せ場のソロもふんだんに盛り込まれた役どころ。
彼が狂言まわしとなり、バーレッスンをしている生徒たちが夢見る、将来舞台で踊ることになる古典の役柄などの断片を盛り込みながら、ちょっと夢のような賑やかで混沌として世界が、可愛らしいCandyBoxをひっくり返したように展開されます。

たどたどしく、でも意外と上手な日本語の台詞、パントマイムで盛り上げるのは、毎回バレフェスのお遊びスペシャルガラでも見せる、ジョゼの舞台の呼吸、観客のつかみを心得たセンスの良さ。

それに現エトワール、時々衣装でジョゼの振り付け作品とコラボしているアニエス・ルテステュデザインの衣装がとてもとてもカワイイのです
ブルーのロマンティックチュチュを着た女の子たちの衣装が少しずつデザイン違いになっていたり、
子ネズミちゃんもとてもCUTE

最後の最後で、現実のバーレッスンの場面に戻るのですが、先生が現れて、皆まじめにレッスンしているのにそれに気付かず一人ノリノリではしゃぎ続ける子の存在など、楽しくて思わず微笑んでしまう場面満載の魅力的な小品でした。



最後はノイマイヤーの「ヨンダリング」
シンプルな衣装、フォスターの郷愁を誘うメロディー。。。
ノイマイヤーはこの作品はプロのダンサーには踊らせないそう。
若者ならではの未完成でナイーブな魅力こそがこの作品の本質を際立たせるから、でしょうか。

この作品でわたくしの記憶に刻まれているのは10年ほど前の
「ローザンヌ国際バレエコンクール」でキャッシュ・プライズを取った
ヨハン・ステグリの演技。
それこそ、「アストレとセラドン」の世界で・・・。
柔らかい栗色の巻き毛の彼が大きく伸びをしてあくびをするシーンでは
のんびりとした放牧場でのけだるい午後、聴こえるのは羊がメェ~と鳴く声、
そして首につけたベルの音・・・
生成りの簡素な服をつけた美しく若い牧童の姿が見えるようで、
なんともいえずロマンチックな空気感が漂っていたのでした。
今、彼はノイマイヤーのハンブルグ・バレエのソリストとして活躍しているようです。

オペラ座バレエ学校の男子生徒はもうすこしキリリとしたタイプが多く、
彼のような情緒を感じさせる演技ではありませんでしたが
若さ溢れる伸びやかさで、やはり良い作品だなあと思わせてくれました。



最後、観客の大きな拍手を浴びて、本当に嬉しそうな彼らの姿が初々しくて。
エリザベット・プラテル校長も出ていらして、
現役時代と変わらぬ彼女ならではの優雅なレヴェランスを観ることができただけでも
ファンとしては嬉しく、心満たされた思いでいっぱいになったことでした