最初の一冊~松村比呂美

自著の宣伝のために始めたブログですが、今では、風景や食べ物の写真が主になっています。

『お勝手のあん あらたなる日々』柴田よしき(著)

2024-08-30 | 小説
台風10号は勢力が弱まったとはいえ、停滞しそうで心配です。大きな被害が出て胸が痛みます。

柴田よしきさんの「お勝手のあん」シリーズの第十弾『お勝手のあん あらたなる日々』(ハルキ文庫)を読了しました。
楽しみにしている大好きなシリーズです。34万部突破なのですね。すごいです。


帯をはずしてみました。
おやすが一人前の料理人として、凛としているように見えます。


紅屋の大旦那さまのご隠居祝いの料理を、おやすがどんな工夫をするのかとワクワクしながら読みました。
大旦那さまが準備した趣向がどうなることかとハラハラもしましたが、なるほどと深く頷きました。
思いがけない結末で、何度も読み返したくなる場面です。
料理人となったおやすの成長が感じられて胸が熱くなりました。
シリーズの最初から読んでいるので、なつかしい人たちの登場も嬉しかったです。
新しい出会いもあった横浜の描写もとても好きでした。最後のとめ吉の初恋にも泣かされました。
時代背景も興味深いです。ぜひ手に取ってみてください。9月3日発売です。

【角川春樹事務所HPより】
ご大老である井伊さまについての不穏な噂が流れる三月の春、おやすは奉公人ではなく料理人として紅屋に雇われる身となった。住み込みからおしげが暮らす長屋への引っ越しで始まった新しい日々は、何もかもが初めてで戸惑いを隠せない。そんな折、大旦那さまのご隠居祝いの宴で、おやすの料理人としてのお披露目を行うための準備も佳境に入る。政一の手助けなく一人で料理の献立を考える最中、大旦那さまはおやすの腕を示すため、招待したお客にある趣向を準備するのだが……。暗くなる時代の中で、料理人として精一杯生きる女性を描く大好評シリーズ、第十弾!



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