新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

イスラム教からW社のリストラまで

2015-11-20 16:25:34 | コラム
ヨーロッパの現状を如何に読み解くか:

本20日は我が国の大手製紙会社のOBにして系列会社の社長だった幹部の方々3人と、嘗てはアメリカ最大手の一角を占めていた紙パルプ林産物会社のOBが定例の昼食会で語り合った。勿論、W社のリストラ案(紙パルプ事業売却)を含む多くの話題が採り上げられたが、冒頭には「一体イスラム教とは如何なる宗教であろうか。あのテロを起こしている連中は真に宗教上だけの動機で事を起こしているのだろうか。EUの諸国はこれから先に如何にシリア等からの難民問題に対処する気なのか」が論じられた。

勿論、我々の間で結論を出せる性質のことではない。私もそのうちの一人だったが、「マスコミ報道を聞くとか所謂専門家のご意見を伺っているだけでは、あのイスラム教徒の間で、イスラエルとパレスチナの争い、アメリカを含む西欧諸国の対処の仕方等の真の姿やその正当性等はとても理解不能だ。一体全体あのISのテロ行為を継続させてしまう危険性があるのかないのか、ISを殲滅できるのか」も語り合った。

私は第一次湾岸戦争の頃に親しくしていた中近東駐在経験がある2人の商社マンにマスコミ報道と言うべきか我が国に広まっていた”「クエイトが善」で「侵攻したフセインが率いるイラクが悪」という図式というか理解とというか報道は誤りであるし、2千年もかけて奪われた自分たちの聖地を取り返す闘争が仮令また2千年かかろうとも厭わない」という彼らの歴史と考え方を知らずに「中東和平」などと唱えるのはお伽噺だ。”と聞かされていた件を披露した。

また我々が語り合ったのは「同じイスラム教徒の中でスンニ派とシーア派が争うのは、仏教の中で浄土宗と日蓮宗が争うということを聞いたこともないし、同じ宗教内であれほど思想も哲学も行動の基準が異なること自体が理解不能である。それらの点を誰にでも解りやすく解説した上で、あのフランスのテロの背景と根拠や中東の争いのよって来たるところを解説して報道するのがマスコミの仕事ではないか」という辺りだった。

私からは既に紹介した武藤山治記念講座の司会役を務めておられる慶応大学弁論部の名誉顧問SM氏に「次回辺りの講座では是非この分野の専門家を招聘して頂き、世界史に不勉強だった者(私です)にも解るようなお話を聞かせて頂きたい」とお願いしてしまった。あのパリでのテロが宗教に根ざしているとは到底考えられないが、報道では「神は偉大なり」とテロリストが叫んだというではないか。

他には嘗ては世界最大級の製紙会社だったW社が言わばあらためて「脱紙パルプ産業」を表明したような売却処分を発表したことが示すように、アメリカでは印刷媒体の衰退著しく印刷用紙の需要が激減して大手製紙会社が劇的に業態を換えるというか極端な事業再編成行っている流れが何時止まるのか、次ぎに来る経営形態は如何なるものか、まさか東レのように航空機の材料になる炭素繊維を開発するような劇的な転換が可能なのか等も話題に上った。

傾聴すべき意見の中には「可及的速やかに印刷用紙依存の態勢を段ボール箱等の包装材料等を中核に置く方向に転換すべきだ」との意見もあれば、「アメリカでキンバリークラーク(Kleenexのメーカーで、家庭用紙、衛生用品等の全米最大手)のような未だ成長性を秘める分野を重視するべし」との意見もあった。全て尤も至極である。

私は以前から指摘してきたことで、「中国等の新興勢力の生活水準が向上し、紙類ではなくパルプや古紙等の原料の需要が急増した際に、ICT化の進捗で先進工業国で紙そのもの需要の減少傾向が続き、従って古紙の発生量が減少すれば、何処の誰がその新興勢力に原料供給の役割を果たせるのかに言いしれない危険を感じる」と述べるに止めた。

古紙事情に通暁されたSM氏が厳しい口調で強調されたことは「産業界として如何に古紙を他国に輸出することなどせずに、業界内で循環させていくかが重要な原料分野での鍵を握る」という古紙の分野の事情もさることながら、古紙を大切にするべき時代の到来だと認識せよ」だった。矢張り、ヨーロッパに事情の話題からは一寸離れたか。

何も韓国に負けることはないじゃないか

2015-11-20 07:44:16 | コラム
投手起用の大失敗が敗因:

昨夜は後発白内障の治療で目に受けたレーザー光線照射の後遺症か精神的な疲れか知らぬが、他に理由が思い当たらない全身の倦怠感と勝負しながら、「もしかして」との危機感を持ってWBSCの対韓国の野球を4時間近くも見てしまった。勝敗は既に誰もが承知だろうから措くとして、監督の経験不足から来た9回の投手起用の失敗と、中田翔と筒香嘉智がここぞという時に打たせて貰えなかった韓国側の攻め方に対抗できなかったのが敗因だっただろう。

冷静な評論家を自称する当方にはとても受け入れがたい負け方で腹立たしかった。小久保は「大谷は一杯一杯だったので則本を出したし、2回投げさしたのは予定通り」と弁解しているが、韓国側だって子供ではないのだし、相手が日本とあれば牙をむいてくるのは解っていたはずなのに、手の内を知られた投手を敢えて使ったのは采配の失敗だと断じる。更に何を思ったのか松井裕樹を出してきた時に真っ先に閃いたのが「押し出しの四球」で、その通りになってしまった。大谷を行けるところまで行かせて負けたのならば未だ良いのだが・・・・。

責めるのはこれくらいにして、シーズンオフにあそこまで善戦健闘して視聴者を楽しませてくれた選手たちを褒めると共に、「有難う。良くやってくれた」と感謝しておくべきだと思う。結果的には、相手が我が国だと何事でも異常な強さを見せる韓国の運動選手たちの精神力の強さを再認識させられた。思うに彼らの心の中には強烈な「お国の為意識」があり、我が国の代表には見たくもない「反日教育」の陰があるのかと疑ってしまうほど差があった気がするのが情けない。

最後に細かい技術的な批評をすれば、アナウンサーが喚く「トリプルスリー」の山田哲人がここぞという時に打てなかったこと、中村剛也が足の故障で途中から出なかったが余りにも当たっていなかったこと、大谷翔以外が外国勢に通用しにくかったこと、逃げ切りの投手を固定していなかったこと等が敗退の原因に挙げられると思う。余談だが、大谷翔平は矢張り「二刀流」とやら言う奇妙な使い方を辞めて投手だけで使っていくべきだと再認識させられた。

実は告白すれば、試合開始前に家内に「同じ負けるようなことがあれば相手がアメリカならば許容できるが、もしかして韓国だったら」と不吉な予想を聞かせていたのだった。こういうことは得てして当たるものだと再認識。