新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

3月7日 その2 YM氏と懇談した

2022-03-07 16:42:08 | コラム
プーテイン大統領の精神状態は:

YM氏とはCOVID-19の襲来以降、対面で会談したのは一度だけで、本日も電話会談だった。矢張り冒頭からロシアのウクライナ侵攻は終息するかが話題になったが、彼もプーテイン氏の精神状態はとても正常とは思えないとの見方をしていた。そして、「プーテイン大統領はウクライナ側がロシアの条件を呑めば停戦しても良いと言明した以上、内部から大統領の暗殺も辞さないというような反逆者でも出て来ない限り、終わることはあるまい。また、彼の側近にはイエスマンばかりだと聞いているから、その可能性は限りなく低いだろう」という見解だった。

その精神状態だが、紙業タイムス社のFUTURE誌の3月14日号の「時評」欄には「アメリカのコネテイカット州の私立キニピアック大学(Quinnipiac University)が2月末に発表した世論調査の結果が出ていたので、引用してみる。

>引用開始
ロシアのプーテイン大統領の精神状態については「不安である」と見る人が49%に上がり、「安定している」の31%を18ポイントも上回った。同大統領の精神状態を疑問視する声は米国内の有力議員から出ている。米上院情報特別委員会のルビオ上院議員はツイッターで「本当はもっとお話ししたが、今言えるのは誰でも分かる通り。プーテイン氏は何かがおかしいということだと指摘した。
<引用終わり

この辺りを引用してみたが、彼からは特に異論は出なかった。

また、昨6日夜のテレ朝のBSの「激論」に登場された中村逸郎筑波大学教授が「この問題の解決にはトランプ前大統領にモスクワに飛んで貰ってプーテイン大統領に停戦するように説得して貰うのが良い」と言われたのを「本気だったのかどうかは不詳だが」と引用して見た。

YM氏の意見は「いくら何でもバイデン政権はそこまでやらないだろうし、現在のアメリカでは自分の交友範囲内の知識階層の人たちの間では、未だにトランプ前大統領を評価している人は皆無であるから、可能性は考えられない。アメリカの彼の友人たちも「経済制裁だけでプーテイン大統領というかロシアが停戦するとは見ていない」そうだし、早急に停戦させる手立ては見当たらないと言われているとか。

この時期にあって、当初は5,000個だったかのヘルメットをウクライナに送って自由主義陣営を驚かせたドイツのショルツ首相(Olaf Scholz)が今や認識を新たにして、ロシアからの天然ガスのパイプラインを止めるまでの決意を示した。その時あって、岸田総理が防弾チョッキをウクライナに送ったことを見せられては、如何に憲法第九条に縛られているとは言え、中国などは絶好の機会到来とばかりに台湾に手を出すかも知れないと危惧する向きもある。我が方は一寸暢気すぎないのかと不安になるとも話し合った。

YM氏も現在では自由にアメリカに飛んで行くこともままならないので、情報の入手も電話くらいしかなくなったそうだ。因みに、彼はコンピュータの権威者でありながらPCは導入していないし、スマートフォンどころか二つ折りの携帯電話すら持っていないのだ。彼とは近々に何処か安全なところで落ち合って語り合おうと約束して終わった。

参考資料;紙業タイムス社刊 FUTURE誌 22年3月14日号


23年度卒業大学生対象就職希望企業ランキング

2022-03-07 08:17:02 | コラム
製造業の落日:

本日の産経新聞に件名のような、産経新聞社とワークスジャパンの調査で23年度3月卒業・修了予定の大学生、大学院生を対象に、希望就職先調査を実施した(回答数29,150票)結果が掲載されていた。その見出しは「金融大手、総合商社に支持 インターンシップが採用活動の起点に」となっていたが、当方の関心はそういう所にはなかった。

そうなったのは当然だと思わせられたのが「文系総合」とされた統計では1位が伊藤忠商事だったのはご同慶の極みだが、以下17位までには重厚長大の製造業は全く登場しなかったのだった。18位はサントリーホールディングスだったので、この会社が製造業なのかは私には判断は出来なかった。19位が味の素で20位に資生堂で34位がアサヒビールという具合だった。製紙会社は100位までには登場していなかったのは、「矢張りそうなったか」と思った以外の感想はなかった。「重厚長大」の反対語を敢えて特記しない。

更に、文系男子の希望先を見ても1位が伊藤忠商事で、11位に資生堂が出てくるのだが、物作り重厚長大の企業は見当たらないのだ。サントリーホールディングスはここでも16位であり、味の素は26位でアサヒビールは30位で、50位に富士通が登場していた。

そこには勿論時代の変化というか、ITC化(とデイジタル化)の急速な進展があるし、ずっと以前から製紙業界のように都会を離れた工場勤務があることを「3K」の典型的産業の如きに言われたことも、物作りが敬遠される傾向が更に進んだのかと思わせられた。

最早、これ以上業種別の希望先まで深追いしようとは思わない。私の年齢層が就職活動をしたのは昭和20年代の末期で、朝鮮動乱も終わって不況のどん底にあった。極端に言えば「採用して頂ければ如何なる会社でも不服はありません」のような頃だった。言い換えればと言うか回顧すれば、「製造業」が何ものにも優る時代で「三白景気」と言って「紙、砂糖、セメント」が我が世を謳歌していたのだった。

回顧談は兎も角、W社ジャパンの長老が嘗て語っておられたことはと言えば「大学生にとっては就職というのは、株式投資でみずてん(不見点)で信用買いするようなものだ。その会社が将来どのように転ぶかなどは解らない危険なこと」だった。言い得て妙だと思う。私は「現時点で好調な会社とは、遠からぬ将来に悪くなるということと見ておくべきだ」と思っている。

現に、私は三白景気の末期にあった紙パルプ産業に何とかや採って貰えたのだった。初任給などは中・高・大学の同期の中で群を抜いて高かった。だが、総務部のお局様は「心配することはないわよ。2~3年もすれば同期に追い抜かれるから」と真顔で言われた。実際にその通りとなった。そして、上記の産経新聞の調査では全くお呼びではなかった。あーあ。

参考資料;産経新聞 22年3月7日版