第5戦敗戦の責任はひとえに中嶋聡監督の采配にあり:
昨夜は阪神が勝つことにして観戦していた。それは、どちらかに少しでも肩入れしていないと、ハラハラドキドキしながら観戦するスリルを味わえないからだ。試合の流れは先発の両左腕投手の好投あり、鮮やかなホームランあり、ダブルエラーあり、阪神の大逆転攻勢ありという具合で充分に楽しめた死面白かった。
田嶋大樹は悪い投手ではないと一定以上の評価はしていたが、まさか150km超の速球までを駆使して7回まで阪神をゼロに押さえ込むとは、少なくとも私は想像もしていなかった。あれほどの出来映えとあっては、中嶋監督も(コーチも)さぞや「替え時」に悩んでいるのではないかと観察していた。結果的には監督が「継投策」を誤ったことが最大の敗因になった。
中嶋監督の失敗はそれだけではなかったと断じて良いだろう。その一つは「二塁で使っていたゴンザレスは良い守備をしていたのに、頓宮を引っ込めて足立を二塁に入れて一塁に回したのは、直感的に「得策ではない?」と疑問に感じていた。
その直後に、ゴンザレスは強いゴロを上手く裁いてくれたが、足立は内野安打と記録されたゴロを一塁に暴投。そこから悪夢が始まってしまった。阪神にとっては幸いにも「閃き」が当たったのだった。野球の不思議なところは「代わって出てきた野手のところには直ぐに打球が飛んでいく傾向がある」のだ。ゴンザレスは上手く処理したが、足立は打者走者を2塁に進ませたのは大失態だが、責任の大半は交代を誤った監督にある。
次が、「迷ったことは迷った」と、監督自身が振り返った投手交代の失敗。山崎颯一郎を出したのも結果論だが失敗。さらにNHKのBSの解説者たちが「4連投をさせるのか」と宇田川の起用には疑問的だったし、NHKは丁寧に前3試合の投球数の表まで見せてくれた。思うに、あの場面では宇田川が最善の選択と監督(コーチ)は判断したのだろう。宇田川は涙を流していたようだったが、私は彼の責任は問わない。
あの試合を見ていてもっと気になった事があった。それは「オリックスのティーム全員に緊張感を感じなかったというか、気の緩みがあるように見えたこと」なのだ。特に、故障上がりでもっと緊張感に満ち溢れた表情で出てくると予測していた杉本と、前から出ていた頓宮の表情には「真剣さが乏しく、やって見せるぞとの気迫を感じなかった」という点なのだ。
私は「おかしな事では」と感じていた。そして、彼らはもしかして自信過剰に陥っていて、阪神を甘く見ていたのかとすら疑いたくなっていた。即ち、多少の痛みを忘れて「絶対に試合に出て勝って見せよう」のような闘争心が私にはが見えて来なかった。まさか「監督が出てくれと指示されたから無理に出ているんだ」のような気構えだったのではないだろうな。
一方の阪神は森下のようなめちゃ振りではあっても「何とかしてやろう」とのやる気と必死さが、全員に満ち溢れていたと感じさせられていた。オリックスは「闘争心(カタカナ語では「ファイト」)が表に出てこないような選手の集団なのかも知れない。それが私の目には弛んでいるかのように映った」のかも知れない。
そうであろうとなかろうと、オリックスは明日には余程しっかりと気を引き締めて、モメンタムを掴んだというか、試合運びが良い流れになってきた阪神の勢いを食い止めねばならないだろうし、自分たちのペースを取り戻すように精一杯の努力が必要だろう。恐らく山本由伸で行くのだろうが、1回を大過なく過ごせば勝機があるだろう。
打つ方では宗一人だけが「ここぞ」と言う重要な局面で打っているだけの感じではどうにもなるまい。私は森友哉が不調なのか阪神の投手たちに巧みに押さえ込まれているのか知らないが、彼が当たらないと明日は苦しい展開なると見ている。兎に角、阪神の近本・中野と比較するときに、先頭の2人に人を得ていないのも気懸かりだ。中川圭太や広岡大志は力不足のように見えてならない。
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