新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「スタッフとしてサポートする」の考察

2014-08-10 10:50:11 | コラム
カタカナ語の不思議さ:

カタカナ語否定派として、一寸無理をして「スタッフとしてサポートする」を考察してみた。回りくどくなっていたらお許しを。

もしかすると「私から見た不思議さ」というべきかも。何故かと言えば、これまでに何度か指摘したことで「カタカナ語化された英単語か表現の中には私が使ったこともない(使えなかった)ものが余りにも多いこと」である。もしかして、私の語彙が貧弱だったのか。

余りにも多すぎて直ぐに適切な例が思い出せないが、野球用語の「エンタイトルド・ツー・ベース」の "entitle" 等は良い(悪い?)例かも知れない。どう考えてみても、私にはこの言葉を使って話したことも書いたことがあったと思い出せないのだ。その意味はジーニアスには先ず「・・・する資格[権利]を与える」と「資格[権利]がある」と出ている。その通りだと思っている。アメリカの野球界では「グラウンドルール・ダブル」である。

私は「単語の知識が豊富になるような教育を受けて育ってきた方々は『彼には十分に昇進の資格がある』と言いたければ "He is well entitled to the promotion." のように[資格がある]という単語を思い付くのだろう」と思う。私には "qualify" の方が出てくるか "He is well deserved to be promoted to a higher position." のような表現を使って "entitle" のような固い言葉から逃げるだろぅと思う。"eligible" という形容詞もある。

または "He has worked hard to earn enough credit to be promoted." のように言うかも知れない。要するに「その単語が思い付かねば、事態を解説してその意味を表そうとする」ような習慣が身についていたのかも知れない。

さて、「スタッフとしてサポートする」だが、これを英語にしてみた。先ず出てきたのが、"I am going to work as a supporting staff of our party." だった。告白すれば、幾ら思い出しても "staff" という言葉を使って話すか書いた例が思い出せないのだった。職員や部員等を言うのだったら "people, folks か一寸くだけて "guys"で、 もしくは "they" 辺りが出てきそうだ。

また、"support" も不馴れな言葉だと思う。感覚的には所謂 "big word" であり、団体に協力するような意味だと捉えていた。よさこい祭りの裏方では"assist" か "work for my group in the backstage" 辺りになるかなと思って。また上述のような形で主たる文書に添付する書類か解説文で "supporting document" のような表現もあった。

"staff" の用例では「我が事業部には優秀な連中が揃っている」と言いたくて "We have excellent staffs in our division." とは言いたくないと思う。"Everyone in our division is all so capable and hard working." とでも言うかも知れない。また、アメリカ人の中にい "staff" という言葉を余り聞いた記憶がないのだ。何故だろう。

ここで思い切って想像をたくましくしてみれば、我が国の単語を数多く記憶させ、英作文に英文和訳を学ばせてきた教育を経ると、その場その場で最もその意味を良く表す「単語」を当てようとするのではないだろうか。そのために、意味を多少言葉を多く使って内容を説明するような考え方にはならないのではないのだろうと思う。私はそれを悪いとまで言う自信はない。

しかも、「スタッフとしてサポートする」が立派に日本語して理解されてしまうような事態にまで至っているのでは、私が何を言っても「?の歯軋り」でしかないだろうから。


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