クライアントとクライエントの違い:
President誌の6月16日号で大前研一氏が「花粉症に悩まされている。岸田総理がなくすよう対策を打ち出しておられるが、花粉症がなくなると困る業界がある。それは医師と製薬会社である」という非常に興味深いことを述べておられた。ここに取り上げたいのは花粉症ではなく、その中で大前氏が「クライアント」というカタカナ語を使っておられた点だ。かのMITで博士号を取得されている方がclientをクライアントと表記されるとは如何なる事かということ。
カタカナ語排斥論者としては「何故、clientがクライアントと表記されるのだろうか。この単語の発音は如何なる辞書を見て『クライエント』となっているのに」と疑問に思っていた。勿論、かく言う私は「クライエント」だと思っている。ところが、マスメデイアに登場される学識経験者でも誰でも皆「クライアント派」なのである。そこにビジネススクールの学長もなさっている大前氏も「クライアント派」だったことに驚いたのだった。
そこで、もしかすると検索すれば疑問を解消してくれる答えがあるかと思って見出しのように入力してみた。すると、何通りかの答えがあって、我が国では使い分けされていると解説されていた。中でもAYHカウンセリングルームが最も解りやすく「違い」を述べておられたので引用してみよう。
>引用開始
クライエントとクライアントは、英語だと同じ、clientなのですが、心理療法家や社会福祉関連ではクライエント、広告業界・弁護士・会計士・IT・建築家といった専門家への依頼者はクライアント。日本語だとそんな棲み分けがされているようです。そんな棲み分けされていますが、もしかしたら、クライエントという名称を忘れて、クライアントって書く事もあるかもしれません。忘れる事ってありますし、間違う事もありますからね。カウンセラーやセラピストが、クライエントという呼称に込められた意味を忘れなければ良いのかなっと思います。
<引用終わる
不勉強でそんな棲み分けが使われているとは全く知らなかったので、恥じ入っている。大前氏が原稿には「クライエント」と書かれていても、もしかして編集者が「クライアント」に書き直しているのではと疑っていた。大いに勉強になった。でも、誰がどうしてそういう英語本来の発音とは違う表記を選んだのかと、矢張り不思議なことだと思っている。
なお、大前氏の花粉症に関する論調に興味を持っておられる方は、President誌をご覧になればと思います。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます