新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「マルサリス」というカタカナ表記にウンザリ

2023-09-13 07:27:25 | コラム
カタカナ語排斥論者の疑問:

第34回高松宮記念世界文化賞に、アメリカの著名なトランペット奏者Winton Marsalisが選ばれた。彼のことは30年以上も前から知っているし、貰い物ではあるが彼のCDも持っている。だが、今日までに2回ほど聴いたかなという程度の評価。言いたい事はそういう演奏の技術の問題ではない。Marsalisが出てきた頃から今は廃刊になってしまったSwing Journal誌上でも高く評価されていた「ウイントン・マルサリス」となっていた点だ。

彼の氏名を正確にカタカナ表記すれば「ウイントン・マーサリス」であり、マーサリスのアクセントは「サ」にくるのだ。

疑問だと指摘したいことは「何故、如何なる根拠があって元の英語の発音とは違う「ル」の表記にしてしまったのだろうか」なのだ。「何故、最初に見た時に元の通りの表記にしようとは思わなかったのか」という単純な疑問なのである。「ル」以外でも、つい最近まで「コラーゲン」は“collagen”であり、発音は「コラージェン」なのに「コラーゲン」にしていたと気が付いた。大谷翔平のAngelsにしたって「エンジェルス」で「エンゼルス」ではないのだ。

重ねて言うが、私の嘆きは「Marsalisと書いて、どうやって読めば『マルサリス』というカタカナ表記することになるのか」なのだ。アメリカ人たちと語り合っても「マーサリス」だった。このように“r”の後に、恣意的にありもしない“u”をつけて「ル」と発音し且つ表記するのが、私から見ればカタカナ語の悪い特徴である。この点は今日までに繰り返して「この悪弊を是正すべきである」と指摘してきた。

この悪い例の中に私がつい最近まで気付かなかったカタカナ語に「ポルノ」がある。「ポルノグラフ」には殆ど関心が無かったので元の英語がどのような綴りになっているのかも注意していなかった。何とそれは“pornography”だったのだ。これの正確な発音は「ポーノグラフィ」か「ポーノウグラフィ」なのである。カタカナ語制作者は何が何でも「ル」としたいらしい、それが元の英語の発音と違っていても。このように「ル」にする例は他にも無数にある。

このような原語とは異なるカタカナ表記がおかしいことなどは、は天下の一大事ではない。だが、英語の勉強を小学校から開始しようの、国民の英語力がどうの騒ぎ立てるのであれば、この辺りからキチンと是正して、子供の頃から正確な発音を覚えさせるようにしたらどうだろうか。盛山正仁新文部科学大臣のご見解を承ってみたい気もするが。



コメントを投稿